株式会社BFT 代表取締役 小林 道寛

 

株式会社BFTは独立系ベンダである強みを生かし、システムインテグレーション(SI)やIT研修を通じて、企業のデジタル変革を支援しています。「人とシステムをつくる会社」を理念に掲げ、デジタル技術で人と社会に感動の連鎖を生み出すことを目指しています。

 

今回は、 2015年9月より同社の代表取締役を務めている小林 道寛氏に、仕事のこだわりや今後の展望をお聞きしました。    

 

独立系ベンダである強みを生かし、企業のデジタル変革を支援

事業の内容をお聞かせください 

当社は主に、クラウド活用やインフラ基盤設計・構築をおこなっています。

 

AmazonのAWS、MicrosoftのAzure、GoogleのGCPなどのクラウドや、「オンプレミス」と呼ばれるハードウェアとソフトウェアを含む資産のシステム環境周りを構築するサービスが中心です。

 

最近は事業内容が少しずつ広がってきていて、アプリケーション部分の開発支援もおこなっています。

 

入社時と現在でどのように会社が変化したと感じますか?

もともと当社は、セキュリティ事業会社として2002年に立ち上がりました。しかし2年ほど経ってもなかなか事業が軌道に乗らなかったことから、アプリケーション開発でシステムインテグレーションを中心にした事業に方針転換したのが20044月で、私が入社したのは同年の10月でした。

 

それまで私はフジテレビのシステム子会社で働いていて、親会社のシステム開発を担当していました。仕事は楽しかったのですが「しがらみのない環境でもっと自由に働きたい」「親会社の仕事以外もやってみたい」といった想いもあり、ご縁があってこの会社に入社することになりました。

 

入社時、私は11番目の社員でした。全社員を含めて11番目で、他のエンジニアはほぼいない小さな会社でした。

小規模のため大変なこともあるだろうとは思っていましたが、最初の頃は想像より遥かにしんどかったです。中でもしんどかったのは、一緒に働くパートナーさんが突然いなくなってしまった時でした。

 

トラブルや厳しい状況に直面した時、パートナーさんに突然逃げられてしまうことが何度かあり、納期に間に合わなかったこともありました。人数が少なく体力的に限界のある我々にとって、パートナーさんの突然の離脱は大きな打撃です。

 

こうしたこともあり、プロジェクトに全力を尽くしても、結局はお客さまを怒らせてしまうという厳しい状況が1年ほど続きました。


そこで当時の幹部と、自分たちが「できること」と「できないこと」をしっかりと見直すことにしました。幹部との話し合いで、我々はインフラ基盤の技術領域が得意だということを改めて認識し、事業をその分野に集中することに決めました。結果的にこの時の決断が功を奏し、事業が軌道に乗るようになったのです。

 

ベンチャーが組織を拡大する際によく言われる「100人の壁」を特に意識することなく、気づけば200人規模の会社に成長していました。

 

組織が大きくなると、お客さまの期待も当然上がっていきます。以前は大きなシステムの一部のみを任されていたのですが、会社が大きくなるに連れて、プロジェクトマネージメントの依頼も来るようになりました。

 

また、採用面にも変化がありました。それまでは経験者を中心に採用していたのですが、ポテンシャルのある未経験者を採用し、人材育成に力を注いだ方が会社の発展につながるのではないかと考えるようになりました。そこで開発したのが、短期間のIT研修プログラムです。

 

当時は「研修ライブラリー」という名前でしたが、今は「BFT道場」として運営しています。この研修の目的は3か月ほどの短期間で、実際にプロジェクトで活躍できる人材を育成することです。年間100以上のプロジェクトのノウハウが詰まった実践型の研修で、全ての研修コンテンツを自社で開発しています。

 

「BFT道場」の影響もあり、現在は300人規模の組織に成長しました。それに伴い、お客さまからの依頼内容も再度変わってきており、現在はIT投資の検討や要件定義、アーキテクチャの設計など、高度な依頼も増えています。

今後は経営課題やIT課題などをお客様と伴奏しながら解決していき、問題解決が得意な企業として成長していきたいと考えています。

 

仕事におけるこだわりを教えてください 

私が代表に就任してから「人とシステムをつくる会社」を会社の理念として掲げました。この理念は弊社と取引関係にある企業の社員の方、あるときふと「御社は人とシステムをつくる会社ですもんね」と口にした言葉なのですが、私はそれがすごく気に入り、理念として採用することにしました。

 

この言葉が特に心に響いたのは、それが当時の私に欠けていた人材育成の重要性を表していたからです。

 

前職では親会社からの要望を踏まえて、どう他社と差別化し収益につなげるかといった視点で仕事を進めていたため、人を育てることへ意識が向いていませんでした。仕事を残すことへのこだわりは強かったものの、人を残すことへのこだわりは正直言うとありませんでした。

 

しかしこの会社に入社してから、仕事を残すこと以上に「人」を残していくことの重要性に気づきました。そのため、現在では人材育成に多くの時間と労力を費やしています。それが私の仕事における新たなこだわりです。

 

目指すのはグローバルカンパニー。時代と共に会社も変化し続ける

進み続けるモチベーションは何でしょうか?                  

私は会社も時代に合わせて変わり続ける必要があると思っています。

 

ある時、インフラ基盤を得意とする会社としてこのまま進んで大丈夫なのかと不安になった時期がありました。そこで、幹部と一緒に会社の方向性に関してじっくり話し合ったんです。

 

話し合いの中で、我々はテクノロジーカンパニーではなく、経営課題やIT課題の解決をサポートするサービスカンパニーとして、十分価値を発揮していけるだろうという結論になりました。今後はサービスカンパニーとして存在価値を高めていくと同時に、さらに10年先を見据えてグローバルカンパニーを目指そうという話も出てきました。

 

数年先ではなくさらに遠い未来を考えて、自分たちが面白いと思える未来を描く必要性に気づかされた瞬間でした。グローバルカンパニーという大きな目標を設定するからこそ、新しいアイデアも出てきますし、視野も広がっていくのだと思います。

 

遠い未来を見据えて大きな視野で物事を考えることが、変化を生み出す第一歩なのではないでしょうか。

 

活躍できる人材を育てる仕組みをつくる

今後やりたいことや展望をお聞かせください

いま力を入れているのは、ITコンサルタントとITアーキテクトを自社で育てる仕組みを作ることです。

 

社員に広範なIT教育を提供し、中堅企業の経営層と円滑にコミュニケーションを取れる人材に育てることを目指しています。このような資質を持った人材を育てることで、組織としての価値をさらに高められると考えています。

 

充実したプログラムが魅力のBFT道場

BFT道場への参加を検討している方へのメッセージをお願いします

我々は、デジタルの力とビジネスを結びつけて、新たな価値や市場を生み出すことに取り組んでいます。そうした活動を積極的にすることが、世の中の役に立つと信じているからです。

 

「BFT道場」では、とにかく実践的であることを大切にしています。知識量だけ増やしても、身に付けた知識を仕事に活かせなければ意味がありません。そこで、実践で使えるノウハウを身に付けていただくためにも、講座の半数以上をハンズオン形式にしています。

 

今後は「BFT道場」のプログラムをさらに充実させ、セキュリティ領域も手厚くしていこうと計画中です。

 

「BFT道場」では企業向けの研修プログラムも提供しており、ニーズに合わせて内容のカスタマイズが可能なため、多くの企業から高い評価をいただいています。

 

多くの中堅企業では、情報システム部門に僅か10人程度の社員しかいないのが現状です。人員が限られている企業にとって、我々が提供する研修サービスが大きな価値を持つことを最近改めて実感しています。

 

レベルや要望に合わせて学べる研修を用意していますので、「BFT道場」にご興味がある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

 

活躍し続けられる人材になるには、継続的な学びが必要です。それは新入社員も中堅社員でも同じです。

 

問い合わせ先▼
https://www.bfts.co.jp/contact

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

起業家データ:小林 道寛氏 
  • 1991年: 國學院大學卒業
  • 1991年4月 – 2004年9月: 株式会社フジミック

役職: 課長代理

            業務: フジテレビジョンの情報システム部門

  • 2004年10月 – 2008年3月: 株式会社ビジネスフローテクノロジーズ

           役職: 取締役部長

           業務: エンジニア部門(生産本部)の担当

  • 2008年4月 – 2015年9月: 株式会社BFT(旧ビジネスフローテクノロジーズ)

           役職: 取締役、事業部長

           業務: システムインテグレーション事業(SI技術事業部)の担当

  • 2015年9月 – 現在: 株式会社BFT

            役職: 代表取締役社長

 

企業情報

法人名

株式会社BFT

HP

https://www.bfts.co.jp/

設立

2002年

事業内容

  • SIベンダ向けITシステム開発支援事業
  • 大規模システムの開発支援サービス
  • 事業会社向けITシステム開発事業
  • クラウドシステムの開発サービス
  • クラウドシステムの運用サービス<BFTaskul>
  • IT教育事業  「BFT道場」
  • 月額固定研修サービス <チョイトレ>
  • カスタマイズ研修サービス <ギノトレ>
  • 新人研修サービス <トレプラ>

沿革

2002年

株式会社ビジネス・フロー・テクノロジーズ(旧社名)設立

本社オフィスを渋谷区初台に開設

2004年

本社オフィスを渋谷区桜丘町へ移転

2005年

株式会社ビジネスサポートと合併

2006年

資本金 5,000万円に増資

2007年

資本金 9,990万円に増資

2008年

社名を株式会社BFTに変更

本社オフィスを中央区銀座へ移転

2010年

本社オフィスを千代田区丸の内に移転

2011年

JIS Q 9001:2008(ISO9001)の認証を取得

2012年

プライバシーマーク付与事業社に認定

2017年

教育サービス『BFT道場』提供開始

2018年

名古屋オフィスを名古屋市中区錦に開設

2020年

JIS Q 9001:2015(ISO9001)の認証を取得

2023年

名古屋オフィス(増床)を名古屋市中区丸の内に開設

 

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