株式会社SOKKIN 代表取締役CEO 本間亮平

株式会社SOKKINは、デジタルマーケティングを軸に4つの事業を展開しております。1つ目は広告代理事業、2つ目は「プロ人財マッチング事業」、3つ目は「マーケター育成事業」、4つ目は「メディア事業」を手掛けております。マーケティングに付随関連する課題があれば、入口から出口まで支援できるマーケティングの総合支援企業を目指しております。今回は、代表取締役CEOの本間亮平氏に、事業立ち上げの背景や事業内容、そして今後の展望についてお話を伺いました。

 

マーケティングの力でデジタルデバイドをなくす

事業の内容をお聞かせください

当社では、デジタルマーケティングを軸に4つの事業を展開しています。

 

1つ目は、広告代理事業です。大手広告代理店出身の厳選された質の高いコンサルタントにて、お客様の事業目標達成に向けて、戦略立案からエグゼキューションまで、トータルソリューションを提供しています。ブランドマーケティング、ダイレクトマーケティング、SEO、コンテンツマーケティングなど、フルファネルでのソリューション提供を強みとしています。

 

2つ目は、プロ人財マッチング事業「SOKKIN MATCH」です。プロマーケターが厳選した、お客様に最適なマーケター・クリエイターと出会える業務委託マッチングサービスです。さらに、マッチング後も事務局が定期的にサポートすることで、スムーズな進行が可能です。

 

プロのマーケティング集団が事務局を担うことで、お客様のマーケティング課題を適切にコンサルティング、プロ人財のスキル状態を正確に把握できるため、お客様に最適なマッチングを実現しております。

 

3つ目は、マーケター育成事業「SOKKIN ACADEMY」です。国内トップレベルのプロマーケターが監修した、実務に基づいたマーケティング人財育成eラーニングサービスです。概念だけでなく実践的な内容で、企業の売上拡大や社員のキャリアアップを支援し、育成だけでなく学んだ内容をOJT講師と共に内部のマーケティングに反映する事ができます。

 

お客様のマーケティング部門のレベルアップや新卒・中途社員の育成に貢献し、社内のマーケティング活動を最適化しております。また受講メンバーが「何が得意」で「何が不得意」なのかを可視化する機能を保有しているので、適切なミッション配置が可能となり、「離職率の低下」と「組織成果の向上」が実現可能となります。

 

4つ目が、メディア事業「SOKKIN MEDIA」です。サービスのコモディティ化が進む中、何を基準に選べばいいのかわからないと悩むユーザーに対して、UI・UXにこだわった比較サイトを企画から制作、運営までしています。またこれまで培ったマーケティングノウハウを活かして、お客様にとってLTVの高い集客を行っています。

 

共通しているのは、私たちがマーケティングのプロ集団であること、そして、自分たちの強みを発揮できる領域にしか参入しないことです。

 

マーケティングに特化した総合支援企業として、広告、人財、教育、メディアなど、それぞれのソリューションをお客様の成長ステージや課題に応じて、柔軟に提供できる体制を築いています。

 

 

事業を始めた経緯をお伺いできますか?

もともとは大手広告代理店に在籍し、トッププレイヤーとして大手企業を中心にマーケティングを支援していました。社内外から評価をいただく一方で、自分が支援できているのは、日本企業全体のわずか0.3%に過ぎないことに気づいたのです。

 

残る99.7%は中小企業やベンチャー企業です。かつて日本は、製造業をはじめ、メイド・イン・ジャパンとして世界に誇れる国でした。

 

しかし現在、日本の二次産業以降で世界的に知られる企業も少なくなっています。日本経済が少しずつ力を失ってきた要因のひとつに、これまで大手企業にフォーカスが向き、中小企業への支援が手薄になっていた背景もあるのではないかと考えました。

 

だからこそ、大手企業だけでなく中小企業やベンチャー企業含む全ての企業に最高のマーケティングを届けることで、日本経済の土台を支え、新しい産業を根付かせ、次世代が希望を持てる社会をつくっていきたいと思い、SOKKINを立ち上げました。

 

我々のミッションは、デジタルの力で、もう一度日本を産業先進国にすることです。マーケティングのデジタルデバイドをなくし、日本の経済を大きくしていくことが、自分の人生をかけてやるべきことだと思っています。

 

価値観で育てるチームづくり

仕事におけるこだわりを教えてください。

我々が大切にしているのは、品質へのこだわりと同じ志の仲間です。クライアントに課題を尋ねるのではなく、事前に業界や事業フェーズを徹底的にリサーチし、潜在的な課題を仮説として提示したうえで、合意形成を取るようにしています。そこに、コンサルティングの価値があると考えています。

 

また、自分自身を疑い続けることも大切にしています。人はどうしても、自分の経験則や枠組みの中でしか考えられないものです。しかし、本当に優れた人は、その枠を超えて他の可能性を想像できる人だと思っています。

 

だからこそ、私は常に自分は不完全であるという前提で物事に向き合っています。もっと良くできるのではないか、もっと理想の形に近づけるのではないかと考えるようにしています。

 

さらに、経営者として最も大切にしているのは「人」です。特に、メンバー一人ひとりの視点や意識のすり合わせには強いこだわりを持っています。

 

当社が掲げるミッションやビジョンは、経営層にとっては共感しやすいものですが、他のメンバーにとっては、自分ごととして捉えることが難しい場合もあります。

 

そこで、なぜこの会社がこのミッションを担うのかといった問いを整理し、納得感を持って腹落ちできるよう、言語化して共有しています。

 

さらに、会社のビジョンとメンバー個人のゴールをどう結びつけるかも重視しています。メンバーが目指す将来と現在の仕事との接点を対話を通じてすり合わせることで、会社の挑戦が自分自身の成長にもつながると実感してもらえるよう努めています。

 

 

起業から今までの最大の壁を教えてください

一番の壁は、人財の採用に関することでした。

 

事業の数字は順調に伸びていたものの、当時はスキルを重視した即戦力採用に偏っており、価値観やミッションへの共感の確認が不十分なまま人材を迎え入れていました。その結果、組織にとってカルチャーギャップが生じるような出来事が起きたこともあります。

 

それをきっかけに、採用の仕組みを見直しました。採用の入口から入社後の関係づくり、さらに個人と会社のゴールをどう結びつけるかまで、対話と仕組みを強化しました。

 

あわせて、入社後の育成体制にも力を入れています。外部にも提供している、SOKKINACADEMYの教育コンテンツを社内向けにカスタマイズし、実践的なOJTと組み合わせた育成体制を整えています。

 

最初はみんな不安を抱えていますし、いきなり一人でクライアント対応するのは怖いものです。だからこそ、2番手制度を設け、常に先輩が隣で支える環境をつくり、やがて自ら一番手になりたいと思えるよう、意欲が高まる環境づくりを心がけています。

 

育てて、鍛えて、届ける。質の高いマーケティングを世界へ

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

モチベーションの源は、仕事をするのが楽しいからです。会社の規模が大きくなり、取引先の事業も成長していくなかで、当社の支援が役に立ち、評価されていると実感ができる瞬間がとても嬉しいです。

 

実際に出会えて良かった、効果を感じているといった声をいただくと、やっていてよかったと思えます。

 

社内においても、社員の成長は大きな喜びです。これまで自分の市場価値を感じられなかった社員が、自信を持って活躍できるようになったと話してくれることもあります。そうした声を聞くと涙が出るほど嬉しくなります。

 

 

今後やりたいことや展望をお聞かせください 

日本初のマーケティングに付随関連する総合支援企業としての確立を目指しており、その一環として2026年までにマーケティングの入り口から出口までを網羅する事業を構築していきます。

 

そして、2027年までに7つの事業を展開し、売上規模としては110億円規模を目指しています。2030年までには、年間売上1000億円規模の企業に成長することを視野に入れ、事業を展開していきます。

 

将来的には、マーケティング✕人材✕教育関連の事業を川上から川下まで展開していき、日本市場だけでなく海外市場も視野に入れて事業展開する予定です。

 

For youの視点が、事業と組織を育てる

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

起業を考えるときは、その事業が社会にとって本当に必要か、そしてそれを自分たちが担う必然性があるかを、深く考え抜くことが大切だと思います。

 

動機が自分のためではなく、社会のためや誰かのためといった、大義に根ざしているかどうかも持続的に事業を行っていく上で挫けない自分でいるためにも重要な視点と考えます。

 

また、人への感謝を忘れないことです。周囲の支えがあってこそ、事業は成り立ちます。起業は、For meではなく、For youの視点で考えることが大切だと感じています。

 

採用において求める人物像を教えてください

まず、ミッションやビジョンへの共感は譲れない軸です。会社が目指す世界観に共鳴するだけでなく、その共鳴に対して自分は何をして、どんな未来をつくりたいのか、なぜそれをやりたいのか、自己分析が明確に出来ている人と一緒に働きたいと考えています。

 

特に弊社はスキルよりも、人間性や取り組む姿勢・行動力・明るい人を重視しています。

 

基本的には中途経験者に加え未経験者、更に新卒や第二新卒も積極的に採用しています。当社のカルチャーとフィットしやすく、素直に指摘を受け止めて行動に移せる人が理想です。

 

自走性があり、安定して動き続けられる回復力を備えた人、また物事を自分の頭の中だけで判断せず、リスクを想像できる人も歓迎です。

 

思考力の面では、複数の物事から本質を見いだしたり、ひとつの事柄から共通項を抽出できる因数分解ができる人を求めています。

 

そして何より大切にしているのは、For meではなくFor youの姿勢です。自分が活躍できるのは支えてくれる周囲のおかげだと理解し、感謝の気持ちを持ちながら行動できる人を求めています。

 

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

起業家データ:本間亮平

新卒でTOPPANホールディングス株式会社に入社しオフラインプロモーションの企画提案を5年間経験した後、株式会社サイバーエージェントに入社しプレイヤー職最高位であるエグゼクティブアカウントプランナーとなる。また、2021年にはアマゾンジャパン合同会社に入社し、同時に株式会社SOKKINを設立する。

 

企業情報

法人名

株式会社 SOKKIN

HP

https://sokkin.me/

設立

2021年4月7日

事業内容

  • デジタルマーケティング事業
  • メディア事業
  • 人材マッチング事業
  • WEB教育事業

 

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