angle株式会社 代表取締役 伊藤啓二

 

リクルートでの経験を活かし、世界一周やGoogleアクセラレータプログラムを経て立ち上げたangle株式会社では、挑戦者とメンターのマッチングプラットフォームを運営。代表の伊藤様に虎ノ門ヒルズ駅直結のオフィスでお話をうかがいました。

 

起業家とメンターを結びつけるゲームチェンジャー

事業の内容を簡単に教えてください。

現在は主に、独立起業や社内起業などを目指している「挑戦者」と、複数の企業経験を持つシリアルアントレプレナーやマーケターなどの「メンター」をマッチングさせる仕組みを提供しています。

 

現在の事業を始めた経緯を教えてください。

自分自身が起業する時、右も左もわからない状態で3日間考えても答えが出なかったのですが、起業家の先輩に相談すると数時間で解決してしまうという経験が少なくありませんでした。

そこで友人に「いいメンターがいたら紹介して」と言ってみたのですが、「知ってたら自分も相談したい」という感じで、皆メンターは欲しいものの見つけられないという状態でした。

 

自分でメンターを探すとしても、何か月もかかってしまってはスタートアップのフェーズも変わってしまいます。

 

それならばこうしたマッチングシステムを自分で作ってしまえばよいのではというのが始まりです。

 

日本では創業から5年の生存率が15%と言われていますが、米国の調査では、適したメンターがいればこれが3倍になると言われています。

 

未来のゲームチェンジャーにメンターを用意することで、結果として社会的課題の解決を加速できるのではないかと考えたんです。

 

矢沢永吉の「成りあがり」が原点、そして世界一周へ

仕事におけるこだわりや譲れないことはありますか?

もともと動くのは好きなんですが、楽しみながらやることを大切にしています。

 

それからスピード。60点でもいいから早く出すということです。

 

もう一つは、ビッグに考えるということです。

 

これは10歳のころ、矢沢永吉のファンだった母親がくれた「成りあがり」の本からきていて、それ以来何でも物事をビッグに考えるということを心がけてきました。

 

その頃から社会課題を解決したいという気持ちが芽生えていましたね。

 

起業前に”社会課題を解決する方法を探す世界一周の旅”をされたと伺いましたが、当時から世界一周を考えていたのでしょうか?

そうですね。世界一周はその頃からいつかしてみたいとは思っていました。

 

ただ、高校生の時に世界一周では全然足りないということに気づいたんです。10周も20周もしないと地球の全スペースを見れないな、って。

 

リクルートで3年間新規事業に携わりビジネスの基本の「き」を学んだのち、今度は社会課題の現場を実際に見るために、世界一周の旅に出ました。

 

社会課題に興味がありつつも、実はそれまで途上国に行ったことがなかったので、東南アジアから周っていったんですが、実際本当にやりたいことがハラオチしたのはハワイでした。

 

ハワイのオーガニックファームに住み込んで働いていた時は、仕事は早朝からですが割と早く終わってしまうので、そのあとジョギングがてら毎日海に行っていました。

 

そこで2つのことが急に頭に浮かびましたました。

 

まず1つは、社会課題を解決するのに必要なのは、「解決策へのアクセス」だということです。僕は世界一周をするまで、社会課題を解決するには何かしらのソリューションを発明する必要があると思っていました。ですが実際には、ソリューションは既に存在しているケースが多く、問題はそれが課題と結びついていないことだと感じました。

 

 

もう一つは、「自分は地球が大好きなんだな」と気づきました(笑)。これは自然もそうなんですが、地球上で営まれている人間の生活も、当たり前の日常も含めて、大好きだと気づきました。

 

それで、「大好きな地球の課題を、ビジネスで解決することに人生かけよう」とハラオチし、3日後には東京に帰ってました(笑)。

社会課題を解決できるのかという自分への問いかけ

それでは起業を決めてから今までで最大の壁があれば教えてください。

これからたくさんの大きな壁が出てくると思うのですが、これまでで言うと、事業を絞り込むのに苦労したことと、とにかく時間が足りないということでしょうか。

 

方針をしっかり決めないで後から変えるのって大変じゃないですか。だからやる前にしっかり決めたいというのもありました。

 

自分が作りたいことと社会のニーズは本当にマッチしているのかというのはわからないので、やり方や仕組みについて毎日テラスで空を見上げながら考えていましたね。

 

そして日々の取り組みの中ではやりたいことがたくさんあるのに時間が足りないというのが歯痒いです。

 

こうした中で前に進み続けるモチベーションは何ですか?

起業って、白いキャンバスに未来を描いてそれを実現するというアートに近い楽しさがあると思っています。とにかく楽しいんです。

 

あとはやっぱりビッグになりたいという気持ちもどこかにあります。

自分が存在しない世界があったとして、「いる世界」と「いない世界」の差が大きくなればなるほど、ビッグだと思います。

 

MentorMeやこれから創る事業を総じてangle(角度)グループと名付けているんですが、このangleは社会の角度を1度でも変えることで大きな角度になるという意味を込めています。未来を「アングル」できるか、は僕達の羅針盤です。

 

この「アングルしていたい」という想いは大きなモチベーションになっていると思います。

 

 

起業をしようとしている方へのメッセージをお願いします。

起業って確かに辛いし、大変だし、難しいです。

が、それ以上に楽しいと僕は思います。みんなで作り上げていくクリエイティブな作業です。

 

 

「机上で考える」と「実行する」は大きく違います。

 

なので、興味が少しでもあるならぜひやってみて欲しいです。人生一回しかないので。

 

ある先輩が言っていて今も忘れないのが、「例えばレンタルDVD屋さんのようなところにみんなの人生が並んでいるとして、その中で選ばれるような人生を送りたい」という言葉です。

平凡なストーリーが好きな方もいるかもしれませんが、やっぱりジェットコースターみたいなストーリーだけど最後に笑っていられる、そんな人生を送りたいじゃないですか。

 

スタートアップに必要な情報が揃うシェアオフィス。飲食店や広場などの周辺環境も快適

最後にオフィスに関するこだわりがあれば教えてください。

ここ(CIC Tokyo)はスタートアップ企業と行政や銀行・大手企業なども入居していて、スタートアップの成長に必要なあれこれが揃っているシェアオフィスです。

 

コミュニティマネージャーがいてコミュニティの形成に積極的だったり、「こんな人(こんなことできる人)探してます!」など貼り出せるボードが設置してあったりして、本当に引き合わせてくれます。

 

現在業務委託含めて4名なので個室ではなくシェアの席を使っていますが、共用スペースが充実しているので助かります。

例えば会議室は配信用の機材が使えるので、ラジオの配信などに使用しています。

上の16階にはキッチンとリビングスペースや礼拝の部屋、仮眠室、ちょっとしたジムなどもあるんです。

作りが少し複雑で迷子になりそうなこともありますが(笑)、とても快適に使っています。

 

ビルの3階には虎ノ門横丁という飲食店街があって、これは来客にも喜ばれます。

それから外が好きなので、ビジネスタワ―と森タワーの間にあるオーバル広場は一番のお気に入りです。仕事で行き詰まった時に散歩に出ています。

 

大変なことも、捉え方次第で「楽しい」に変換できるのだなと感じ勉強になりました!貴重なお話ありがとうございました。

 

起業家プロフィール:伊藤啓二 氏

リクルートでアドテクの新規事業に携わった後、ビジネスを通じて社会課題を解決する方法を探す世界一周の旅に出る。

現地で活動する中でクラウドソースやシェアリングエコノミーに可能性を感じ、シリコンバレー発のクラウド翻訳スタートアップgengoで事業開発に従事しながらクラウドソースを学ぶ。その後、Co-founder / COOとして株式会社Selanを経営。Googleアクセラレータプログラムに選抜され、現在はマネックスグループに参画。 

2019年からはangle第1号としてMentorMeをスタート。「ゲームチェンジャーを加速することで、世界の進化を加速する」ことを目指して奮闘中。angle第2号として、環境保護事業の立上げを準備中。

 

企業情報

法人名:

angle株式会社

HP:

https://mentorme.co.jp/

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設立

2019年12月

事業内容

挑戦者とメンターのマッチングプラットフォーム運営

沿革

2019年12月 北青山にて創業

2021年2月 オフィスを虎ノ門に移転

     MentorMeサービスをリリース

 

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