BEFFY株式会社 代表取締役 CEO 金木 りな

「ママもパパも毎日を心から楽しめるハッピーな世界へ」をミッションに掲げるBEFFY(べフィー)株式会社は、日本初のベビーグッズに特化したランキング・口コミサイト「Babiew(べビュー)」を運営しています。

 

インフルエンサーマーケティングとは一線を画し、ユーザーの生の声と詳細な背景情報を提供することで、より実用的で信頼性の高い情報源として多くの子育て中の人たちから支持を得ています。

 

今回は、代表取締役 CEO、金木りな氏に事業の内容や今後の展望などを詳しく伺いました。

 

ステマ一切なし。ベビーグッズのランキング・口コミサイトを運営

事業の内容をお聞かせください

当社の主な事業は、日本初のベビーグッズのランキング・口コミサイト「Babiew ベビュー」の運営です。ベビューの特徴は、実際に商品を使用したユーザーの口コミのみを掲載していることです。



弊社が実施したユーザーインタビューによると、98%の母親がベビーグッズを購入する前に、口コミを参考にしています。ユーザーに商品を比較検討してもらい、実際に購買してもらうところまで結びつけられるのが私たちの最大の強みです。



また、ベビューは単なる口コミサイトではなく、ユーザーに対してより詳細かつ実践的な情報を提供しています。例えば、ベビーカーは、購入する人の生活環境で重視するポイントが異なります。車を使う方は折りたたみやすさを重視し、電車を利用する方は改札を通りやすい操作性を重視するといった具合です。



そこで私たちは、口コミと併せてユーザーの年齢や性別、居住の都道府県だけでなく、居住タイプ、主な交通手段なども収集し、必要なアイテムにおいては口コミと合わせて掲載しています。こういった情報は、インフルエンサーの投稿ではなかなか得られにくいため、多くの方に重宝されています。

 

「リアルな口コミだけが集まる」そして、購買検討層が集まるため「売り上げに直結する」という部分を、ベビーグッズメーカーや飲料・食品メーカーをはじめとしたクライアント様にご評価いただいています。

 

事業を始めた経緯をお伺いできますか?

事業を始めたきっかけは、共働きと子育てを両立する環境が日本ではまだまだ整っていないと感じたことです。


私は育休後にフルタイムで仕事に復帰しましたが、仕事と子育ての両立がいかに大変かを身をもって感じました。そして、これは個人の努力だけでは解決することが難しく、妊娠期から家庭内の子育て意識の格差が生まれやすい環境自体に大きな課題があると強く認識しました。具体的には、毎月検診で病院に行ったり、身体に変化があるわけではない父親が、出産準備をしようとした時に、簡単に分かりやすく情報取得できる場所が極端に少ないことが挙げられます。

 

その結果、周りを見てみると、子どもの誕生は幸せな出来事であるはずなのに、多くの親たちが子育てと仕事の両立に疲れ果て、笑顔を失っていることに気づいたのです。

単に物理的なサポート、例えばベビーシッターサービスを提供するだけでは根本的な解決になりません。むしろ、家庭内で、妊娠が判明する早い段階から、母親と父親が育児に対する意識を同じレベルで持つことを早急に手助けする必要があると感じました。


なかでも私が着目したのは、ベビーグッズの選択プロセスです。父親にとっても、ベビーグッズの選択であれば自分事として携わることができますし、母親と父親が同じ目線で協力体制を築くきっかけになると考えました。しかし、情報が散在しすぎていて、どこから調べたらいいのかわからないという声をよく耳にしました。


そこで、信頼できる口コミや個人のニーズに沿った情報を集約し、母親と父親が一緒にベビーグッズを選べるプラットフォームをつくろうと考えました。育児の精神的負担を軽減するには、ベビーグッズ選びのような細かいタスクを効率化することが不可欠です。加えて、妊娠期から一緒に準備をおこなうことで、子育てへの意識の差も生まれにくくなります。


さらに、効率化によって生まれた時間を、例えばパートナーとの時間や睡眠時間に充てることができます。その結果、より良いパートナーシップを築き、赤ちゃんの幸せにもつながっていくと信じています。そのような思いから、子供を生んでからもみんながハッピーになれる世界の実現を目指して、この事業を立ち上げました。

 

人生のどのフェーズでも夢を諦めない世界を実現する

仕事におけるこだわりを教えてください。

私のモットーは「ALWAYS DO MY BEST」です。常に自分のキャパシティの中で最大限頑張ることを心がけています。他人と比較するのではなく自分の中で常に最善を尽くすことが、結果的に自信につながり、周りの人を巻き込む力になると信じています。

 

また、マーケティングの経験から学んだことですが、常にユーザーの生活をより良いものにするため、さまざまな声に耳を傾け続けています。ただし、リサーチやインタビューのみでは把握が難しい表面化していない悩みもあります。「わざわざ言うまでもない」悩みについては、日頃からターゲットの生活や行動に当事者として入り込むことで、取りこぼさないように心がけています。



このアプローチを用いて表面的なニーズだけでなく、一歩踏み込んだニーズに対してサポートができるプロダクトやサービスの開発を目指しています。

 

ユーザーの本当の悩みや課題に常に寄り添い、プロダクトを通して解決する提案をし、毎日をハッピーに過ごしてもらえることが、私の仕事の醍醐味だと感じています。

 

誰かが誰かの犠牲になるのではなく、誰もが、例え子どもを持ったとしても、夢を諦めない社会を創りたいんです。

 

起業から今までの最大の壁を教えてください

最大の壁は、初期の組織づくりでした。



まだサービスのアイディアしかない段階で、ローンチ後1か月でクローズする可能性さえあるプロダクトをつくるために、ひたすら想いを伝え、優秀な人材を巻き込み、ローンチまで思い描くスケジュールに沿って進めていくことが本当に大変でした。今当時を思い返すと、事業を推進する者としての反省もありますし、学びも多く得た時期でした。



現在の組織でいうと、約10人のメンバーをマネジメントしています。その中で、毎日様々な領域の意思決定を求められています。まるで「意思決定の100本ノック」を受けているようだと感じることもあります。



会社員時代の中間管理職とは全く異なり、何が正解かわからない中で最終的な決断をする立場にあるため、責任の重さを常に感じています。また、決定が遅くなると事業のペースも落ちてしまうため、スピード感のある意思決定と事業の進捗のバランスを取ることも課題のひとつです。



このような課題は、最大の壁というよりも、現在進行形で取り組んでいる最中にあります。自分の強みと弱みを認識しつつ、日々自分のスタイルを見直しながら邁進しています。

 

子どものようにいつまでも成長し続けたい

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

1番のモチベーションは、子どもの存在です。



生まれてから1日ごとに大きく成長する子どもの様子を目の当たりにし、私自身も何歳になっても成長し続けたいと強く思うようになりました。子どもが生まれて大変なことも多いですが、子どもの存在がなければ起業していなかったのかもしれないと思うと不思議です。将来、胸を張って自分の仕事について話ができるように、毎日頑張り続けています。

 

次に、応援してくれる家族や友達、そして一緒に働くメンバーの存在です。ふと不安が襲ってくる時にも「みんながここまで支えてくれたのだから、絶対にここで止まれない」という思いが支えになっています。みんなで一緒につくってきたものをより多くの人に届けたいという思いが、私を前進させる力となっています。



さらに大事なモチベーションとなっているのが、ユーザーからの反応です。「もっと早くBabiewに出会いたかった」「Babiewを見て購入しました」と言った声や、「国でやっている子育て支援より、Babiewさんの活動の方が子育て支援になると思いました!」といった嬉しいメッセージが日々届きます。私自身で感じた課題感から、サービスという形になり、ユーザーに広がり、使用した上で心から喜んでくれる声を聞くのは、大きなモチベーションになっています。

 

事業を通じてどのような社会貢献を考えていますか?

子育てと仕事の両立や少子化の問題など、現状では十分に解決されていない課題に対して、事業を通じて変革をもたらしたいと考えています。



社会人になり10年以上経ちますが、これらの課題については大きく前進していないと実感しています。だからこそ、早いペースで現状を変える必要があります。そうしなければ、より少子化が進み、若い女性のキャリアへのモチベーションも下がってしまうでしょう。



環境が変わらなければ未来が暗くなり続けてしまう焦りも、原動力のひとつとなっています。

 

今後やりたいことや展望をお聞かせください 

Babiewはまだ始まったばかりのサービスです。まずは口コミ投稿件数を増やし、日本中のママ・パパが「ベビーグッズを選ぶときはまずBabiewを見よう」と言ってくれる出産準備のファーストチョイスのサービスにしたいと考えています。



特に口コミの質には非常にこだわっています。今後は、いかにこの質を保ちながら加速的に口コミを増やしていけるかが大きな課題となるでしょう。

 

出産や育児をきっかけに、価値観が大きく変わるタイミングに使っていただくサービスなので、ベビーグッズだけでなく、母親や父親をターゲットにした様々な商材やサービスの意思決定に寄与できる可能性を秘めています。



ただ商品やサービスを知る場ではなく、購買の意思決定まで行える場として、ユーザーにとっても企業にとっても費用対効果が高いプラットフォームを目指しています。そのためには、インフルエンサーだけではなく、一般ユーザーの口コミがいかに最終的な購買力に寄与するかを証明する必要があると考えています。



Babiewを、ユーザーにとっても企業にとってもWin-Winな提案ができるプラットフォームに成長させていきたいです。

 

起業ほど人生を充実させるものはない

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

起業は、仕事の時間が心からやりたいと思うことで埋め尽くされているので、本当に楽しいです。毎日いろいろなことが起きますし、壁にぶつかることもあります。そのような苦労も全部を含めて、毎日「生きてる」と実感することができます。この感覚は、会社員の時には感じたことがありませんでした。

 

起業を迷っているのであれば、ぜひチャレンジしてみてください。

 

採用を強化されているそうですね。詳細について教えてください

現在、セールス&マーケティングの幹部候補を募集しています。営業と聞くと、決められた商品を売るイメージがあるかもしれませんが、大きく異なります。



例えばBabiewでは、日用品であるオムツから、10万円を超える高級ベビーカーまで幅広く掲載しています。各企業の課題をしっかりとヒアリングした上で、当社ならではの最適な提案を差し上げることを重視しています。



また、私たちの事業は、立ち上げのフェーズにあります。そのため、スタートアップやベンチャーで働きたい方、ゼロから事業を立ち上げることに興味がある方、そして何より当社のビジョンやミッションに共感していただける方を求めています。



当社で働く最大のやりがいは、本当の意味での共育て・共働きを選択できるより明るい未来づくりに貢献できることです。



また、性別や年齢にとらわれず、風通しが良く自由な社風を大切にしています。明るく働きやすい環境で、ご自身の経験や想いを反映して、社会に大きなインパクトを与える仕事ができることが、当社の魅力だと考えています。

 

▼詳しい採用情報は下記にてご確認ください。

https://www.beffy.jp/#recruit

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

起業家データ:金木 りな氏

早稲田大学商学部卒業。日本コカ・コーラ(株)、日本ロレアル(株)にて、新卒より商品開発やメディアキャンペーンの戦略立案など、一貫してマーケティング職に従事。担当商品を日本市場初のNo.1シェアに導く。不妊治療を経て、31歳で第一子出産。産休・育休中は1年間ほぼワンオペで子育てに専念。フルタイムで仕事復帰後、仕事と子育てを両立する環境に課題が多く残ることを感じ、2022年10月BEFFY Inc.を創業。2023年9月、日本初となるベビーグッズ専門のランキング・口コミサイト「Babiew(べビュー)」をローンチ。

 

企業情報

法人名

BEFFY株式会社

HP

https://www.beffy.jp/

設立

2022年10月05日

事業内容

ベビーグッズ ランキング・口コミサイト「Babiew」運営

コンサルティング事業

共育て推進講演・セミナー事業

沿革

ビジョン「真の共育て・共働きを選べる社会を創造する」

ミッション「ママもパパも毎日を心から楽しめるハッピーな世界へ」

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