【#261】マーケティング×デザインで事業成長を加速。企業価値を最大化させる新世代のブランディング戦略｜代表取締役　中村伸啓 / 堀田信治（株式会社セブンデックス）

株式会社セブンデックス　代表取締役　中村伸啓 / 堀田信治

株式会社セブンデックスは、企業の本質的な価値を引き出し、持続可能な事業成長を実現するマーケティングカンパニーです。新たにHR領域へも進出し、企業のみならず個人の可能性も最大化する革新的な取り組みを展開しています。代表取締役の中村伸啓氏、堀田信治氏に事業内容や今後の展望なども含めて、詳しくお聞きしました。

日本の閉塞感と既存産業に革命を起こす

事業の内容をお聞かせください

中村氏：

当社は2つの事業を展開しています。1つは「ビジネス・クリエイティブ・スタジオ事業」で、BtoBのマーケティングやブランディング支援をおこなっています。もう1つは「HRソリューション事業」です。

事業内容の詳細の前に、私たちの会社の本質についてお話します。当社は、日本の閉塞感を打破し、既存産業をアップデートすることを目指しています。その理由は、現在の私たちの生活が様々なサービスに支えられている一方で、多くの産業が時代の変化に追いついていないからです。だからこそ、既存産業を見直し、社会のニーズに合わせ且つ確実に利益が出るようにアップデートする必要がある。その方法を常に考えているのが、私たちの会社なのです。

この理念に基づき、事業を展開しています。ビジネス・クリエイティブ・スタジオ事業においては、既存の制作会社やコンサルティングファーム、広告代理店といった産業を、今の時代に合わせアップデートした事業です。


事業の具体例を挙げると、某大手住宅メーカーの主力事業の支援を行いました。同社は業界でもトップクラスの規模を誇っていましたが、競争が激しくなる中で、新たな成長戦略を必要としていたのです。

それに加え、お客様が求めていたのは、今後の方向性や戦略など主力ブランドを取り巻く課題を紐解くパートナーでした。表面的な広告施策が多い中、当社では、市場調査から自社・競合分析まで、多角的な分析を行いました。その上で目指すべき姿をお客様と決定し、それに基づいたブランド戦略とコミュニケーション戦略を策定しました。

HRソリューション事業の特徴を教えてください

堀田氏：

求職者にはキャリア戦略の構築と転職支援などによるその実現のお手伝い、企業様には採用支援から始まり、採用ブランディングや採用代行、評価制度設計などの支援をしています。

このHRソリューション事業には、企業情報の深い把握と長期的なキャリア戦略の支援という2つの強みがあります。企業には採用支援にとどまらず、採用ブランディングや評価制度設計などを通じて内部情報を的確に理解し、求職者には現在のスキルに合う企業の紹介だけでなく、将来のビジョンを実現するためのキャリアパスも提案しています。

当社では相手の立場に深く寄り添い、相手以上にその思いを汲み取りながら、共に実現へと導くといったスタンスで、企業と求職者の両方にコミットしています。

事業を始めた経緯をお伺いできますか？

中村氏：

ビジネス・クリエイティブ・スタジオ事業の経緯は、2018年の創業時にさかのぼります。当時、多くの企業がUXUIデザインを求めていましたが、提供できる人材が不足していました。そこで、UXUIデザインの支援会社としてスタートしました。

しかし、支援していく中でデザインだけではなく、クライアントのビジネスの価値を上げていく必要があると感じたのです。そこで、デザインではなくマーケティングの軸で考え始めました。例えば、プロダクトデザインだけ優れていても、広告で適切なユーザーを獲得できなければ意味がありません。

ところが、日本企業の多くは組織の縦割り構造のために、一貫したマーケティング活動が難しい状況にありました。これを目の当たりにした私たちは、ビジネス全体をディレクションし、バリューアップを提供できる存在が必要だと考えたのです。

そこで目を向けたのが、サンフランシスコやロンドンのデザインスタジオでした。このビジネスモデルは、まさに私たちが目指す形だったのです。海外で標準とされているデザインスタジオのビジネスモデルを日本で確立することが、クライアントにとっても有益だと考え、シフトチェンジしました。

企業アイデンティティを軸に意思決定をおこなう

仕事におけるこだわりを教えてください。

中村氏：

会社のアイデンティティとパーパスを守り育むことです。

会社は一種のコミュニティだと私は考えています。政党のように、それぞれがマニフェストを掲げ、共感する人々が集まる場所だと捉えているのです。だからこそ、会社の存在意義やアイデンティティを言語化したパーパスこそが重要ですし、体現し守り続けることが会社の強みになると考えています。そのため、社内への落とし込みには力を入れています。

堀田氏:

この「らしさ」は、私たち2人の理念から生まれたものであり、意思決定や制度づくりの際も「これはセブンデックスらしいか」が問いが軸になります。

起業から今までの最大の壁を教えてください

中村氏：

最大の壁は、組織が30人に増えるフェーズにありました。

多様な背景を持つ人材が増えるにつれ、価値観の異なる集団をまとめることが難しくなりました。仕事の優先順位や目標設定のレベル感にばらつきが出始め、組織の一体感が薄れていきました。その結果、生産性の低下によるエラーやインシデントの増加といった問題が発生したのです。

私たち経営陣は、事業を伸ばすことよりも問題解決に追われるようになり、懸命に働いているにもかかわらず、会社が思うように成長しない状況に陥りました。具体的な対策として、1on1ミーティングの開催、現場への直接介入、月1回の全社会議、週1回の朝会など、さまざまなコミュニケーションの機会を設けました。

諦めずに一つひとつの問題に向き合い、上を目指して走り続けることが、この壁を乗り越える方法だったと感じています。

「強く・大きく・面白い」が全て揃った会社をつくる

進み続けるモチベーションは何でしょうか？

堀田氏：

私のモチベーションは、ビジョンの達成にあります。このビジョンは、我々の自己実現への思いから生まれたものです。ビジョン達成には、メンバー全員のモチベーションを高め続けることが不可欠です。そのため、各メンバーの目標と会社のビジョンを紐づける事を重視しています。

具体的には、ビジョンの認知から習慣化までのステップを意識しています。定期的な1on1 を重ね、メンバーと会社互いの思いをすり合わせています。このプロセスを通じて、メンバーと私たち自身のモチベーションが高まり、ビジョン達成に向けて一丸となって進んでいけるのです。

中村氏：

私のモチベーションは3つあり、1つ目は堀田と同じでビジョンの達成にありますね。

2つ目は、今ある幸せを感じることです。最近、社員旅行に行ったのですが、楽しそうなメンバーの顔を見ると、素晴らしいチームと会社をつくれていることに幸せを感じます。

3つ目は、負けないことを大事にすることです。この言葉は創業時にある方からいただいたアドバイスです。経営では会社を大きくするのも大事ですが、バッターボックスから降りなければバットを振り続けられると思っています。

今後やりたいことや展望をお聞かせください　

堀田氏：

今後の展望は「グローバル」「ブランドづくり」「リアル」という3つのキーワードで表現できます。​​

まず、グローバル展開については、元々海外志向だったこともあり、海外に向けて何かしたいと考えています。次のブランドづくりに関しては、現在は事業支援をおこなっていますが、今後は自分たちで新しいものを生み出していきたいです。最後に、リアルについてです。これまでデジタルを中心に展開してきましたが、将来的には実店舗のような形態も持ちたいと考えています。

中村氏：

私の展望は、「強く、大きく、面白い会社」をつくることです。現在、この3つを兼ね備えた会社は、ほぼありません。事業が成長し、会社も伸び、かつ面白いことをしている、そんな3拍子揃った会社をつくりたいと考えています。

また、ビジネスモデルと人材の強さの両立も目指しています。ビジネスモデルが強いだけでは組織が弱くなり、新しいことができなくなるリスクがあります。そのため、ビジネスモデルも人材も強い会社をつくり上げたいです。

当社の目標は、産業革命の対象を広げることです。今後は他のマーケットにも進出し、さまざまな既存産業をアップデート、バリューアップしていきたいと考え、計画を立て実行していく予定です。

成功の鍵は「諦めないこと」と「徳を積むこと」

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

堀田氏：

「諦めない」「徳を積む」この2つを大切にしてください。

以前はメディアを立ち上げるだけで企業価値が上がり、数十億円で買収されることもありました。しかし今は、起業で成功することが難しい時代です。それでも、諦めずに挑戦し続けることが重要です。

それに加え、信頼を蓄積し徳を積むことで、協力者や優秀な人材が集まりやすくなり、成功の可能性が高まるでしょう。

中村氏：

「凡庸にならないこと」を意識してください。そのために必要なのは、堀田も言及した「諦めないこと」、もう一つ重要なのが「ビジョン」です。

自分を支えるものは「ビジョン」しかありません。今から起業する方には伝わらないかもしれませんが、私たちもさまざまな経験を経て、意思決定の根幹にあるのはビジョンだと気づきました。ビジョンを持ち、ワクワクする方向に進んでください。

採用を強化されているそうですね。どのような人材が理想でしょうか？

中村氏：

高いレベルの環境で自分を試し、急速に成長したいという意欲を持った人材です。当社では、ビジネス開発やブランド構築など、同年代では他社で経験しづらい仕事に携わることができます。挑戦意欲の高い方には、きっと面白いと感じていただけるでしょうし、そういう方と私たちも一緒に仕事をしたいと思っています。

堀田氏：

当社の40名のメンバーのうち、4分の1が起業経験がある人材です。また、大手企業で新規事業開発などを経験した方々も多くいます。デザイナーとしてキャリアを積み、クリエイティブとビジネスの両方が事業成長に不可欠だと気づいた人材も多いです。

過去の経験から学び、事業づくりに挑戦したいという意欲を持つ方にとって、当社は唯一無二の経験ができる場所になると思います。少しでも当社に興味を持ってくださった方はぜひ一度、カジュアルにお話ししましょう！セブンデックスメンバー一同お待ちしております。

▼採用情報の詳細はこちら

https://sevendex.com/recruit

本日は貴重なお話をありがとうございました！

起業家データ：中村伸啓氏 / 堀田信治氏

中村伸啓

1992年 大阪生まれ。ベンチャーで業務経験を積み、大学卒業後に広告営業としてマイナビに入社。24歳で同社事業部最年少でマネージャーを務める。その後メディア開発、アプリの企画開発を経験し2018年にSEVEN DEX Inc.を設立。代表取締役に就任。2019年グッドデザイン賞受賞。HCD-Net認定 人間中心設計スペシャリスト

堀田信治

1991年 大阪生まれ。学生時代ロンドンで様々なクリエイティブに触れ、帰国後マイナビに入社。300社以上の採用支援を行い、全社表彰を受賞。その後、GoodpatchではUX/UIデザインの切り口から様々な企業の事業開発を支援。2018年にSEVEN DEX Inc.を設立。代表取締役に就任。

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