株式会社ステイハングリー 代表取締役 大西隼人
株式会社ステイハングリーは、プロジェクトマネジメント、プロモーション、マーケティング、プロデュースワークなど、多岐にわたるサービスを展開する企業です。代表取締役の大西隼人氏は、広告代理業界での豊富な経験を基に独立し、独自のクリエイティブ力を活かしてさまざまな分野で成功を収めています。特に近年、クラフトビール事業を手がけることで、より広い層の消費者とつながり、新しいビジネスモデルを打ち立てています。彼の経営スタイルは、常に変化を恐れず、チャレンジし続ける姿勢が根底にあります。
クライアントの課題に応える多岐にわたるサービス展開
事業の内容をお聞かせください
株式会社ステイハングリーでは、広告関連事業及びPR企画エージェンシーとして、プロジェクトマネジメントといった幅広い業務を行っています。特に私たちの強みは、クライアントのニーズに応じて、ワンストップで全体のプロセスを進行できる点です。
たとえば、一般的な広告代理店では、企画から実行までのプロセスが複数の部署や外部パートナーに分業されていますが、私たちは一貫して自社で対応することで、スピーディーかつ柔軟な対応が可能です。
また、プロジェクトマネジメント業務では、イベントやキャンペーンの立ち上げから、進行管理、そして最終的な成果物の納品まで、全ての工程を私たちのチームが担当します。クライアントと直接コミュニケーションを取りながら、全体の進行を滞りなく進めることで、無駄を省き、迅速なプロジェクト完了を目指しています。
プロモーションやマーケティングの分野では、クライアントのブランド価値を最大化するために、最新のデジタルマーケティング手法を取り入れた『O2O(オンライン・ツー・オフライン)』戦略を展開しています。リアルなイベントや広告施策と、デジタルを組み合わせることで、より深い消費者のエンゲージメントを実現しています。
加えて、最近ではクラフトビール事業にも力を入れています。クラフトビールは、消費者に対して非常に分かりやすく、親しみやすい商品であり、これまでの広告代理業務では伝えきれなかった私たちのクリエイティブな力を具現化できる場だと考えています。クラフトビール事業では、ビールそのものの品質だけでなく、その背景にあるブランドやストーリー、さらにはデジタル空間での展開にも力を入れています。具体的には、ビールとNFTを組み合わせた新しい取り組み『Crypto Beer(クリプトビール)』を推進しており、これにより消費者との新しいつながりを構築することを目指しています。
事業を始めた経緯をお伺いできますか?
事業を始めたきっかけは広告業とエンタメの業界で、イベントやらメディア事業をたくさん行っていくうちに、対人のノウハウを得たことが大きかったです。もともと私は広告業界に長く身を置いていましたが、広告業界に一つの限界を感じていました。広告代理業は、クライアントの商品やサービスをどう売り出すかに焦点を当てるのが主な業務で、自分たちが直接何かを作り上げるわけではありません。もちろん、クリエイティブな部分には大いにやりがいを感じていたものの、もっと直接的に消費者とつながる『モノ』を作りたいという気持ちが次第に強くなりました。
そんな中、コロナ禍での在宅時間が増えたことをきっかけに、趣味として楽しんでいたクラフトビールに、より深い興味を持つようになりました。私はもともとお酒が好きだったこともあり、特にクラフトビールの個性豊かな味わいや商品の多様性に魅了されました。そして、ジャパンビアソムリエの資格を取るなど、ビールについて本格的に学んでいくうちに、このビジネスに可能性を感じました。クラフトビールは、日本国内でも徐々に人気が高まっているものの、まだまだ未開拓な部分が多い業界です。そこでビール業界全体にデジタル技術を取り入れることができれば、さらに大きな市場を切り開けると考えました。
このような経緯からビール事業を立ち上げるに至ったのですが、現在は、広告代理業で培ったプロモーションやマーケティングのスキルを活かし、ビールだけでなく、そのストーリーやデジタルコンテンツとの融合にも力を入れています。特に、NFTを用いたクリエイティブな展開は、消費者にとっても新たな体験になると確信しています。
全てにレスポンスを、そして楽しさを提供する仕事の哲学
仕事におけるこだわりを教えてください。
私が仕事で大事にしているのは、『ホスピタリティ』と『全レス』の精神です。まず、私たちが提供するプロモーションやイベントにおいて、参加者がどうすれば楽しんでくれるかを常に考えています。単に商品を宣伝するのではなく、その場で体験し、感動してもらえるような仕掛けを施すことで、消費者にとって記憶に残る体験を提供したいと考えています。例えば、リアルイベントではエンターテインメント要素を取り入れることで、参加者が商品やサービスに対して感情的なつながりを持てるように工夫しています。これは広告代理業時代から一貫して持っている信念です。
また、仕事において重要なのは、『全レス』という対応姿勢です。クライアントやパートナー、社内のメンバーに対して、どんな小さな質問やリクエストに対しても、必ず迅速に返答をすることを心がけています。レスポンスが遅れたり、無視されることで信頼が損なわれることがありますが、私たちはどんな時でも全力で対応することで、長期的な信頼関係を築いています。この基本的な姿勢が、特にクライアントとの関係性において大きな差を生むことができると感じています。
起業から今までの最大の壁を教えてください
起業してから最大の壁は、大手企業との競争です。特に、私たちのような中小企業が、セブン&アイグループをはじめとした多くの大手企業と取引をするには、非常に厳しい条件をクリアしなければなりませんでした。セキュリティチェックや取引に至るまでには多くの手続きと時間がかかります。しかし、私たちは小規模な企業ならではのスピード感と柔軟性を武器に、大手と肩を並べるプロジェクトを成功させることができました。
この壁を乗り越えるためには、社員全員が一致団結し、迅速かつ柔軟な対応をすることが非常に重要でした。リソースが限られている中でも、私たちは一人ひとりの力を最大限に発揮し、チーム全体でサポートすることで、多くの成功事例を生み出すことができました。この経験から、規模の大小に関わらず、強いチームワークと顧客への対応力がビジネスの鍵であると実感しました。
挑戦し続ける心が導く、次なる可能性の探求
進み続けるモチベーションは何でしょうか?
私のモチベーションは、常に『新しいことに挑戦し続ける』ことです。好奇心が私を前進させる原動力であり、次にどんな可能性があるのかを探求することにやりがいを感じています。特にクラフトビール事業においては、広告業で培ったマーケティングスキルを新たな分野で試すことができるという点で、非常に刺激的です。
私が日々思っているのは、『常に挑戦し続けること』です。新しいプロジェクトに取り組むたびに、エネルギーが沸き上がり、自分自身が成長しているのを感じます。特に最近は、若い世代の『社員』だけでなく社外やパートナー企業等も若い世代と対峙することが多いです。彼らの斬新なアイデアやエネルギーに触れ、私自身も刺激を受けています。彼らと一緒に新しいビジネスを作り上げていく過程が、私にとっての大きなモチベーションです。
今後やりたいことや展望をお聞かせください
今後の展望としては、まず日本国内でのクラフトビール事業の認知度をさらに高めることが最優先です。私たちは単なるビール製造ではなく、ビールを通じた新しい体験や文化を提供したいと考えています。NFTを活用したクリプトビールのプロジェクトはその一例です。これにより、ビールの楽しみ方をデジタル空間にも広げ、消費者がリアルでもデジタルでもビールを楽しめる世界を構築したいと思っています。
さらに、私たちは、このビジネスモデルを海外にも広げ、ビールとデジタルの融合を通じて、世界中の消費者に新しい体験を提供したいと考えています。
行動力と支え合いが成功への鍵
起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします
起業を目指す方に伝えたいのは、『まず行動すること』です。完璧なプランを立てるよりも、まずは一歩を踏み出すことが大切です。小さな一歩でも、それが次の大きな一歩へとつながります。また、挑戦を続ける中で失敗を恐れないことも重要です。失敗は次の成長のためのステップです。常に学び続け、改善していくことで、最終的には成功にたどり着くと信じています。
さらに、周りのサポートを得ることも大切です。家族や友人、信頼できるパートナーと協力し合うことで、困難な局面でも乗り越えることができます。私自身、多くの人々の支えがあってここまで来られたと強く感じています。
最後に、起業は一人での挑戦ではありません。多くの人々とのつながりや支えが大きな力になります。これから起業を目指す方々が、仲間とともに成功を分かち合い、素晴らしい未来を築くことを心から願っています。いつかその成功を祝って、みんなで乾杯しましょう!
本日は貴重なお話をありがとうございました!
起業家データ:大西 隼人氏
企業情報
法人名 |
株式会社ステイハングリー |
HP |
|
設立 |
2014年7月31日 |
事業内容 |
・広告業及び広告代理業(プロジェクトマネジメント、マーケティング、クリエイティブ、プロデュースワーク etc) ・酒類製造及び販売、飲食業(クラフトビールブルワリー事業、商品企画開発 etc) ・スタートアップ関連事業(Crypto Beerプロジェクト、コミュニティ運営、WEB3システム開発 etc) |
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