【#472】多くの企業のAI・ブロックチェーン技術活用に向けて。「スピード感」と「価格帯」で新規事業を支援|取締役代表 藍 光祐(GustoDevelopment株式会社)

GustoDevelopment株式会社 取締役代表 藍 光祐
システム開発とコンサルティングを中心に事業を展開するGustoDevelopment株式会社は、2022年に創業しました。AIやブロックチェーン分野を中心としたシステムの受託開発は、海外のエンジニアも積極的に起用し、スピード感と価格帯にこだわっています。新技術の領域での事業に積極的に取り組む取締役代表・藍光祐氏に、事業内容や今後の展望などについてお話を伺いました。
資金調達支援・システム開発を中心に、さまざまな事業を展開
事業の内容をお聞かせください
メインの事業は、システム開発とコンサルティングです。新しく会社を立ち上げる方に対して、資金調達のコンサルティングからシステム開発まで一貫してサポートしています。
システム開発の強みは、スピード感と費用です。海外のオフショア会社様との提携により、日本企業より比較的安い金額と、速いスピード感を実現できます。通常では4ヵ月ほどかかるAI関連のシステム開発の場合、弊社は半分程度の2ヵ月に短縮が可能です。
単にサービスの開発を請け負うだけでなく、その前段階の資金調達も支援しています。初めて会社を立ち上げる場合、どのように資金を調達するかがまったくわからないケースも少なくありません。
弊社では、資金調達支援やシステム開発に向け、丁寧なヒアリングも大切にしています。お客様の抱える課題やご希望をお伺いし、ニーズに合った提案をします。「もっとほかのものがよい」などのご意見があれば修正して改めてご提案するなど、お客様に寄り添ったサービスも特徴です。
ほかにも、AIエンジニアの人材サービスや、暗号資産のサポートサービス「コインレスキュー隊」も展開しています。私の周りにも、暗号資産の復旧ができない方が一定数存在しますが、困っても相談できないケースは多いです。
国内には、そうした方が気軽に相談できる環境がまだ整っていないので、「役立つサービスを」と考えて立ち上げました。
海外企業との提携で、コストダウンできる理由を教えてください
海外から日本の企業にエンジニアを派遣する上で、ある程度教育が必要な部分もあります。そこで、弊社がその教育の一部、たとえばSlackの使い方などのビジネスマナーを教えるなど、現地教育を行うことでコストダウンを図っています。
また、パキスタンやベトナム、タイなどの東南アジア系のオフショア会社は、そもそも単価が日本の2分の1から3分の1くらいです。その他の国でもエンジニア人材が余っているケースは多くありますが、日本では海外エンジニアの起用がまだまだ広まっていません。
しかし、国内のエンジニア需要は高いものの、人材不足は深刻です。そこで弊社は複数の国と連携し、自社のシステム開発のみならず国内企業へのエンジニアのご提供も行っています。
自社でも国内のエンジニアを起用することがありますが、さまざまなエンジニアを抱えることで、オーダーメイドのソリューションを提供できるのも強みの1つです。
事業を始めた経緯をお伺いできますか?
私自身、もともとブロックチェーン周りが好きで、大学1年生の春頃にブロックチェーンのハッカソンに参加させていただきました。そこで、事業の立ち上げやシステム開発などを行っている多くの方とお話する機会があり、「自分も事業を立ち上げてみたい」と考えるようになりました。
その後、ブロックチェーン系の会社のプロダクトマネージャーとして働いていた時に、ハッカソンで発表したアイデアを事業としてより具体的に作っていきたい気持ちが強くなり、2022年10月に会社を立ち上げました。
弊社も起業にあたってベンチャーキャピタル(以下、VC)からの資金調達を行っており、アポイントの取り方や話す内容などを理解しています。また、私が最初に入った会社の社長はもともとアフリカのVCにいた方で、自社の資金調達のためにVCと面談するのを隣で見る機会もありました。
こうした経験も、資金調達のコンサルティングを事業にすることにつながっています。
「距離感」を大切にしたコミュニケーションで、円滑な組織運営を実現
仕事におけるこだわりを教えてください。
新しいことに、何でも挑戦することです。初めてハッカソンに参加したのも、興味を持ったのがきっかけでした。ある程度先のことは見つつも、挑戦するときには恐れずに、フットワーク軽く取り組んでいます。自分は、何もやらないことが最大のリスクだと思っているので、行動することを大切にしています。
組織運営においては、「フラットに話せる環境」がこだわりポイントです。一緒にお酒を飲みに行ったり、リモートで働いている方とは仕事以外の話をしたり、SNSを交換している社員には、会議のときに話題を持ち出したりすると、軽い感じで会話ができるように感じます。
プライベートに踏み込みすぎず、いい距離感でコミュニケーションを取ることで、相手も「自分に興味を持ってくれている」と、プラスに捉えてくれます。
また、エンジニアの方は私も含め、弊社は夜型の人が多いので、夜に会議をするなど、可能な範囲で時間に捕われず、個々のライフスタイルに合ったスケジュールを組むなどの工夫もしています。
起業から今までの最大の壁を教えてください
会社を立ち上げたタイミングです。最初に考えていた事業が金融領域だったのですが、国内の法律周りの対応が難しいことから一度撤退しました。当時はまったく知識がない状況でしたが、そこで挫折感を味わいました。
その後は周りの方のアドバイスもいただきつつ、開発者のメンバー集めもハッカソンで「一緒にやりませんか?」と、いろいろな方に声をかけて進めました。特にブロックチェーンは法務が重要な分野ですので、現在もリサーチをするようにしています。
大きな壁もありましたが、新しいサービスを出すタイミングには毎回「楽しさ」を感じます。ものをつくって説明をして、そこに対してフィードバックをもらうのは、ハッカソンに近い部分があります。サービスを開発し、外部に公開すると、連絡をいただけることもありうれしいです。
幼少期から変わらない性格が、自身の背中を押し続ける
進み続けるモチベーションは何でしょうか?
自分自身、知らないことに対して興味を持ちやすく、すぐ取り組む性格ですので、高校時代は5つの部活を兼部していました。新しいことを始めると、得られるものも非常に大きいので、それが大きなモチベーションになっていると思います。
私は以前からブロックチェーンに興味があり、中学生頃からどういったものかは知っていました。しかし直接触れる機会はなく、大学に入ったタイミングで、無料で開催されるブロックチェーンの情報を目にしました。
まだ知識もあまりない状態でしたが「試しに行ってみよう」と思い、新しく始めたことが、現在の仕事にもつながる大きなきっかけだったように思います。
今後やりたいことや展望をお聞かせください
まずは、国外のよりよいエンジニアを日本の皆さんに紹介したり、弊社でも一緒にシステムを作っていったりして、会社自体も成長させていきたいです。
海外のエンジニアの起用には、言語的な障壁もあります。テキストベースのコミュニケーションの場合、翻訳機能を簡単に使用できますが、会話ベースになるとまだまだ課題も多いです。しかし、橋渡しができる弊社のような企業が、解決できると考えています。
また、弊社では自社事業としてAIの人材系サービスや、ブロックチェーン関連のサービスも作っています。こうした新規事業も伸ばして、より企業として成長するのも今後の目標です。
現在は、パキスタンの会社様と提携して、エンジニアの方の紹介事業も進行中です。ほかに、ブロックチェーン関連の開発も行っていますが、国内ではブロックチェーンサービス普及がまだ進んでいませんので、インフラ開発にも注力しています。
難しくも楽しい、かけがえのない時間を進み続けて
起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします
新しいことに挑戦するのは、最初は難しいと感じるかもしれません。しかし、とても楽しい時間でもあるので、緊張しすぎず、時にはほかの方の意見も聞き、様々なことを気にせずに進めていくのがよいかなと思います。
私は起業を前向きに検討し出してから、さまざまなイベントに積極的に顔を出しました。特定のコミュニティに所属するのも1つの選択肢ではありますが、イベントに行くとまったく知らないコミュニティの方との接点もできます。起業後の事業に生きる出会いも多くあったので、新たなつながりができる場に足を運んでよかったと感じています。
起業に向けて、英語のスキルを磨くのもおすすめです。自分も流暢ではないもののある程度は話せます。現在、海外の事業に携わっているため英語は必要不可欠なスキルだと感じています。AIやブロックチェーン関連の事業を検討している方は、法務の知識もあると役に立つのではないでしょうか。
弊社のメイン事業であるシステム開発や資金調達を含むコンサルティングは、多くのスタートアップ企業さまにもご利用いただいています。スピード感と費用面の強みを生かし、さまざまな事業を後押しするご提案が可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
ご相談はこちらのリンクから▽
https://calendly.com/akosuke01/1-hour-meeting
本日は貴重なお話をありがとうございました!
起業家データ:藍 光祐 氏
2022年5月にデータ分析会社にPdmとして入社、ブロックチェーン分野における事業開発とシステム開発を経験する。その後も複数のプロジェクトでPMとしてシステム開発に関わり、2022年10月にGustoDevelopment株式会社を創業、生成AIやブロックチェーンの活用による新たな価値創出に取り組んでいる。
企業情報
法人名 |
GustoDevelopment株式会社 |
HP |
|
設立 |
2022年10月 |
資本金 |
400万円 |
事業内容 |
AIを活用したシステムの開発業務、人材サービス等 |
関連記事