【#012】いきいきと働く人を増やしたい。人とテクノロジーの力で採用課題を解決｜梅津 哲豪（株式会社 PM Agent）

株式会社 PM Agent　CEO　梅津 哲豪　

「人材×テクノロジー」で採用課題にアプローチする、株式会社PM Agent。2019年の創業からこれまでに、300社以上の採用支援に携わっています。

働く人と採用する人の双方が幸せになれる社会の実現を目指す同社のCEO、梅津 哲豪氏にお話を伺いました。

「得意」を活かし続けたら辿り着いた、自分だけの道

事業内容を教えてください

弊社は企業と求職者をつなげる人材紹介事業をおもに手掛けています。また、私が以前求人サイトのIndeedで働いていたご縁から、認定代理店としてIndeedの運用代行もしています。

実際に自分たちの手を動かし入稿や画像作成もしますし、効果的に採用活動を進めるためのコンサルティングを行うこともあります。

現在は運用代行サービスのほうが需要があり、実際に売上の8割ほどを占めています。

この事業を始めた経緯を教えてください

起業した当初は「この事業でやっていこう」という明確なものはありませんでした。創業してから1年ほどは本当に幅広い仕事を請け負っていて、知り合いの会社のためにパワーポイント資料を作成したりアルバイト用のシフトを作成したり、何でもやりました。

さまざまなお手伝いをする中で、採用に課題を抱えている会社が多いことに気付き、前職の知識を活かしながら採用周りもサポートしていたら、それが上手くいき最終的には人材紹介会社からも相談されるようになりました。採用を専門にする会社からも私に依頼が来るということは、この領域が向いているのではないかと思い、本格的に事業化しようと考えました。

そこから、過去に働いていたIndeedの代理店になるために動き始めたのですが、当時Indeedの代理店になれたのは大手広告代理店や一部の求人系・人材系代理店のみでした。

在籍社員が代理店になる制度もありませんでした。しかし、そこで諦める訳にはいきません。

Indeedに直談判し、すでに運用ノウハウを持っているので私には研修が必要ないことや、複数の会社から採用支援の依頼があるため、すぐにでも売上を立てられることを伝えました。

それから紆余曲折あり1年くらいかかりましたが、正式に認定代理店としてIndeedと契約でき、本格的に事業を開始しました。

最初から事業計画があった訳ではありませんが、「自分たちにしか提供できない解決策がある」という想いでさまざまな仕事をしていたら、結果的に今の最適な道に辿り着きました。

とにかく仕事を楽しむ。いきいきと仕事する人を増やしたい

仕事におけるこだわりや譲れないことをお聞かせください

一番のこだわりは「クライアントの課題を解決できているか？」という点です。クライアントの課題解決やニーズにきちんと応えられた対価として費用をいただいているので、そこはいつも意識しています。

あとは、楽しくないと仕事に全力で向き合えないと思うので、楽しむことをいつも心掛けています。代表である私が楽しそうに仕事すると、それが周りにも伝わり能動的に動く活発なチームになっていくだろうし、何より楽しく仕事できると小さなイヤなことが気にならなくなりますよね。結果的にパフォーマンスも上がっていくと思います。

現在は社内でポジティブな雰囲気をつくるために、24時間以内にあった「良かったこと」や「新しいこと」をほかの人の前で発表する「Good&New」を毎朝、実施しています。小さなことですが、そういったコミュニケーションの活性化がチームの士気を高めるのに役立っていると思います。

起業から今までの直面した、最大の壁を教えてください

これまで壁はたくさんありましたね（笑）。最大の壁を強いて挙げるとしたら、社員が大量退職してしまった時期が一番辛かったです。

去年広めのオフィスに引っ越してスペースに余裕が出たので、社員の採用数を増やした時期がありました。

中小企業様の採用課題を解決している当社なら、自社の採用もうまくいくだろうと思っていたのですが、その時は採用すること自体が目的になってしまい「カルチャーフィットし、活躍できる人材の採用」という本来の目的から大きく外れてしまったんですね。

結果的に、短期間で9名が辞めてしまい、その上、長く働いてくれていた社員も同じ時期に退職してしまいました。その時は本当に精神的にきつかったです。

創業の3ヶ月後にコロナが広がり始めて全然営業できなかった時期があり、その時は売上が立たず貯金もだんだん減っていく恐怖がありました。しかし、いま振り返ってみてもその時よりも社員が離れていった時のほうが、最大の壁と言えるくらいしんどかったなと思います。

反対に進み続けるモチベーションは何でしょうか

いきいきと働ける人をこの社会に増やしたいと思っているので、楽しいと思える職場環境をまずは自分たちでつくり、その楽しさがクライアントや我々に関わってくださる全ての方に伝播していくといいなと想い、日々前進しています。

事業をしていると色々なことが起こりますが、事業運営は自己実現の一環だと思っているので、過去のつらい経験も含めて自分の成長の糧にして、とにかく楽しみながら周りの人にいい影響を与えられる存在でいたいです。

常に前を向いてさらなる成長へ

今後やりたいことや展望があればお聞かせください　

いくつかありますが直近の目標は上場すること、いきいきと働ける人を増やすこと、採用支援ツールをつくることです。

採用支援ツールに関してはエンジニアを社員として採用して、本格的に準備を進めています。現在もさまざまな採用ツールが世の中にありますが、既存のツールに足りてない部分を補えるツールを自社で開発し、さらに効果的な採用支援につなげる予定です。

弊社はビジョンに「MAKE 100 BUSINESS」を掲げています。ビジョンを実現するためにも、我々の強みが活かせる領域に参入して、今後も新規事業を増やしていきたいと思っています。とにかく楽しく働ける職場が大切ですので、社員がやりたいことに挑戦できる事業を増やしていく計画です。

とにかく一歩踏み出すことで、道が開ける

最後にこれから起業をしようとしている方へ、メッセージをお願いします

はじめから明確な事業計画を立てる必要はなく、自分ができること、やりたいことをやり続けていたら道が開けていくものです。私も最初はまったく今の事業を想定していませんでした。ですが、模索しながら進み続けていたらここまでこれたので、起業を考えている人は計画ばかりに時間を費やすのではなく、まずは小さなことでもいいのでぜひ行動してみて欲しいです。

夢に向かって小さな一歩を踏み出すことで、思いもよらない道に辿り着くと思います。

本日は貴重なお話、ありがとうございました！

起業家データ：梅津 哲豪 氏

青山学院大学を卒業し、株式会社Speeeにて新規事業のセールスに従事し、全社新人MVPを受賞。

その後Indeed Japanにて人材系サービスを営む企業様向けのマーケティング支援に従事した後、2019年11月に当社創業。これまでに300社以上の企業様の採用支援を行い、ビジョンである「中小零細企業の採用できないをなくす」を達成するべくサービス展開中。

梅津氏が手掛ける新サービスのついての詳しい情報はこちらから。

https://www.jho.works/

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