株式会社EN 代表取締役 大谷優太
「縁」が繋がりENがある。
大谷優太社長は2020年に株式会社ENを設立しました。男性のトータルビューティーを目指す美容事業「EN men’s total beauty salon」の展開をスタート。人と人の繋がりを大切にすることを掲げ、2023年起業3年目で口コミや紹介を中心に、東京、大阪に男性向けの美容室5店舗を出店。
現在はカット通い放題、脱毛を行っています。
株式会社ENの特徴は、ターゲットを男性に絞っております。「カット通い放題」サブスクリプション(サブスク・定額制)を導入しているとのこと。
2028年には上場、150店舗を全国展開することを目標に掲げ、走り続ける新進気鋭の大谷社長に、美容業界のサブスクとはどのようなサービスなのか、今後の展望など貴重なお話を伺いました。
手軽にとにかくハードルを下げて美理容室を利用して欲しい
事業の内容をおきかせください
男性専門の美容室を定額制で営業してます。
渋谷に2店舗と新宿、田町と心斎橋店の5店舗でやっております。
シャンプーから、カット、スタイリングまで、全て一般の美容室と同じ内容で、月額制で月に何度でも通えて、どこの店舗でも通うことができます。回数制限などは一切なく、本当に好きなだけ来てくださいと思っています。実際に、よく来る方だと3日に1回とか、多い方ですと週2回ぐらい来ますね。横の刈り上げだけカットするなど、そういう方も多くいらっしゃいますね。
事業を始めた経緯をお伺いできますか?
2020年のコロナ前ぐらいに新宿の街を歩いている時にすごい綺麗な女性の方がいて、元々
女性向けの美容師もしてたので、綺麗な女性がいると結構目に入るんですよね。素敵だなと思うのですが、その女性の横にすごくダサいというか、全然身なりに気を遣ってない男性がいたんです。持ち物はブランドものを身に着けていて、少しお金持ちそうな雰囲気だったのですが、髪の毛はボサボサという…
このままで「男」は大丈夫なのかなって、急に不安になったんですよ。
今、ものすごく女性が活躍していて、男性は必要ないんじゃないかというふうにも思えて
しまい、男はお金を稼ぐだけじゃダメなんじゃないかなと思いました。
女性から、清潔感という言葉がすごく出るようになって、かっこいいだけでなく、お金だけでもなく、男性には清潔感も求められるようになった中で、僕に何ができるかなというところで、髪をとりあえず切りまくろうと思ったんですよね。みんな髪を切った後って、結構気合が入るじゃないですか。
そんな意識を常に持って貰うためにも、頻繁にカットすればそういう気持ちがずっと持続して美意識が高くなっていくのかなって思ったのが一番最初のきっかけですね。
美容室のサブスクとは具体的にどのようなサービスでしょうか?
現在、月額6600円、7700円、8800円、9900円のプランがあり予約が取れる回数が違います。
店舗に制限はなく、どこでも通えて、解約の縛りもありません。
値段設定も東京相場が3,000~4,000円なのですが、「みんなに来て欲しい」という思いで月2回以上来たらおススメですよ。と言える価格にしています。また、滞在時間も一般的にはシャンプーからスタイリングまで60分弱かかりますが、ENではきっちり30分です。
利用者は25歳〜40歳のビジネスマンが多いので、スケジュール管理がしやすいようにというところを徹底しています。
初回、一番最初はサブスクで髪を切るってどんなものだろうと思っている方に実際の説明と仕上がりを体験してもらって、そこでよかったらカード登録をして頂き決済して頂く、その後は一切支払う手続きはなくWEB決済となるので、そこの流れは安心して貰えるように対応していますね。
仕事におけるこだわりを教えてください
常に元気でいられることを心がけています。また、手軽に美容ができるためにはサービスの改善なのか、よりよくするためには何がいいのかを常に考えてますね。あとはですね、僕も実際に現場に行ってまだまだ立って、お客さんの髪をすごく切ってますし、そして経営の仕事もあるので、できるだけしっかり休憩を取るようにしてます。
みなさん美容師って、一日中ずっと立ちっぱなしでご飯を食べれてないんじゃないかというすごく忙しいイメージがあると思います。ですが、当店は1人1人、スタッフにしっかりと1日の中で休憩時間を作れるようにしていて、事前に、予約が入る前に取っておけるよう、確実に休憩時間を取るってことには、こだわってますね。
縁を大切にする「EN」のファンマーケティングの仕組みとは?
集客を大胆にしてるわけではありません。スタッフには、「EN」が何を目指してどうなっていきたいか、というビジョンを常にお客様に伝えるようにとお願いしています。
そうすると20代〜40代のお客様が男性同士という一致団結感もありすごく応援してくれます。最初の頃は400人ぐらいまでは紹介から紹介で広がっていきましたね。
月に3回来店される方もいたり、リピート率が高いんです。サブスクで通い放題なのに、予約が取れないってこともないように定員数を決めています。
起業から今までの最大の壁を教えてください
今もまだまだ毎日大変なんですけど…
美容室でサブスクを導入するってまだあまりないサービスなんですよ。美容室で髪を切るという面では普通の美容室と同じですが、お会計のシステムや通い方の仕組みの部分が普通とは違います。なので、お客様側からすると、「本当に大丈夫なのか。実際はどういうことなのか」と思ったりしてます。実際お話をしてみれば、ただの月額制のNetflixと同じで何度でも通えるという、いたってシンプルなことだとわかってもらえるんですが…
それを上手に伝えていくことが、難しいですね。みなさんに安心して利用してもらえるという部分をすごく模索しています。
上場を目指し数字を出すことが応援してくれた方への恩返し
進み続けるモチベーションは何でしょうか?
2028年に上場することを一番目標にしてます。一番わかりやすい結果の出し方かなと思っています。
2020年10月にオープンしコロナ禍を超え、沢山の方に支えられてきたそのご縁を大切していこうというところから、社名も「EN」にしたんですが、今来ているお客様からもたくさんご出資いただいてるので、そういう人たちへの恩返しという所から上場というわかりやすいゴール設定をしました。
すごいびっくりすると思うんですけど150店舗展開を目指してます。後はやっぱり全ての男性に「EN」のことや、サブスクリプションサービスをしてるというところを認知、広めていきたいなと思っています。
今後やりたいことや展望をお聞かせください
勿論これからも展開をしていって、気軽に利用し、髪を切るということをしてもらいたいですね。美容室のサブスクという概念を当たり前に広めていきたいです。それ以外にも、今後は肌であったり、色んなスキンケアなどトータルで美容をしていきたいと思っています。
ただターゲットを女性にまで広げるつもりはないです。会社が成長していくと色んなことに手をつけようとしてしまうんですが、そうすると軸がブレてきてしまって本当は何がしたいのかがわからなくなってしまうんです。なので男性に絞っていき、1ニーズ1サービスに絞ってやっていきたいと思っています。
起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします
そうですね、本当にそんな大それたことは言えないんですけど今、僕も本当に走り続けてるところで、まさに走り続ける体力が必要で、そのための準備も必要なんですよね。
どのように自分のスケジュール管理して体力を維持するとか、
今回のような場を設けて頂いたときに、しっかりと自分の力を出せる体力を用意しておけるか、その準備や体力づくりが大切だったりします。
よく企業体力と言いますが、実はそれって社長のメンタル力のことだろうって思うんです。
実際の体力作りはしていなく、運動もゴルフも一切してないですね。それよりも今は、
必要なことだけをやるってことが大事なので、メンタルケア=準備になるのかなって思ってます。
正直、瞑想したとしても何してもメンタルは復活しなくてしっかりと考えて自分がやってる事が正しいのかを常に考えて準備していくことが、メンタルケアにもなり自信にもなるので、そこは準備が大事だなって思います。
そんな中で大事なのは明確な数字です。ビジネスをやっている以上数字から逃れられないと思っています。なので、上場を目指して数字を出していくことが求められ、そこは絶対に出していかないといけない。そして、目標としてる数字と今やろうとしていることがしっかりと見合っているのか。最初のころは、モチベーションや気持ちが大事だよねって思っていましたが、それだけではなく同じ熱量で、数字も見るということの大切さに3店舗目の心斎橋店を出して気がつきましたね。
20年後も男性の「モテ欲」は変わらないと思うんです。
大谷社長が思い描く男の豊かさとはなんでしょうか。
かっこよくなりたい。という原点がありますよね。
「モテたい」と思うこと、とも言えますね。モテたいにも色んな意味があると思っていまして、かわいい女性に好意を持ってほしい、家族にいい暮らしをさせてあげたいなど。
友達にも後輩にも男としてイケてると思われることって凄く大事だなと思います。
同性にもかっこいいと言われる男性、それは、豊さに繋がっているのかなと思うんです。
20年後もかっこいいおじさんと言われたい、そのためにはハゲてたりしてはいけないし、
体臭にも気をつけて、子供にも好かれたい。そんな思いが美容、身なりにも繋がり、それを求められる時代になって来てるんだなって思います。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
【起業家データ】
お名前 |
大谷 優太 |
役職 |
代表取締役 |
経歴 |
千葉美容専門学校卒業後 高度なパーマ技術を持つ美容室「ANTI表参道店」に就職 海外セミナーやヘアショー・コンテスト準優勝などを経験し 2020年10月に独立し「EN」をオープンする 2021年に法人化し代表取締役として活動中 |
【企業情報】
法人名 |
株式会社EN |
HP |
|
設立 |
店舗オープン2020年10月2日 法人設立2021年3月17日 |
事業内容 |
■美容(理美容、脱毛) ■月額定額制のサブスク型メンズサロン |
沿革 |
2020年10月1店舗目 渋谷宮益坂店オープン 2021年5月2店舗目 渋谷青山通り本店オープン 2022年8月3店舗目 心斎橋店オープン 2023年3月4店舗目 新宿三丁目店オープン 2023年6月5店舗目 田町店オープン 会員1000人 |
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