株式会社クオーレ 代表取締役 竹本 泰志
不用品回収や遺品整理などの整理事業に始まり、リユース事業や不動産事業を営む株式会社クオーレ。目の前のお客様はもちろん、モノや地球を大切にするための事業を展開しています。今回は、そんな株式会社クオーレの事業を始めた経緯やモチベーションの源泉、今後の展望などを詳しくお伺いしました。
生活に関するお困りごとを解決する“ライフサポートサービス”
事業の内容をお聞かせください。
“誰かの「むずかしい」を解決する会社”をビジョンに掲げ、「整理事業」「リユース事業」「不動産事業」の3つを軸に、生活に関するお困りごとを解決する“ライフサポートサービス”を提供しています。
整理事業は、クオーレの原点であり基軸事業です。遺品整理、生前整理、不用品整理、残地物撤去、特殊清掃など、あらゆるニーズに合わせた荷物の片付け・清掃依頼に対応しています。
また、大切な思い出の詰まった品物を「捨てる」のではなく「つなぐ」ため、家財整理時の買取のほか、出張買取、宅配買取、店頭買取を行っています。
さらに、相続物件と空き家を中心に、不動産の買取、販売、リノベーションも行っています。
事業を始めた経緯をお伺いできますか?
25歳の頃、なけなしのお金で廃車寸前の10万円の軽トラックを購入し、4人の仲間とともに知り合いの不用品回収業を手伝い始めたのがきっかけです。不用品回収という仕事にやりがいを感じ、クオーレを設立しました。
クオーレが2期目を迎える頃、遺品整理の悩みを抱えている人が増えていることを知り、そんな人たちの力になりたいという想いから遺品整理事業を開始しました。当時、業者に依頼する、という遺品整理の方法は今ほど一般的ではありませんでした。また、リユース業界のマーケットは、現在よりも規模が小さかったです。しかし、遺品整理に密接に関わるお困りごとをワンストップで解決できるようになるべく、将来性は考えず、気持ちの赴くままにひたすら挑戦しました。
仕事を続けていくうちに、想像以上に楽しさを感じ、夢中になっていきました。目の前の1つひとつの課題に向き合い続けた結果、現在に至ります。
7年ほど前から不動産事業も始めましたが、きっかけは「家を相続することになったが、どうすればいいのかわからない」という、遺品整理時のお客様の声でした。我々の事業は、整理事業を起点として全て繋がっています。
前例のないことにも守りに入らず挑戦を
仕事におけるこだわりを教えてください。
常に新しいことに挑戦し続けることが、こだわりです。
我々は、業界の中でも、前例のないことをやっています。上昇志向をもって多くのことにチャレンジしており、今後も、この姿勢を変えないことが大切だと考えています。
もともと、興味があることにはすぐに取り組む、という性分でした。挑戦の数が多い分、失敗の数も多いのですが、結果的に会社が良い方向へ進んでいると感じます。
今後、会社が大きく成長していったとしても、守りに入らずに挑戦し続けます。
起業から今までの最大の壁を教えてください。
7年ほど前から不動産事業に取り組んでいますが、最初は、たいして下調べをせずに、とにかく買って、売って、その利益が取れればよい、くらいの軽い気持ちでスタートしました。それでも、元々リユース品を売っていたノウハウも活かせたため、ある程度順調に進んでいきました。
しかし、勢いのまま進み続けた結果、ある時に限界を迎えてしまいました。この時はなんとか乗り越えれたものの、資金面の問題には、それ以降も何度もぶつかってきました。
また、企業の成長フェーズに応じた悩みが出てくることも、これまで何度かありました。私の考え方が変わったり、人事が変わっていくことで、人が離れてしまうことも経験しました。
さらに、一時期は会社の方向性をどうしたら良いかわからなくなり、仕事が楽しくなくなってしまった時期もありました。
全てそこまで大きな壁ではないのかもしれませんが、このような壁を、これまでたくさん乗り越えてきました。
先のことを考えすぎずに今の課題に集中し、解決できるまで挑戦する
進み続けるモチベーションは何でしょうか?
とにかく、今取り組んでいる事業に全力で取り組むことで、モチベーションを保っています。そして、やり遂げていくと、新たな課題と結びつきます。目の前のことを1つ解決すると、必ず新たな課題が現れるため、自然と進み続けています。
今振り返ると最初の頃は、自分で事業を立ち上げて成功したい、というのだけがモチベーションでしたが、自分が面白いと思うことを続けた結果、クオーレは14期目に突入しました。
もちろん、社員に向けて計画を示すようにはしていますが、基本的には先のことは考えすぎずに、やると決めたら全力でやって結果を出すことを心がけています。
今後やりたいことや展望をお聞かせください。
我々は、循環型社会を後押しする事業を展開しています。引き取った品物は、団体やクラブチームへの寄付、海外貿易なども行いながら、リユースを実施しています。しかし、2割程度は廃棄物として処理せざるを得ないのが現状です。
そこで、我々はゼロエミッションに向けて事業を展開していく予定です。ゼロミッションとは簡単にいうと”ごみをなくしていこう”という意味です。2割の廃棄物は、分解処理すれば資源になり再利用できます。廃棄物を資源に変えるための自社設備を整え、ゼロエミッションの実現を目指します。
業界の中でも、このような事業に取り組んでいる企業はないため、独自のポジションを確率していきたいです。
難しく考えず行動量を増やす、まずは一歩進んでみる
起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします。
とにかく、行動あるのみです。起業してから、何か特別難しいことをやったかと聞かれると、そのようなことはないと思っています。それでもクオーレは、実績・規模ともに業界のトップランナーと言える企業にまで成長することができました。
起業家は、技術を売ったり、研究したり、という難しいことができるからというよりは、行動量が多いから成功できるのだと感じます。私たちも、誰にでもできることをとにかくやり続けてきた結果、今があります。
現在はIPOを目指しているため、今後はこれまで以上に難しいことが増えていくかもしれません。しかし、起業に向けて動いていく段階は、とにかく行動量を意識することが大切だと考えています。
御社で働きたいと考えている方へ、どのような人材を募集しているか詳しくお聞かせください。
現在弊社は新卒とプロフェッショナルの2つの枠の採用を強化しています。新卒は、特に学歴にはこだわっていません。スポーツなど、何かに熱心に取り組んだことがある、ガッツのある人を募集しています。弊社では、現在、若手がどんどん業績を上げています。今後は、若手が中心となって活躍する部署がますます増えていきます。また、新卒でも若いうちから管理職につくことも可能です。
また、プロフェッショナル領域では、特にCFOを募集しています。IPOの経験者であると、なお有難いです。
我々は、設立14年目を迎え、事業をより拡大するフェーズにいます。誰もが活躍できる環境を整え、新しい経験を楽しめる向上心のある方からのご応募をお待ちしています。
【採用HP】
https://cuore-group.com/recruit/
本日は貴重なお話をありがとうございました!
起業家データ:竹本泰志 氏
中学生の頃から「社会に出たい」という想いが強く、16歳から働き始め、とび職、漁師、中古車販売店での営業・修理を経験。同世代の経営者たちとの出会いをきっかけに起業を決意。20歳から自営業を始め、飲食店や営業代理店などを経営。25歳の頃に不用品回収業を始め、2011年3月に地元愛知にて株式会社クオーレを設立。
企業情報
法人名 |
株式会社クオーレ |
HP |
|
設立 |
2011年3月11日 |
事業内容 |
整理事業、リユース事業、不動産事業 |
沿革 |
2011年3月設立。“誰かの「むずかしい」を解決する会社”をビジョンに掲げ、「整理事業」「リユース事業」「不動産事業」の3つを軸に、生活に関するお困りごとを解決する“ライフサポートサービス”を提供。遺品整理・生前整理サービス施行件数No.1※。愛知県に本社を構えるほか、東海地方(岐阜、静岡)、一都三県、北関東(栃木)に支社・支店を構え、精力的に事業を拡大している。 ※TPCマーケティングリサーチ調べ(調査期間:2023年5月30日~6月13日) |
関連記事
RANKING 注目記事ランキング
- 【#063】すべての人に目標達成の喜びを伝えたい|代表取締役 李 佑記(イ・ウギ)(株式会社Humans)起業家インタビューインタビュー
- 【#055】顧客満足度世界NO.1の営業支援会社となる|代表取締役社長 鈴木 徹(株式会社アイランド・ブレイン)インタビューその他 インタビュー
- 【#176】継承と革新―給食サービスの家業を守り、進化させる3代目の挑戦|専務取締役 荻久保 瑞穂(株式会社東洋食品)インタビューその他 インタビュー
- 【#056】カットをもっと手軽にしたい。男性専用美容室にサブスク導入|代表取締役 大谷 優太(株式会社EN)起業家インタビューインタビュー
- 【#197】人財を大切に、介護業界で1兆円規模の企業を創る|代表取締役 山下 和洋 (株式会社ヤマシタ)起業家インタビューインタビュー