スマートリクルーティング株式会社 代表取締役 唐渡 良太
採用支援事業を通じて企業の成長を後押しする、スマートリクルーティング株式会社。人材不足や若手の離職率の高さなど、深刻になりつつある労働市場の問題解決に取り組んでいます。代表取締役を務めるは、唐渡 良太氏。大学時代に1社目を起業したという、連続起業家です。今回は、唐渡氏に採用支援事業を立ち上げた経緯や、今後の展望、起業したい人へのアドバイスなどを伺いました。
自分の強みと社会のニーズがマッチした領域で起業
事業の内容をお聞かせください
弊社は、企業の採用支援を行っています。具体的には求人広告の運用や、SNSを活用した採用活動のサポートです。また、手が回っていない実務のサポートに入ることもあります。
お客様のニーズに合わせて支援内容を変えられるよう、JOB-AD(ジョブアド)、JOB-AD Plus(ジョブアドプラス)、JOB-BUZZ(ジョブバズ)の、内容が異なる3つのサービスを展開しています。
ジョブアドは、月額3万円で大手7媒体に求人を掲載できるサービスです。低価格で情報発信ができ、採用の効果も出ていることから好評をいただいています。
ジョブアドプラスでは採用人数が多い企業に対し、有料求人媒体の最適化をご提案しています。もともと私自身が人事・人材業界出身のため、採用につなげるにはどのように訴求すべきかという観点で求人広告を打ち出しています。
ジョブバズではおもにSNSを活用し、会社の雰囲気や社長の人柄がわかる内容を発信しています。一見採用とは関係ないように思われるかもしれませんが、SNSで会社の魅力を発信し、志願者に入社後のイメージを持ってもらうことが志望率のアップや、採用後のミスマッチの回避にもつながっています。
事業を始めた経緯をお伺いできますか?
私にとってこの会社は4社目なんです。1社目を起業したのは、学生時代でした。
この会社を立ち上げる前に、自分の強みを活かせて社会からのニーズがある分野は何だろうかと考えたら、人材事業に辿り着きました。
私はお金を儲けたいというより、人のためになる仕事がしたかったですし、私自身、人が好きなので人材や採用に関する事業が向いていると思いました。
現在は採用支援のみですが、今後は採用後の人材育成支援サービスも構築していきたいと考えています。
HRのプロフェッショナルとしての姿勢を常に大切に
仕事におけるこだわりを教えてください。
第一に、顧客満足度を重視しています。
正直、HR領域は難しいことだらけです。通常、企業の人事部には社風や社長の考えをしっかりと理解できている、入社5〜10年目の人が配属されます。
しかし、なかなか採用が上手くいかず、採用できたとしてもミスマッチが起こり、せっかく入社した人が早期退職するケースも少なくありません。
求人を出している媒体が合っていないのか、面接の仕方に問題があるのか、会社が求めていたスキルと採用した人のスキルが合わなかったのか、本当にさまざまな要因があり、自分たちで分析するのは難しいものです。
しかし、その原因を突き止めスムーズな採用を実現するために我々がいます。
人事・採用領域のプロフェッショナルとして、クライアントの問題を解決できるよう常にプロフェッショナル性を忘れないようにしています。
また、我々は物を販売するのではなく、人を扱う仕事をしています。人間ですので、もちろん人それぞれ感情もあります。
右から左にお金と人を動かすのではなく、その会社に入社すると志願者の人生がより良い方向に進むのか、企業にとってその人を採用することが本当にプラスになるのか、などを考えながら仕事をしています。
起業から今までの最大の壁を教えてください
常々、物事はトレードオフだなと思っています。あちらを立てればこちらが立たず、と言いますか。
たとえば、商品の単価を上げれば会社の利益は出しやすくなります。ですが、そうするとお客様が払うコストが高くなってしまう。
反対に単価を下げれば会社が儲からなくなり、結果として従業員の給料を上げられなくなったり、過酷な労働を強いることになったりします。
どの位の水準だと市場にもお客様にも受け入れられ、かつ社員には負担をかけ過ぎずに働いてもらえるのか、といったバランスが難しいと感じることがあります。
それは商品をつくり出す時や、社員の働き方を考える時も同様です。二者択一を迫られた際に、何を優先するのかを考えるのが経営する上での壁ですね。
目指すのはHR領域に精通するプロフェッショナル集団
進み続けるモチベーションは何でしょうか?
楽しいからこの仕事をやっているという想いが、一番のモチベーションになっています。
綺麗事に聞こえるかもしれませんが、私は人の役に立つのが好きなんです。人から必要とされたいという気持ちが根底にあり、自分の得意なことで他の人の役に立てる生き方をしたいと思っています。
世の中には、能力の高い個人がたくさんいますよね。また、目立った能力はなくても人間性や倫理感が優れている人もいます。
私は個としての能力の高さと、優れた人間性は対極にあると思っているのですが、私自身はドライな部分とウェットな部分を両立できる人間でありたいと思っています。
仕事ができて、人間性にも優れている人が社会からリスペクトされるべきですし、私もそういった人間でありたいなと。
社内だけでなくクライアント企業の経営者や従業員も含め、私と関わってくださる人にはそのバランス感覚を持っていて欲しいですし、その方がより人生が豊かになるのではないでしょうか。
さらに言うと、私は人を優劣で判断するのではなく、それぞれの特性や役割の違いを考えながら、チームとして上手く機能させられる人になりたいと思っています。
今後やりたいことや展望をお聞かせください
我々は、HR領域のプロフェッショナルになることを目指しています。そのため、現在手掛けている採用支援のみで終わるのではなく、事業をさらに広げ人材育成支援にも力を入れていく予定です。
採用はあくまでスタートで、大切なのは入社した人材がその会社で活躍することです。しかし、採用した人材を上手く育成できず悩んでいる管理職が多いのが現状です。
そこで、我々が人材育成を代理で行うか、管理職の人が人材を育成できるように研修などを通じて支援する事業を手掛けていきたいと思っています。
せっかくやる気を持って入社したのに、その会社で自分の成長を感じられず早々に退職してしまう人がいるのはもったいないですよね。
今の20代は3年スパンで転職を繰り返すと言われています。入社した会社で働き続ける価値を見いだせなかったのでしょうが、3年で積み上げられるキャリアには限界があります。キャリアに深さを出すには、それなりの時間が必要なんです。
もし、会社に人材育成の基盤があり社員が常に成長を感じられる環境があれば、早期退職を選ぶ人は減るかもしれません。そうした領域の問題解決もしていきたいと考えています。
また、人事評価の基準が定まっていないことが原因で離職者が増えてしまうというケースもあります。特に、仕事の成果が数字に表れる営業職と違い、成果を数値化しにくいバックオフィスで働く人のなかには会社から正当に評価されていないと感じ、退職を選ぶ人もいます。
採用、育成、評価はすべて人に紐づいてます。それらの領域で我々が解決できることがあれば、何でも取り組んでいきたいと思っています。
起業家は楽しい。やりたい仕事がなければ起業するのも案
起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします
起業したいと思ったらやってください。
世の中や会社に自分のやりたいことがない人には、特に起業がおすすめです。誰しもやりたいことを何かしら持っていると思いますが、そのやりたいことがすでに世の中に分かりやすい形で存在している訳ではありません。
もしやりたいことを実現する手段が見つからないのであれば、起業してみるのも手だと思います。
しかし、リスクを考えておくことも大切です。実際、起業家は大変です。
実態を調べると、起業家の平均年収は480万円、10年以内に潰れる会社は70%、起業家の不眠率は4割です。起業家の道を選ぶとそれだけの負担がかかります。
ですが、それでも起業家は楽しいですよ。私もワクワクを求めて起業しました。自分が好きなことをしているので、起業家としての生活は毎日たのしいです。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
採用情報
スマートリクルーティング株式会社では、営業、事務、企業のHR支援など、さまざまなポジションの採用を行っています。ソフトスキルとハードスキルの両方を身に付け、レベルの高いビジネスパーソンになれる環境が用意されています。
ご興味のある方はぜひ下記より詳細をご確認ください。
https://www.smart-recruiting.co.jp/recruit
起業家データ:唐渡 良太氏
企業情報
法人名 |
スマートリクルーティング株式会社 |
HP |
|
設立 |
2021年8月18日 |
事業内容 |
求人情報の提供 求人広告代理店事業 SNSを利用した採用活動 インターネットを介して行う情報検索の代行 Webサイトにおける広告用のスペースの提供 |
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