【#225】ゲームをもっと身近で温かみのあるものに。ゲームの持つ力でコミュニケーションを生み、社会の課題を解決に導く|代表取締役 成瀬 兼人/取締役 三浦 拳(株式会社Bufff)
株式会社Bufff 代表取締役 成瀬 兼人/取締役 三浦 拳
ショートゲーム専用のプラットフォーム開発/運営やパーソナライズドゲームの受注制作、ゲーム用AI技術の開発を行う株式会社Bufffは、いわゆる「ゲーム開発会社」ではなく「ゲームにおけるコミュニケーション」に価値があると信じ、社会やビジネスに還元するという考え方のもと事業を展開しています。今回は、共同で運営している代表取締役の成瀬兼人氏と取締役の三浦拳氏に、事業の詳しい内容や今後の展望を伺いました。
誰でも気軽に作れて楽しめるゲーム制作ツールを開発
事業の内容をお聞かせください
成瀬氏:
当社は、エンタメ(ゲーム)を軸に自社でサービス開発やコンサルティングを実施しており、事業として2つのサービスを展開しています。
まず1つ目は、BtoC事業である「ショートゲームを作成できるプラットフォーム開発/運営」です。ゲームエンジンなどの難しいものではなく、写真やテキストを入れるだけで誰でも簡単にゲームが制作できるプラットフォームを作っています。
具体的には、スマホ一つでTikTokで動画を作るような流れで作成でき、説明不要で始められたり1分など短い時間で楽しめたりするミニゲームやショートゲームの制作が可能です。これは、家族や友人、ペットなど身近なものを題材としたゲームをユーザー自身で簡単に制作し、クローズな関係の中で楽しむものになります。
2つ目は、「パーソナライズドゲームの受注制作」で、「特別な人に贈る、一生記憶に残るゲーム」をコンセプトに、思い出の写真や体験をゲームに登場させ、身近な人達の間で盛り上がることが出来る、世界に一つだけのゲームのご提案・制作を行っています。ゲームを通してこれまでの感謝やメッセージをより深く伝える新しいカタチで、BtoB、BtoCtoC事業として、企業や結婚式の披露宴、また二次会などでの活用をイメージしており、特定のコミュニティのためだけのオリジナルゲームをギフトにしてお客様に届けるというサービスとなります。
事業を始めた経緯をお伺いできますか?
三浦氏:
代表の成瀬から、中学校を卒業以来、約15年ぶりに連絡が来たのがきっかけです。起業の最初のアイディア自体はそれほどピンとくるものではなかったのですが、その時私は個人でインターネットでやっていたちょっとしたサービスがうまく運用できずにいたところだったので、一緒に何か作ればうまく噛み合うなと思い、ジョインすることにしました。
成瀬氏:
2年程前から、自分で考えたサービスを自分が集めた好きな人とチームを組んで世の中に届けたいと考えていました。起業はそのための手段であり、テーマこそ「ゲーム」で何かしたいと思っていましたが、具体的なアイデアは固まってはいませんでした。アイディアが湧いても、エンジニアではない私は自分でそれを作ることはできないため、そんな時に足りなかったものを補ってくれたのがまさに三浦の能力だったのです。今のサービスに至ったのは、元から三浦が個人で作っていたサービスと私の強みが掛け合わさったからではないでしょうか。
現代社会に必要なリアルや温かさを提供したい
仕事におけるこだわりを教えてください
成瀬氏:
ゲームを通した交流で人と人を結び付け、常にリアルなコミュニケーションを重視している点がこだわりです。近年、大手ゲーム開発会社が作るゲームは機能や見た目がリッチになり、コモディティ化が進んでいます。それ自体はすごく良いものですが、その過程で、
三浦氏:
エンジニアとしては、常にスケーラビリティ等も含めて、将来的に同じことを繰り返さなくて良いような仕組みを作るということを意識しています。例えば、流行ったゲームを自分もパロディ化して流行らせるのではなくて、そのようなパロディを簡単にできるような仕組みを作り、一つ上のレイヤーで戦うことが大切だと考えています。レイヤーを高く作成しておけば、新しい技術ができた場合にも全部作り変える必要がなくなるため、そのような考え方を取り入れることがこだわりです。
起業から今までの最大の壁を教えてください
三浦氏:
苦労や壁といったことは特にありません。ペースはゆっくりだなと思うことはありましたが、最近はだいぶ乗ってきている感じがします。基本的に、サービスの方向性以外は、得意な部分や興味があまり被っていないため、お互いに尊重しながらサポートしあえていると思います。
成瀬氏:
誰もが最初に悩むことではあると思いますが、
また、今後グロースしていく過程で他のメンバーもたくさん入ってくると思いますが、当社の事業をどのようにスケールさせていくかという方向性で揉めることは絶対出てくることだと思います。組織的な壁をどう乗り越えるか、それが今後の課題となりそうです。
スピード感を持って新しいものを生み出すことが楽しい
進み続けるモチベーションは何でしょうか?
成瀬氏:
ほとんど全ての業務を自分たちでやらないといけなかったり、潤沢な資金はないのですが、スピーディに2人の判断で進められるため、新しいことに対してもモチベーション高く挑戦をし続けることができます。新しい価値を作ることや前例がないことには一定の批判が付きもの
今後やりたいことや展望をお聞かせください
成瀬氏:
今後は、まず「パーソナライズゲームの受注制作(BtoB、BtoCtoC事業)」でゲーム作りの土壌を築き、「スマホで誰でも簡単にパーソナライズゲームを作成できるプラットフォーム(BtoC)」に展開していくという一連の流れを確立させていきたいです。
どちらのサービスもキーになるのは、従来のオンラインコミュニケーションではなく、友人や家族などのリアルでのコミュニケーションを重視した未だかつてない体験を生み出すことです。今後、この2つのサービスの価値をユーザーに訴求し、パーソナライズゲームという新たな市場を作っていきたいと考えています。
また、先述したノウハウを活かして、なかなか解決が難しいとされるような社会課題や、みんながめんどくさくてやりたがらないようなことを、ゲームを通して解決する、いわゆるゲーミフィケーションに挑戦していきたいです。
将来的にはこれらの事業をグローバル展開し、日本のゲーム産業が持つパワーをより強いものにしながら日本のサブカルチャーやクリエイターを守っていきたい、それが我々のプライドです。
好きな仲間と好きなことができる、それが起業
起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします
成瀬氏:
自分が何のために起業をしたいのか、深く考えてみることが大切だと思います。目的がはっきりしないまま起業を急いでしまうと見失うこともあるかもしれません。私の場合は、いわゆる大企業でやりたいことをやるのか、それともスタートアップとしてやるのか悩みました。自分たちにしか出せない価値や戦い方は何なのかを考えた結果、起業という選択肢を選びました。ベストな選択だったかはわかりませんが、好きな仲間と前向きな気持ちで楽しく働けているので、自分の決断は間違っていなかったと思っています。
三浦氏:
自分は何が得意なのかをよく考えて、その上で組む人を決めると良いと思います。自分はやるべきことをして、自分が苦手だったりやりたくなかったりすることは他の人に任せる、こうして信頼し協力し合うことで忙しいスタートアップ期でもうまくいくはずです。
採用を行っているそうですがどのような人材を求めていますか?
成瀬氏:
ゲームコミュニケーションに興味がある方や、ゲームを通してリアルとアンリアルを結びつけることにモチベーションを感じてくれる方、また私たちのサービスに対してワクワクしてくれる方は、ポジション問わず集まってきてくれたら嬉しいです。興味がある方は是非お問い合わせください。
三浦氏:
開発においては、1人で何でもサービスが作れるようなスキルが得られると思います。
Webサービスを一から作る体験ができますし、AIも使えるため幅広い活動を行うことが可能です。エンジニアとして楽しい仕事がしたい方は、是非当社で一緒にドライブしましょう。
※開発中のイメージです
本日は貴重なお話をありがとうございました!
起業家データ:代表取締役/CEO 成瀬 兼人 氏
静岡県浜松市出身。横浜国立大学を卒業し、発達・児童心理学を専攻。CAPCOMでゲームプランナーを経験後、LINEでゲームプロデューサーを歴任。その後、アクセンチュアを経て、Bufff Inc.をCTO三浦と共同創業
起業家データ:取締役/CTO 三浦 拳 氏
静岡県浜松市出身。東京大学/同大学院を卒業し、機械学習・AIを専攻。Googleでエンジニアとして決済システムなどのプロジェクトを経験。
企業情報
法人名 |
株式会社Bufff |
HP |
|
設立 |
2023年7月 |
事業内容 |
|
関連記事