株式会社Creative Group 

取締役 山口優太(左)・代表取締役 中原一真(右)

 

国内外の美容業界のPR事業の他、学習塾の運営・インフルエンサーを活用したプロモーション・企業のSNS運用・トレンドメディア「Trepo」を手掛けるなど幅広いサービスを提供する株式会社Creative Group。

 

同社は2015年学習塾創業以来、その後当時ではまだ珍しいSNSを活用したPRで地元だけでなく全国の生徒の集客に成功させ、その知見からインフルエンサー事業を立ち上げ、わずか2年で国内外の企業が利用するサービスに成長させました。

 

これまで飲食・アパレル・美容・スキンケア・美容医療業界を中心に300社以上のPR・口コミプロモーションなど多岐にわたる施策を実施。現在はPR事業のみならずSNS運用代行事業やメディア事業、シーディング事業など幅広く事業を展開しています。

クライアントは国内最大手のコスメメーカーにとどまらず韓国の大手企業のプロモーションを担うなど急成長しています。 

 

代表取締役を務めているのは、中原 一真氏。取締役である共同創業者は、学生時代の友人である山口 優太氏です。

多方面で活躍されているお二人に、お話を伺いました。

 

多彩な事業の一つひとつには全て「原体験」がある

多方面でご活躍なさっているそうですが、どんな事業を手掛けているのか教えていただけますか

中原氏:

弊社は2015年に創業したのですが、その時は私たち二人はまだ学生で、同じ大学に通い同じ個別塾のアルバイト講師をしていたのが縁で、一緒に学習塾を作り、2017年の大学を卒業するタイミングで法人化しました。

 

塾の生徒をSNSで集客することに成功し、当時はまだ珍しかったSNSの可能性をいち早くキャッチ。インフルエンサーによるプロモーションを手掛けるようになりました。さらにSNSの運用ノウハウを活かし、企業SNSの運用を担うように。そして、インフルエンサーの皆さんはトレンドに敏感で、そこからヒントを得て、トレンドお届けメディア「Trepo」をリリースしました。

 

一見全く違うサービスに見えて繋がりがわかり辛いのですが、一つひとつの事業には原体験があり成功のイメージが持てたものばかりです。

 

山口氏:

弊社は企業理念に「 0から1へ。」を掲げていますが、中原のいくつもの原体験がもとになっています。自分たちが0から1を生み出すというよりも、お客様が0から1へ進んでいく。お客様の課題に向き合って行く中で、複数の事業が広がっていった感じですね。

 

お二人で事業を始めた経緯も教えてください

山口氏:

同じ大学で同じアルバイトというと、凄く仲が良さそうなイメージがあるかもしれませんね。けれども大学の専攻は文理が異なりますし、起業する際には「親友」と呼べるほど深い付き合いではありませんでした。

そんな中にも関わらずバイト終わりのモスバーガーで「一緒に塾やらない?」と誘われて嬉しかったし、面白そうだから二つ返事でOKをした感じなんです(笑)

 

中原氏:

私自身「社長になりたい」というのは元々なかったんです。

高校まで三重県に住んでいて、中高は勉強は苦手で高校3年生の偏差値は38。本当に猿が出るような田舎で、周りの大人たちを見て「これで人生を終えて良いのかな」と思って。

自分の世界がここで固定されてしまうような漠然とした恐怖感や焦燥感がありました(笑)

そんな時に、高校の先生が東京理科大学の出身で「君は東京に行くべきだ」って。まるで自己暗示の様に東京への熱が高まりました。

 

 両親に相談したら、「東京に行く理由を自分で証明できるなら行っていいよ」と言われて。東京にしかないものは、当時の自分だと大学しかなかったんですね。その上「MARCHなら」という条件が付いて。高校3年生から死に物狂いで勉強をして、立教大学の法学部に入学することができました。

これまでの人生でこれほど何かに全力で立ち向かい、自分と向き合ったことは無かったので本当に掛け替えのない経験となりました。まぁ浪人しましたけどね(笑) 

 

この時「自分の気持ちひとつで人生は変えられる。目指せば叶えられる」ということを痛烈に実感しました。こういった原体験があり、それを私も自信を持てない子どもたちに伝えたいと思うようになったのです。

個別塾のアルバイトで子どもに指導をする中で「誰かの人生を創造する塾を作りたい」と思うようになって、山口を誘いました。私は文系で彼は理系でちょうど良いなって。いい加減に見えるかもしれませんが本当に最初はそれだけの理由で誘いました。そしたらその勢いで気づいたら起業してました(笑)

 

継続すれば結果は出る、辞めるという選択肢はない

起業から今までにぶつかった最大の壁はなんですか

中原氏:

んー、正直ずっと壁しかなかったですね(笑)最大、というよりは、常に違う形の壁があるイメージです。

 

ただ象徴的な壁でいうと、コロナ禍でしょうか。

色んな事業が稼働していて採用にもアクセルを踏んでいたのですが、取締役の辞任やお客様の倒産、コロナ渦の営業不振などが重なり、税理士さんに「中原さん、今すぐ資金調達をしないと会社が終わります」って言われて(笑)そこで初めて資金調達を行いました。

 

 「経営者として誰も守れない」ととても情けない気持ちになったことは今でもよく覚えています。今までは自己資本でやってきていたのですが、もう選択肢もなかったのですぐに銀行に行って融資の申し込みをして、弊社初の資金調達を行いました。

 

 そこが私の起業家としてのターニングポイントだったと思います。プレイヤーとしてではなく経営者としての責任を強く意識させられた瞬間でした。「ここで勝ち切ろう」と。

限られた資金の中で事業再建すべく、新たにリリースしたのが「Pamun」という口コミ支援のサービスだったのですが、リリースわずか2年で国内外の最大手メーカーを含む計300社以上のお客様に利用いただけるサービスとなりこれが起死回生の一打となりました。

未曾有のコロナ渦の大赤字の中、共同創業者を1人失いどん底だった弊社でしたが、今では完全黒字化し無借金経営状態に。

 

全てを乗り越えようやく返り咲くことができました。

 

中原氏:

Pamunをリリースして安定して売上が立つようになってから、今の千代田区のオフィスに移転したのですが、同じ会社とは思えないほどポジティブな変化の連続で。そんな変化を目の当たりにして「結局サービスは社員のアウトプットであり、いいアウトプットがお客様の満足に繋がる」と、一連の経験から経営者としての大きな気づきがありました。

 

スタッフが内部で枯渇していたら…。お金もあげられない、正しく評価もできない。そんな状態で顧客体験や満足度を高めるアウトプットが生まれるはずがありません。

 

「お客様のために考えたことが、良いサービスになる」

そのためにはまずスタッフがちゃんと気持ちよく働ける環境やお給料、心理的安全性が必要ということが確信に変わったんです。

「やはり売上には目を背けることができない」と。ようやくそんな当たり前のことが、コロナ禍を経て理解できるようになりました。

 

壁にぶつかっても進み続けるモチベーションの源は何でしょうか

中原氏:

「継続すれば結果は出る」という原体験から得た考え方はある意味自分にとってのモチベーションのように思います。

もちろん挫折しそうなこともたくさんありますが、止めたらそこで全てが終わってしまいますし、それこそ失敗になりますから。正直そっちの方が怖いです(笑)だから辞めるという選択肢はありません。先ほど壁として触れたコロナ禍の時にも、止める止めないではなく「この状況を抜け出すためにはどうしたら良いか」と考えていました。そういう意味では、努力して何かを得る原体験を持っている自分は凄く幸せだと思います。

どんなに苦しくてもどんな状況に置かれてもその先にある喜びの価値を知ってるから歩みを止めない。先が何も見えない苦労の時こそ足を止めてはいけない。

そう思って自分を奮い立たせて来ました。

 

やっぱり今回(コロナ禍)も間違ってなかったと思います。

継続こそ力なり。です。 

 

新しいサービスはお客様の課題から派生していく

今後やりたいことはありますか

(先日韓国企業2社とグローバル・パートナーシップ協定を締結)

 

山口氏:

お客様との出会いの中で課題が見つかって、その課題を解決するために新しいサービスが広がりをみせています。

当初は美容医療業界にも携わっていませんでしたし、韓国のお客様に対してサービスを提供するような機会もありませんでしたが、今はそうした分野にも携わっています。

 弊社では、新しいサービスはお客様の課題から派生していきます。お客様の課題解決に向き合い続けたからこそ企業として存続できていると思っているので、今後もその姿勢は大切にしたいです。

 

 中原氏:

自分のやることは昔も今もこれからも変わりません。

「目の前のお客様と向き合い、120%満足してもらう」それだけです。

今あるサービスすべてが当初は想定もしていないものばかりでした。

どれもお客様とその課題に向き合った結果、変化し、生まれてきたものです。

だからこそ今あるサービスの形に固執せず、その時々でお客様にあったサービスを生み出し続けて行きたいと思います。新しいサービスは本気でお客様と向き合っていく中で自ずと出てくると信じています。10年後どんなサービスを提供しているのか逆に楽しみです。

例え会社がどんなスケールになったとしても、いつもお客様から「YES」をいただける会社でありたいですね。

何かに繋がるその瞬間を信じて「点を打ち続ける」

(オフィス:家具から電球の色など、細やかな部分まで自分たちでこだわってセレクトされたそう。)

 

起業をしようとしている方へ、メッセージをお願いします

中原氏:

起業するとやらなきゃいけない色んなことが漠然としているので努力のベクトルも量も質も基準値も見失いますし、しかも何してもすぐには結果に繋がらないから全てが無駄に思えることもあるかと思います。

でも大切なことは「止めない。諦めない。何かに繋がるその瞬間を信じて頑張り続ける覚悟とその上で自分が選んだ道を正解に変えていく力強さ」が必要だと思います。

 何が将来どんなことに繋がるかわからないので、何をやっても無駄はないと思うんです。「点を打ち続ける」ことで、いずれ何処かの点と点が繋がるかもしれません。だから、どの領域であっても最初は泥臭く色んなことをしていって、点を打ち続けてください。

 自分の打った点が何かに繋がっていくことを楽しめると、起業の楽しさを実感できると思います。決して簡単なことではありませんが是非チャレンジしてみて欲しいです。

 

山口氏:

私は中原に誘われて起業に参加しましたが、そういうお誘いを受けて起業を考える方も多いと思います。

 私自身は直感を信じて、「何か迷ったら面白い方を選ぶ」という信念を持っていたので、中原の誘いを二つ返事でOKしました。皆さんも、タイミングが合えば起業に参加してみてください。これも中原の話した「点を打つ」ことに繋がると思います。

本日は貴重なお話、ありがとうございました!

 

起業家データ:中原 一真 氏

株式会社Creative Group 代表取締役。

三重県出身、立教大学法学部法学科卒業。

高3の春の段階で偏差値38という絶望的な状況から立教大学をはじめとする難関大学に合格。自身の異色な受験経験を基に大学3年時に学習指導塾を立ち上げる。その後当時ではまだ珍しいSNSを活用したPRで地元だけでなく全国の生徒の集客に成功。その知見からインフルエンサー事業を立ち上げ、わずか2年で国内外の企業が利用するサービスに成長させる。現在はPR事業のみならず教育事業やSNS運用代行事業、メディア事業、シーディング事業など幅広く事業を展開。現在は韓国のパートナー企業と共に韓国企業の日本国内でのマーケティング、PR支援に尽力している。

 

起業家データ:山口 優太 氏

立教大学理学部物理学科卒業。大学に入り、大手個別指導塾でアルバイトを始め、教育業界に興味を持つ。

在学中に仲間と学習指導塾Creative Academyを立ち上げる。

卒業後、株式会社Creative Groupを設立。

主にマーケティングを担当。HP制作・運用・解析、バナー・チラシ作成、SNS広告・アカウント運用代行など多岐に渡りクライアントをサポート。

趣味はアウトドア・映画鑑賞。

 

企業情報

法人名

株式会社Creative Group

HP

https://www.creativegroup.co.jp/ (会社HP)

https://trepo.jp/ (トレンドお届けメディアTrepo)

設立

2017年9月(創業2015年5月)

事業内容

PR事業、口コミプロモーション事業、インフルエンサーキャスティング事業、SNS運用代行事業、広告事業、メディア事業、クリエイティブ制作事業、教育事業、他

沿革

2015年5月   :学習指導塾Creative Academy設立
2017年9月   :株式会社Creative Group 法人登記
2017年10月 :インフルエンサーPRサービス Buzz Reachリリース
2018年8月   :トレンドお届けメディアTrepoリリース
2019年4月   :企業SNS運用代行事業BUZZgramリリース
2020年4月   :美容医療に特化したPRサービスをリリース
2021年4月   :コスメモニターサービスPamunリリース
2021年5月   :コスメ・スキンケアに特化したPRサービスをリリース
2022年8月   :千代田区に本社移転
2022年10月 :美容医療EXPO PR全体統括
2023年2月   :韓国企業Mileseum、G-Futuresとグローバルパートナーシップ協定を締結
2023年3月 :現在に至る

 

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