エムスタイルホールディングス株式会社 代表取締役社長 稲冨 幹也


エムスタイルホールディングス株式会社は、次世代美容として注目される「ツバメの巣」を活用した事業のパイオニア的存在です。同社の特徴は、天然のツバメの巣を活用した独自の製品開発にあり、これを基に革新的な主力製品を生み出しています。自然との共生を核心に据えたサステナブルな事業モデルを展開し、環境への配慮と科学的アプローチを両立させた製品は、国内外で高い評価を得ています。グローバル市場、特にアメリカでの成功を見据え前進し続ける代表取締役社長、稲冨幹也氏に事業内容や今後の展望などを伺いました。

 

独創的な製品開発により、ツバメの巣の概念を変える

事業の内容をお聞かせください

当社は、天然のアナツバメの巣を活用した「BI-SU(ビース)」を中心に、インナーケアや美容コスメの製品企画・製造販売をおこなっています。従来ツバメの巣は、ほとんどがスープで食べる方法だったのですが、最先端の独自技術よりエキス化することに成功し、1000年以上の歴史があるツバメの巣の利用方法を大きく変え、さまざまな製品形態を実現しました。

 

具体的には、ゼリースティック、サプリメント、ドリンクなど、より安全によりスタイリッシュに、現代のライフスタイルに溶け込んだ製品を提供しています。さらに、ツバメの巣を「食べる」から「塗る」に進化させました。独自のエキス化技術によって、主要成分であるシアル酸を損なうことなく高濃度で抽出することに成功し、ローションやクリームなどの化粧品やヘアケア製品の開発につなげました。

 

最近の研究成果では、ツバメの巣の摂取がミトコンドリアを増加させ、細胞を活性化させる可能性が示唆される独自データを得られました。これは当社と国立大学との共同研究で発見され、特許出願も完了しています。

 

これらの革新的なアプローチにより、ツバメの巣の可能性を最大限に引き出し、美容と健康の新たな価値を生み出しています。

 

事業を始めた経緯をお伺いできますか?

私が起業したのは、19歳のときです。当時は、純粋に「お金が欲しい」「成り上がりたい」といった想いがありました。土木建築の仕事から始まり、飲食業や貿易業など多角的に事業を展開し、20代そこそこで実業家として成功を収めつつありました。

 

しかし、26歳の時に大きな転機が訪れます。「何のために仕事をしているのか」「何のために自分は生きているのか」といった根源的な問いに直面し、自問自答の日々が始まりました。この自己探求は、約10年間に及びました。26歳から36歳まで、時間があれば世界中を旅し、自分にしかできない使命を探し求めました。その過程で、マグロの輸入事業など、さまざまな挑戦をしましたが、失敗することの方が多かったです。

 

この長い探求の末に出会ったのが、ツバメの巣でした。「誰もやっていないことをしたい」との強いこだわりが、最終的にこの革新的なビジネスモデルの発見につながったのです。

 

この経験を通じて、私は事業の本質が単なる利益追求ではなく、何のために生まれ、何のために生かされているのかとの答え合わせだと考えています。ツバメの巣の事業は、私の人生の問いに対する答えであり、同時に実践的なビジネスモデルとなりました。

 

仕事におけるこだわりを教えてください。

私の仕事におけるこだわりは、「誰もやっていない分野に挑戦する」ことです。

 

日本だけにとどまらず、たった1回しかない自分の人生を世界の舞台で燃やし尽くしたいと思っています。さらに私は、自分には世界中で羽ばたける力があると信じています。

 

「誰もやっていないこと」「世界で通用するもの」という2つの条件が揃っているツバメの巣に出会ったときに、命を使い切る覚悟で事業に取り組むと決意しました。そして、私はツバメの巣の分野で、歴史に名を残す志の高い仕事をしたいと考えています。

 

その結果、私たちの事業が世界のあり方を変えると信じています。マレーシアの国父であるマハティール元首相が当社の福岡の事務所まで訪れるなど、徐々にその影響力が拡大しているのを感じていますし、今後より加速していくでしょう。

 

これらのこだわりをもって、世界のあり方を変える仕事に挑戦し続けることが、私の最大の原動力となっています。

過去の写真

 

起業から今までの最大の壁を教えてください

起業して一番辛かったのは、製品が売れなかった時期です。理想と現実のギャップに直面した時期でもありました。

 

私自身は製品の素晴らしさを確信していたのですが、売上が伸びず資金が尽きてしまう状況に陥りました。36歳で今までの貯金を使い会社も売り払い、40歳の頃には倒産寸前まで追い込まれたのです。

 

この時期は、自問自答の日々でした。家族を養う責任がある中で、「自分の夢だったことは、単なるわがままだったのでは?」と疑問を抱くようになりました。地球や動物、人類のためにブランドをつくって世界に広めたいと言ってきたけれど、現実は厳しく、その葛藤は本当に辛かったです。

 

乗り越える方法を見出すのは、簡単ではありませんでした。他人に迷惑をかけたくない想いから、助けを求めることもできずにいました。生活が苦しくなる現実と、夢を追い続けたい想いの間で揺れ動きながらも、自分を信じ続けることが非常に難しかったです。

 

そんな中、TVで坂本龍馬の「人生を捨てる覚悟で日本を救う」といった生き方に触れました。個人的な小さな悩みで弱音を吐いている場合ではないと気づき、自分を奮い立たせるきっかけになりました。

 

最後の賭けとして、ツバメの巣のエキス化に挑戦し、新製品の開発に成功しました。これが転機となり、会社を立て直すきっかけとなりました。そのエキスを使用したゼリースティックが、当社のロングセラーになっています。

 

人類と地球に貢献できるビジネスの追求

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

私のモチベーションの源は、「ツバメの巣を通じて持続可能な世界を実現したい」という強い想いです。

 

当社では日本やアジアに限定せず、世界規模で意義のある事業を展開することを目指しています。この信念の根底には、「お金はありがとうの等価交換」との考えがあります。ありがとうの数が多いほど、自分自身も豊かになることを実際に経験しています。

 

同時に、動物や地球環境への配慮も重要な軸であると考えています。動物や自然を苦しめて、石油を次々に使っている現状があります。「生活のために仕方ない」と言っても、結果的には長続きしません。

 

産業革命からたった200年で、地球環境が大変な状況になっていますが、誰も解決できていません。今の自分たちさえ良ければいいといった考えではなく、長期的な視点で地球と人類の共存を考えることが不可欠だと考えています。

 

このような理念に基づき、地球を傷つけず、自然や動物も守り、人類にも貢献できるビジネスモデルを当社では追求しています。ツバメの巣を使った製品は、この理念に合った事例と言えるでしょう。

 

当社のブランドには深く根付いた哲学があり、それが製品やサービスを通じて表現されています。信念を貫き続けることが、真の意味での成功につながると確信しています。革新的でありながら、人類と地球に優しいビジネスを追求し続けることが、私の仕事における最大のモチベーションです。

 

今後やりたいことや展望をお聞かせください 

当社の今後の展望は、日本のインバウンド観光が急増する中で、世界に向けた独自のブランド戦略を展開することです。その核心は、富裕層をターゲットとしたツバメの巣のラグジュアリーブランドの確立にあります。

 

国内では銀座、六本木に店舗があり、来年は京都の祇園に出店が決まっています。日本の象徴的な場所に店舗を展開し、洗練されたビジュアルと空間デザインによって、ブランドイメージを構築しています。

 

海外戦略としては、特にアメリカ、中でもロサンゼルスを重点市場として設定しています。その理由は、シンガポールや台湾などアジア市場を個別に攻略していく方法は、非常に労力と時間がかかるからです。

 

そこで、世界市場を効率良く獲得できる場所であるアメリカを選びました。ハリウッドのもつ文化的影響力を活用し、世界的な認知度向上をめざします。

 

世界的に有名なハイブランドのように、100年、500年先まで顧客に愛されるための長期的視点をもち、ブランドを構築しています。

 

顧客ターゲットは健康意識、美意識、環境意識、動物愛護、この4つを兼ね備えた高い意識をもつ層です。このような意識の高い方々にアプローチし、自社の理念に共感する顧客層を育成していきます。

 

当社の価値提案は、単なる製品販売ではなく、理念とビジョンに基づいた本質的な価値の提供です。そのため販売戦略で、値引きに頼る必要はありません。ブランドの真の価値を理解し、対価を支払ってくれる顧客との関係構築を重視します。

 

あなたは世界を変える可能性を秘めている

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

まず、常識にとらわれないでください。あなたには他の誰にもない、独自の個性という羽根があります。その羽根を見つけ、大きく広げて、たった1回しかない人生で思い切り羽ばたいてみてください。そこには素晴らしい世界が広がっています。

 

次に、決して諦めず、高い志をもち続けてください。深く考えたり試行錯誤したりする中で悩むこともあるでしょう。しかし、それこそが生きている証であり、成長の証なのです。

 

一人の人間が秘める力は計り知れません。歴史上、たった一人の行動が革命を起こし、世界を変えてきた例は数多くあります。あなたにもその可能性があるのです。人生を楽しみ、諦めることなく前進し続けてください。あなたの努力は必ず道を切り開くはずです。

 

◆採用について

「エムスタイルホールディングス株式会社」では、当社の理念に共感し高い志をもって一緒に進み続けてくれる仲間を募集しています。

 

詳しい採用情報は下記にてご確認ください。

 

https://mstyle-j.co.jp/recruit/

本日は貴重なお話をありがとうございました!

起業家データ:稲幹也氏

1993年:19歳にて起業し、青年実業家として多角経営を行う

2000年:26歳の時に「金を追って夢を追っていない自分」に気付き、世界15ヵ国以上を巡る自分探しの旅へ

2010年:36歳にしてマレーシアで「大病のお守り」と称されるアナツバメの巣に出会い、人生を捧げてアナツバメの巣で世界を変えようと決意、エムスタイルジャパン株式会社を設立

2011年:「BI-SU」を設立

2012年:アナツバメの巣のエキス化に成功

2016年:ペットブランド「MIRANEST」を設立

2017年:ツバメの巣研究所を設立、国立大学との共同研究を開始

2021年:マレーシア国父マハティール氏来社、自社研究の発表会を実施

 

企業情報

 

法人名

エムスタイルホールディングス株式会社

HP

https://mstyle-j.co.jp/

設立

2010年2月22日

事業内容

100%天然アナツバメの巣を使用した健康食品、美容コスメの企画開発・販売。

沿革

2015年:BI-SUエキスゼリースティック(パイン)が発売され、企業の製品ラインナップが拡大。

2016年:日本テレビの番組に代表が出演2017年:マレーシア友好協会の総会で代表が講義を行い、さらに美巣フェイスマスク Type-Rなどの新製品が発売。

2018年:シャンプー、スカルプローションなどヘアケアアイテムの発売を開始

2019年:伊勢丹新宿本店の催事『丹青会』へ出品。

2020年:新型コロナウイルス対策として、医療機関に製品を寄贈。

2021年:BI-SUのブランドアンバサダーに小雪さんが就任。国立大学との共同研究開始。

2022年:ツバメの巣を活用したペットブランド MIRANEST(ミラネスト)株式会社設立。共同研究の成果を特許出願。

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