【#509】「野菜を毎日摂るのは大変」を解決する”食”のサブスク『GREEN SPOON』で、たのしい食のセルフケア習慣を｜取締役　黒崎 廉（株式会社Greenspoon）

株式会社Greenspoon　取締役　黒崎 廉

株式会社Greenspoonは、食のサブスクサービス「GREEN SPOON」を運営する企業です。健康的な食生活を続けることが、大変で続かない課題を、楽しく簡単に解決することを目指しています。スムージーから始まり、スープ、サラダ、パスタやリゾット、おかずまで70種類以上のメニューを展開。累計利用者数は約25万人に達しています。取締役の黒崎 廉氏に、事業内容や今後の展望なども含めて詳しくお聞きしました。

毎日の野菜摂取を、楽しく簡単にする食のサブスク

事業の内容をお聞かせください

GREEN SPOONという食のサブスクサービスを運営しています。コロナをきっかけに在宅時間が増えたことで「家でヘルシーな食事を摂りたい」といったニーズが高まり、その課題を簡単に楽しく解決することを目指しています。

おかずやスープなど様々なメニューを提供し、GREEN SPOONを食べればヘルシーでいられると信頼していただける食事をお届けしています。お客様は、忙しい一人暮らしの女性が中心でしたが、おかずの提供開始後は家族層や男性も増えています。

事業はスムージーから始まり、スープ、サラダ、パスタやリゾット、おかずと展開してきました。スムージーを最初に選んだのは、海外では簡単に野菜を摂る手段として普及していたためです。「簡単に野菜を食べられるようにしたい」というコンセプトの入り口として選択しました。

また、GREEN SPOONの商品は、社内の管理栄養士と料理研究家が一緒に原材料の選定からレシピ開発をしており、栄養面も美味しさもどちらも叶えられる商品づくりを行なっております。

私たちのすべての商品の軸は、「野菜」です。冷凍の野菜は美味しくないイメージを持たれることも多くありますが、「レンジ調理した後に最も美味しい状態になるか」を判断軸にして食材を選んでいます。

そのため、複数のメーカーから取り寄せて食べ比べたり、実際に製造工場に足を運んだり、調達にも力を入れています。

また、保存料・合成甘味料・合成着色料・発色剤・漂白剤は使用しておりません。本来の風味や旨みを生かした自然な味わいを楽しんでいただけるような開発を心がけています。

食のサブスク事業が増える中で、他社とどのように差別化を図っていますか？

様々なカテゴリーの商品を取り揃えていることです。

お弁当専門やスープ専門の会社はありますが、GREEN SPOONではスープとおかずを組み合わせるなどお客様が自由にカスタマイズをして注文ができます。

今日はハンバーグがいいなという日もあれば、今日はヘルシーにサラダにしようという日もありますが、当サービスではこの選択肢ができることが大きな特徴です。

さらに、体験を大切にしています。紙に包まれたハンバーグをレンジで温めると膨らんできて、いい匂いが漂ってきます。また紙を開ける体験やシズル感にこだわっています。

機能的な健康面はもちろん大切ですが、それ以上にGREEN SPOONを食べる時の体験をポジティブにしたいと考えています。そのため野菜が摂れていると実感できたり、美味しいものを選択ができていると、お客様に感じてもらうことを大切にしています。

パッケージデザインも重要な差別化要素です。

健康を優先して、気分の上がらない選択肢になってしまった経験がある方もいると思います。

私たちは、あえて食べ物らしくないデザインにすることで、健康への入り口を楽しいものに変えたいと考えています。

事業を始めた経緯をお伺いできますか？

大学からの友人だった代表の田邊から一緒に事業を立ち上げないかと連絡をもらったことがきっかけです。

食の事業を選んだ背景には、私たちの実体験があります。20代健康に気を遣う余裕がありませんでした。しかし30歳を過ぎると体のことが気になり始め、代謝の低下も感じるようになったのです。

健康は大切だとわかっていても、取り組むのが楽しくないため続けるのが難しいです。そこでこの課題を解決したいといった思いから、現在の事業が生まれました。

相手の想像を超えるものを提供する

仕事におけるこだわりを教えてください。

お客様の想像を超えることです。どんな仕事にも必ず人が存在します。私が関わる意味は、その人たちの期待を超える価値や感動を提供することだと思っています。

私自身、期待以上のことが起きると楽しくなります。だからこそ、相手にも体験してもらいたいのです。

実際にお客様の声を聞く機会を、定期的に設けています。定期購入いただいているお客様とのイベントや、インタビュー形式でお話を聞かせてもらうこともあります。

最近では、実際にスムージーボウルを作るイベントを開催しました。

起業から今までの最大の壁を教えてください

おかずメニューのリリース前です。

残りの資金が限られる中、おかずが最後の重要なプロジェクトでした。この成否で全てが決まる状況だったため、リリース直前は不安と自信とが入り混じった複雑な気持ちでした。

リリース後の最初の1週間は反応が思わしくなく、危機感を感じましたが、とあるハンバーグの広告動画によって、これまでない新規獲得ができた日があり、そこから一気に景色が変わったことを今でも覚えています。

Webからオフラインへ展開し、より多くの人に商品を届ける

進み続けるモチベーションは何でしょうか？

GREEN SPOONが持つ可能性の大きさです。

このブランドを成長させる立場に自分がいることに、やりがいを感じます。また、これまでの歩みを見てきて、現在のブランドの立ち位置を理解しているからこそ、可能性を実現したい気持ちが強いモチベーションになっています。

もう一つは仲間の存在です。GREEN SPOONの未来を一緒に信じて、同じ方向に向かって進んでいる仲間がいます。その仲間に負けないように頑張ろうと思えることもモチベーションになっています。

今後やりたいことや展望をお聞かせください　

GREEN SPOONをオフラインでも展開していきたいと考えています。

現在はWeb広告やSNSで見つけ、オンラインで購入していただくことがほとんどです。しかし、コンビニなどで手に取れる商品になれば、もっと多くの方に利用していただけると思います。

食べ物は通常、Webではなくコンビニやスーパー、飲食店で購入するものです。そのため、まだ多くの方に商品をお届けできていないのが現状です。

最近ではコンビニとコラボをしてスムージーを出すなどなど、オフライン進出を少しずつ始めています。これまでWebでの成長にリソースを集中してきたのに対し、今後1〜2年はオフライン展開にもしっかり取り組んでいきたいと思っています。

起業する理由を言語化しておく

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

なぜ起業するのかについて、自分なりに納得できる言葉を持っておくことが大切だと思います。

起業後は厳しい状況に立たされることも多いですし、悩んでいる暇がないくらい様々なことが起こります。嬉しいこともありますが、ハードなことが多い道のりです。

だからこそ、大変な時に立ち返れる、自分なりの理由を持っておくと良いと思います。

もう一つは余談ですが、友達との起業をしようとしている方に向けて。

一般的には避けた方がいいと言われることが多いですが、私はそんなことないと思っています。実際に私たちは大学の時からの友人同士で起業しました。大変な経験も含めて、すべてを仲の良い友達と共有することはなかなかできません。

友達だからこそ一層頑張れることもあります。友達を誘って起業しようか迷っている方がいるなら、背中を押してあげたいです。

御社で働くことに興味がある方に向けてメッセージをお願いします

当社は一見すると、食のサブスクでD2Cといった流行りのビジネスに見えるかもしれませんが、D2Cにこだわらず、web発の新しい食ブランドとしてビジネスを拡張しています。

これまでのGREEN SPOONの歩みがあるからこそ、これからさらに、自分たち次第でどこまでも行けると信じています。日本だけでなく、アジア、世界で輝けるブランドになれる可能性があります。

食のドメインは本当に面白いです。食の分野で新しい価値を生み出したい方に、ぜひ来ていただきたいです。

現在、幅広いポジションで募集を行っています。当社は、本気で働き、どんどんキャリアを積んでいくスタートアップです。1年未満で執行役員になったメンバーもいます。挑戦して結果を出し、自分の経験を積極的に積み重ねたい方を求めています。

現在の社員数は25名程度で、大きく成長する段階にあります。そのため、一人ひとりの会社への影響度は非常に大きく、責任を持って働きたい方、会社の成長過程に深く関わりたい方には最適な環境です。責任を持つのは簡単なことではありませんが、チャレンジをしたい方をお待ちしています。

▼採用情報の詳細はこちら
https://www.wantedly.com/companies/company_8930189

本日は貴重なお話をありがとうございました！

起業家データ：黒崎 廉 氏

株式会社ワンオブゼムにて事業開発PMを担当し、大手ECサイトを始めとした、様々なWebサービスのグロース事業に従事。代表の田邊、小池と共に2019年5月に株式会社Greenspoonを共同創業。 創業当初から「顧客体験」の全体を担い、マーケ、CRM、サービス開発、CSなど川上から川下までを担当。現在は取締役として、事業全体のPL及び、ブランド全体の責任を持つ。

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