【#085】”期待値+α” で相手の期待を上回るアウトプットを出し続けることで、お客様も自分たちもwin-winになる関係を|代表取締役社長 宮崎 俊行(株式会社Airz)
株式会社Airz 代表取締役社長 宮崎 俊行
Webマーケティング支援を中心に事業を展開している株式会社Airz(エアーズ)。
リード獲得からLTV(顧客生涯価値)の最大化まで幅広い範囲の戦略立案・実務支援を行っています。またその知見を活かしたWebマーケティングスクールの運営、ライブ配信業界のコミュニティ運営も手がける同社。代表取締役の宮崎 俊行氏に、起業したきっかけや仕事におけるこだわり、今後の展望などについてお聞きしました。
楽天とDONUTSのよさを合わせた会社を作りたい
事業の内容をお聞かせください。
Webマーケティング領域とエンターテイメント領域を中心に事業を展開しております。主に3つの事業を行っており、1つ目はWebマーケティング支援、2つ目はWebマーケティングスクール、3つ目はライバーコミュニティ運営です。
主軸はWebマーケティングで最近「マケプロ」をローンチしました。「マケプロ」は定額のWebマーケティング施策サービスです。初めてWebマーケティングを行うお客様への支援や、忙しくて手が回らないWebマーケティング実務の代行などのニーズにお応えします。Webを使い集客をどう増やしていくのか、戦略設計や付随する広告の運用、SEOなどのWeb対策を提案・構築しています。
またウェビナー支援も行っております。ウェビナーやカンファレンス等の、企画・集客・運営・分析までを行うサービスです。ありがたいことに、企業のマーケティング担当者様や営業企画担当者様からの問合せも増えています。
もちろん集客で終わりではなく、その後の導線設計も提供しております。例えばランディングページの制作、顧客の管理ツール、マーケティングオートメーションのツールなど幅広く、ウェブマーケティングに関わる業務を包括的に支援しています。
また、強みとしてはお客様のニーズに合わせたサービスを細かく提案できる点です。例えば今は検索対策をやりましょう、WEB広告を運用しましょうなどですね。クライアント様視点で考えてしっかりと提案をし、集客の改善をしていけるところが大きな強みです。
2つ目のWebマーケティングスクール「マーケプラス」は先ほどお話したWebマーケティングの支援と、相関関係があります。スクールを受講いただいた中で優秀な方に関してはWebマーケティング支援事業に、業務委託として参加してもらい、一緒にそのプロジェクトを回しています。受講生側も卒業した後にマーケティングの実績を作りたいと思っておりますので、そういう意味でエアーズのお仕事も紹介でき、お互いwin-winな関係となっています。
3つ目の事業はライバーコミュニティ運営です。ここ10年でライブ配信によるリアルタイムで相互コミュニケーションを行えるプラットフォームが多数生まれています。そこで活動するライバーをスカウトし、マネジメントを行っています。他の事務所との違いは、コミュニティ運営もしている点です。事務所に所属せずに、弊社のコミュニティだけに入ることもできます。ライバーの方が活動しやすいように支援している点が他にはない強みになっています。
事業を始めた経緯をお伺いできますか?
大学を卒業後、楽天に入社しました。Webで見込みのお客様を獲得してくる、いわゆるWebマーケティングが非常に卓越している会社でした。楽天のコンセプトはインターネットを通じて日本を活性化することです。その楽天で働きながらWebマーケティングの可能性を、私も大いに感じ共感をしました。マーケティングを通じて、お客様の事業成長を加速していくお手伝いができるのではないかと思い、事業の主軸にWebマーケティングを据えて会社を作りました。
もう少し詳しい経緯をお話すると、楽天への入社面談の時に、海外で働いてみたいと伝えていました。そして仕事で一定の成果を出し、フランスで働く機会をいただいきました。海外を希望したのは同じコミュニティにいると、ずっと価値観も変わらないと思ったからです。自分が心地いいと感じるコミュニティ外の世界に触れて、自分の価値観を変えていきたい。そうすれば新しい人と出会って新しい成長があると考えています。
その後楽天を退職し、大学時代の友人とオーストラリアで事業を立ち上げましたが上手くいきませんでした。日本に戻ってきて、どういう会社を作ろうかなと考える中で、楽天はとてもいい会社だなと改めて思いました。しかし楽天と全く違う価値観の会社も見てから、自分の作りたい会社像を定めたいと考え、株式会社DONUTSに入社しました。
周知の通り楽天は上場している会社で、ビジョンもしっかりとしています。一方、株式会社DONUTSは未上場です。しかし職人気質の人たちが集まってプロダクト作りにとても真摯に取り組んでいて、業績を伸ばしている会社です。両社を合わせた会社像が自分の作りたい会社だとわかりました。その段階を経て起業しました。
相手の期待値を上回るアウトプットを出し続ける
仕事におけるこだわりを教えてください。
「期待値+α」という概念をとても大切にしています。誰もが相手に対して期待値を持っていると思います。例えば社内のメンバーが私に対して持っている期待値もあるでしょうし、クライアント様が私やエアーズという会社に抱く期待値もおありだと思うんです。それぞれの方が持っている期待値をしっかりと認識し、自分のアウトプットの質を高めて、それを超えていく。 プラスアルファできることは何かを常に探して動いていくということを大切にしてます。
自分が動いた結果、周りの人が嬉しく思ってくれたり、感動してくれたりする時は純粋にとても嬉しいですよね。結局100%の力よりも120%ぐらいの力を出して頑張って、何かを生み出した時の経験はとても得るものが多かったなと思っています。そう考えると120%をデフォルトにできるようになれば、自分やエアーズに関わった人がハッピーになって喜んでもらえると思うようになりました。そのような経験から「期待値+α」を大事にしています。
起業から今までの最大の壁を教えてください
起業3期目に美容事業で眉毛サロンを始めたのですが、結局撤退しました。1期目2期目とずっと黒字で経営できていましたが、新規事業でその利益が全てなくなりました。あの当時は大変でしたね。やはり僕らが価値提供できるWebマーケティングにもう一度立ち戻って、お客様に真摯に向き合っていこうとみんなで決めました。そこに注力をして収益を立て直しました。
あとは人材面での苦労もありました。僕らは複数の事業をやっており、それぞれの事業で求める人材が異なります。例えばWebマーケティング支援事業は基本的に企業がクライアントになるので、法人のお客様に対してしっかり受け答えができる人が求められます。ロジカルさとコミュニケーション能力が必要です。
一方、ライバーコミュニティ事業に関しては、ロジカルでビジネスライクな感じよりも、エモーショナルな部分の方が大事です。ライバーをしている方はこれまでの人生で苦労されている方が多いです。いろいろなチャンスに恵まれてこなかった人が、ライブ配信を通じて成功するみたいなケースが結構あります。
そうなると一般的ないい大学を出て、世間的にいい会社に就職できたような価値観の人と、ライバーの人たちは合わない可能性が高いんです。ライバーコミュニティ事業ですとライバーの方に寄り添えるような人材が必要になってくる。でも、会社で求める人物像はある程度固めないといけない。こういう方向性の人材で固めていきたいと方針を決めても、結局合わないとすぐ辞めてしまうことが割と多かったのはきつかったですね。
根底にあるのはしっかりと僕らの価値を真摯に考えて提供し続ける姿勢
進み続けるモチベーションは何でしょうか?
少しかっこよく言うと生きた証を残したいという思いがあります。 会社を作って社会にインパクトを与えて自分が生きた証を残すことが目標です。自分が死ぬ時に、「ああ、こういう人生でよかった」と心から思えるように1日1日を大切にしていますね。
今後やりたいことや展望をお聞かせください
売り上げが1,000億の企業を作りたいというところを一つ目標にしています。その規模の会社を見ていると、業界構造に革新を起こしたり一般消費者の行動変容を促したりと社会に大きなインパクトを与えています。ただ、僕らの会社はそこまでの規模には全然到達していません。
例えば街頭インタビューで、「Airzという会社知ってますか?」と質問したら、ほとんどの人は知らないわけです。 でも私が一社目に入った楽天だったら、ほとんどの人が知ってると思うんです。その違いの一つは社会に価値が認められて必要とされ残り続けている企業だからです。その1つの基準が1,000億なのかなと思っているので、そこを成し遂げて社会にインパクトを与えられるようにしたいと思っていますね。
その目標のために今後も新しい事業を作り続けていきたいです。しかし根底にあるものは変わらないと思っています。売り上げの話で好きな話があります。ユニクロの柳井さんの本に書いてあったのですが、「売り上げは人気投票である」と。結局収益の高い企業はたくさんのユーザーがいて、その人たちがお金という媒体を通じて人気投票してくれているという話をされていました。
なのでお客さんに必要とされている事業であれば、自然と売り上げは上がり、そうでない事業は下がっていく構図になります。それはどんな事業をやっていても一緒だと思っています。これからも様々な事業に挑戦していきますが、根底にあるのはしっかりと僕らの価値は何なのか、それはお客様にとって必要とされているものなのかどうかを真摯に考えて、提供し続ける姿勢をやはり大切にしていきたいです。
直感に従い、いいなと感じるものを選び続ける
起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします
直感に従うのがいいんじゃないかなと思いますね。起業することだけが正解とは全く思わないですし、企業で働いてその会社が成し遂げたいことに全力を注ぐのも、素晴らしいと思います。他にもフリーランスで働く方も増えていますし、NPO法人などで働くこともとてもいい選択肢だと思います。
何かをしたい時は深い理由ではなく直感が動く時なのではないかと思うんですよね。だからその時に自分がいいなと感じたものを選び続けて、その一つの選択肢が起業という形だったら、それを信じて行動するのがいいと思っています。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
採用情報
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起業家データ:宮崎 俊行
一橋大学 経済学部卒。新卒で楽天株式会社に入社し、楽天市場事業部にてECコンサルタント職に従事。その後、同グループのフランス拠点 PriceMinister S.A.Sへ海外赴任を経験。帰国後、株式会社DONUTSのジョブカン事業部でビジネスサイド統括責任者として活躍。2019年に株式会社Airzを設立し、代表取締役に就任。Webマーケ支援事業『Airz Consulting』やWebマーケスクール事業『マーケプラス』を立ち上げ。
企業情報
法人名 |
株式会社Airz(Airz, Inc.) |
HP |
|
設立 |
2019年8月 |
事業内容 |
Webマーケティング支援事業 Webマーケティングスクール事業 ライバーコミュニティ事業 |
沿革 |
2019年8月 株式会社Upster 設立 Webマーケティング支援事業『Airz Consulting』開始 2019年11月 株式会社Airzへ名称変更 2019年12月 ライバーコミュニティ事業『LiVERTY(旧:Re:bra)』 開始 2020年12月 本社所在地を新宿へ移転 2021年8月 本社所在地を麻布十番へ移転 2022年12月 Webマーケティングスクール事業『マーケプラス』開始 現在に至る |
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