株式会社YUMRICH 代表取締役CEO 柳父豊(右)・COO 藤田夏生(左)

国産の穀物をベースとした植物性ミルクによるプラントベースアイス「yumrich(ヤムリッチ)」を手掛ける、株式会社YUMRICH。牛乳を一切使用しないアイスを通じて社会課題である「環境問題」と「アレルギー問題」にアプローチする、フードテックテック企業です。代表取締役社長を務めるのは、今回で2度目の起業となる 柳父 豊(やなぶ ゆたか)氏。共同創業者は柳父氏の10年来の友人である藤田 夏生(ふじた なつき)氏です。2023年1月にブランドローンチを迎えたばかりのお二人にお話を伺いました。

 

牛乳を使わないプラントベースアイスで社会課題にアプローチ

まずは、ブランドのローンチおめでとうございます!ぜひ事業内容を詳しく教えてください。

柳父氏:

我々は植物性ミルクを使用したプラントベースアイスを開発しています。これまでのプラントベースフードやヴィーガンフードは健康や環境への配慮を最優先したものが多いのですが、我々は食としての美味しさや楽しさを一番に考えた、次世代のアイスを開発しています。

 

一般的なアイスクリームには牛乳が使用されていますよね。ですが、酪農による二酸化炭素の大量排出が地球温暖化の原因になっていると、以前から問題視されています。また、最近は牛乳が原因のアレルギーを持つ人が多く、牛乳でできたアイスを楽しめない人もいらっしゃいます。

 

我々がいま取り組んでいるのは「環境問題」と「アレルギー問題」という2つの大きな社会課題をプラントベースアイスで解決することです。環境にも人にもやさしいアイスをつくり、多くの方に喜んでいただけるよう日々前進しています。

 

柳父さんは今回で2回目の起業ですよね。改めてプラントベースアイスで起業しようと思われた経緯を教えてください。

柳父氏:

プラントベースアイスに最初に興味を持ったのは、NewsPicksで紹介されていたアメリカのスタートアップ、Eclipse Foods(エクリプス フーズ)を知ったときです。その企業は乳製品を一切使わず、デンプンからアイスやヨーグルトなどの乳製品を開発していて、ここ数年で急成長していると紹介されていました。

 

そこで「プラントベースアイスの事業、おもしろそうだな」と思い、当時フードテック企業に勤めていた藤田に話してみたら、彼も興味を持ってくれました。

その時はプロジェクトベースでまず始めて、もし商品化できそうであれば会社にしようと思っていたので、最初から「この事業で起業しよう!」と思っていた訳ではないんです。ですが、藤田が色々と動いてくれ、3ヶ月という驚異的なスピードで商品化の準備が進んだため、いまに至ります。

 

「事業ドメイン」と「誰とやるか」がなにより大事

仕事におけるこだわりを教えてください

柳父氏:

他社で経営していたときから一貫して大切にしているのは、「事業ドメイン」と「誰とやるか」です。

 

特に今回の起業にあたっては、私自身が食の専門家ではないので「誰と組むか?」が一番重要でしたね。ほかにも「その人を信頼できるか」「事業の立ち上げをやり遂げられる人なのか」などのポイントがありました。その点、10年来の友人であった藤田はすべてをクリアしている最適なパートナーでした。

 

彼は食の知見にあわせて、フードテック業界での経験もすでにあったので私の経営やリーダーシップのスキルと掛け合わせると、素晴らしいチームを作れそうだと思いました。

藤田さんのこだわりもお伺いできますか?

藤田氏:

大切にしているのはとにかく行動することと、スピード感です。これのみですね(笑)仕事のコツや小手先のテクニックも色々あるとは思うのですが結局は「やるか、やらないか」、そしてやると決めたら「早くやる」のみです

 

私自身、行動量を増やしすばやく事業準備を進めてきました。最初は準備期間に6ヶ月くらい必要とみていたのですが、柳父に「普通は半年かかるなら、その半分でやろう」と言われ、3ヶ月で準備を進めました。これまで社会人として培った経験と知見を活かせる分野での起業ということもあり、覚悟を決めてほかの人に負けないスピード感でやりました。

その点においては、弊社の行動規範である「グリット(やり抜く力)」に沿って行動できた自負があります。

 

社会課題の解決を最優先に考える

起業家として進み続けるモチベーションを教えてください

柳父氏:

環境問題とアレルギー問題はマネタイズが難しいといわれる領域なのですが、私の人生のタイミングを考えた時に、いまがちょうどお金を最優先にして働く必要がないんです。そこで、このタイミングだからこそ、この事業に思い切り挑戦したいと思いました。将来子どもができたら、マネタイズが難しいといわれる事業に挑戦するのはもっと勇気がいるかもしれませんよね。

あと、yumrichのアイスには国産の穀物を使っているのですが、これは地産地消を推進したいという想いからきています。その土地で生産された食べ物をその土地で消費できたら、輸送時に発生するCO2の排出量も抑えられますし。事業を通じて地産地消に取り組むことも、環境問題の解決に貢献できると思っています。

 

もうひとつ原動力になっているのは、世界に挑戦できるビジネスを育てて日本経済に貢献するという夢です。日本の食品の安全性は世界的にも信頼されていて、日本食にいいイメージを持ってくれている人が世界中にたくさんいます。この事業は食が切り口なので、世界で戦えるチャンスが大いにあると考えています。

 

特にアイス市場は今後、東南アジアでさらに伸びるといわれていますので、将来的にはアジア展開を視野に入れたいですね。

 

まだ起業されて日が浅いですが、これまでに直面した壁がもしあれば教えてください

柳父氏:

まだまだこれから壁が出てくると思うのですが、直近で壁になりそうなのは、資金繰りをどうするかですね。プラントベースアイスをつくるための設備投資だけで1,000万以上の費用がかかります。店舗も構えるとしたらさらに費用が必要となるので、自分たちで費用を捻出するのか、資金調達するのか、この辺りが最初の大きな壁になりそうです。

 

プラントベースアイスで日本一を獲る。その先にはアジア展開も

今後の目標を教えてください

柳父氏:

まずは、日本一のプラントベースアイスブランドになるのが目標です。皆さんに「プラントベースアイスといえば、yumrich」とすぐに思い出してもらえるブランドになりたいです。今後2年以内にそうなるのが夢ですね。

 

それが叶った先に、アジア展開を含めたもっと大きな夢がありますが、まずは日本一を獲りたいです。

 

最後に起業しようとしている方へアドバイスをお願いします

藤田氏:

まずは「自分は本当に起業する必要があるのか?」を掘り下げて考えてみて欲しいです。私の場合は就職では叶わなかったことが、自分で起業すれば実現できると思えたので、起業しました。

 

もし起業するか迷っていたら、まだやらないほうがいいと思います。その時は準備しなおして、いい流れがきたらすぐに乗る。迷うということは、まだ起業のタイミングではないのだと思います。

 

柳父氏

私は起業する際、時間をかけてプランを何度も練り準備する必要はないと思っています。プランを立てるより、まずは人を集めてやりたい事業を小さく始めてみてください。そこで「集客できるのか?売上が立つのか?」をたしかめてから、少しずつ拡大するのがいいと思います。

 

起業に興味があるけど、まだ具体案がない人はできるだけ起業家のそばにいてみてください。起業家がどんな行動を取り、どういった考えを持っているのかを近くで見るのが大切です。起業に限らずですが「こうなりたい」という目標があれば、すでにそれを叶えている人のそばにいるのがおすすめです。

これからどんどんyumrichが広まっていくのが楽しみです!本日はありがとうございました。

 

yumrich(ヤムリッチ)」について

国産の穀物をベースとした植物性ミルクによるプラントベースアイス。「yum,fun,and sustainable. (美味しく、楽しく、サステナブルに。)」をテーマに、2023年1月にローンチ。現在は、クッキー&クリーム・抹茶・ストロベリー・ラムレーズンの4種の味を展開中。

「環境問題に関心はあるけど自分で何かやるのは…」という方に、美味しくて環境にも優しいスイーツとして気軽に手に取って楽しんでもらいたい。アレルギーのある方にも安心して食べてもらいたい。そんな思いの込められた、今までにないアイスです。

 

今回インタビュー前に試食させていただきましたが、とても美味しく、ひと口頂くつもりがあっという間に完食してしまいました。「牛乳不使用」「プラントベース」というと、味は従来のアイスに劣るのでは?というイメージを持ってしまうかもしれません。しかし、yumrichはそのイメージを覆します。優しい口当たり・濃厚な味わい・さわやかな後味は、従来のアイスでは実現できなかった新感覚です。美味しいアイスを食べることで、環境にちょっと良いことをしている特別感も同時に味わえます。

まさにテーマ(yum,fun,and sustainable. )どおりのアイス、編集一同もyumrichの発売を心待ちにしております!

 

起業家データ:
  • 代表取締役CEO 柳父豊 氏

89年大阪生まれ。立命館大学建築科卒。20代に会社員をしながら副業で移動式ミュージックバーで起業。その後ベンチャーの社長室長を経て企業再生で家具・インテリアのRignaの社長就任。東証一部上場の綿半にM&Aを行いPMI後に退任。次にPEファンドの投資先の50店舗以上展開する美容室チェーンAshantiの社長就任。現在は上場企業やベンチャーの経営企画などを請け負う。経営全般の幅広いスキル、組織づくりと運営マネジメント、幅広い人脈に強みを持つ。“情熱と欲望と美学”がモットー。美食、お酒、ファッション、インテリアをこよなく愛する。

Twitter:https://twitter.com/yutaka19890730

 

  • 代表取締役COO 藤田夏生 氏

89年大阪生まれ。同志社大学商学部卒。ITベンチャー企業へ入社し、ディレクターとして同社の東証マザーズ上場へ貢献。その後クラフトビールの専門店にて新店舗の立ち上げと管理業務、代替肉のフードテック企業にてセールスを経験し、株式会社YUMRICHを共同創業しCOOに就任する。商品開発を担当。スタートアップ思考を持ちながら、飲食現場の経験、フードテック業界の知見に強みを持つ。日本中の麦酒や日本酒の醸造所を巡りながら街に根付いた酒場や食堂に足を運ぶ。

 

企業情報

法人名

株式会社YUMRICH 

HP

https://yumrich.com/

https://www.instagram.com/yumrichfoods/

設立

2022年09月

事業内容

フードテック事業

沿革

2022年9月 設立

2023年1月 yumrich(ヤムリッチ)』がブランドローンチ

 

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