【#190】日本人の2人に1人は隠れ貧血。世界初のフェリチン鉄サプリメント「まめ鉄」オーガニック鉄分サプリを提供|COO 村山 亮太(株式会社feileB)
株式会社feileB COO 村山 亮太
日本人女性の約5人に1人は「鉄欠乏性貧血」、約2人に1人が「隠れ貧血」といわれており、副作用を生じさせずに鉄分を摂取する方法は食事の他にありませんでした。そのような社会課題を解決するために株式会社feileBが開発したのが、体内に蓄えられる貯蔵鉄としてはたらくフェリチン鉄を世界で初めてサプリにした「レピールまめ鉄」です。今回は、添加物不使用の鉄分サプリメントを提供する株式会社feileBのCOOである村山 亮太 氏に、具体的な事業内容やサプリメントの特徴、今後の展望、共同創業について伺いました。
広告代理事業・D2C事業・被験者募集支援事業を展開
さっそくですが、事業内容をお聞かせください。
弊社では、広告代理事業・D2C事業・被験者募集支援事業などを手掛けています。私自身はD2C事業と被験者募集事業の統括をしており、一番力を入れているのはD2C事業の中の自社ブランドであるサプリメントの開発です。
サプリにはさまざまな種類がありますが、現在のメインサプリはオーガニックサプリブランドで、「レピールオーガニックス(Lepeel Organics)」といいます。
できる限り食事に近い形で栄養を摂るサプリを作りたいという思いから、オーガニック・無添加にこだわっています。複数のサプリを取り扱っておりますが、鉄分サプリが特に売れており、プロモーションに力を入れているところです。
私たちが鉄分にフォーカスしているのには理由があります。
実は世界で最も多い疾患と呼ばれるものの一つに、鉄欠乏性貧血というものがあります。
特に日本は先進国の中でもその数が多く、国民的に鉄不足になっている状況です。日本の医薬品の市場規模は非常に大きい一方で、サプリの市場は私たちが参入した当時はまだまだ小さいものでした。そのため健康食品としての鉄不足解消というのは発展途上中で、参入の余地があると考えました。
「できる限り食事に近く、食事よりも安全なサプリメントを」には、どのような思いが込められていますか。
私は健康のためにサプリを複数摂取していた時期がありました。しかし、健康診断を受けたところ肝臓の数値が悪かったのです。普段の生活が悪いのかと思いましたが、原因はサプリの過剰摂取によるものでした。この経験から、サプリを飲み過ぎると人によっては肝臓に必要以上の負担がかかり、肝機能に影響がある事を知りました。
結局、食事から栄養を摂ったほうが、身体に余計な負担がなく吸収されやすいのだと身をもって学びました。そこから”無添加”や”オーガニック”のサプリに興味を持ち始めたのですが、当時は海外市場は拡大しているにも関わらず国内市場はまだ小さく、要求を満たすものは海外の商品しかなかった為、「なければ自分で作ってしまおう」ということで参入を決めました。
現在の事業を始めた経緯を教えてください。
私はベンチャー企業に新卒第1期で入り、広告代理やコンサルティングなどのBtoBの仕事をしていました。
仕事的には順調で当時の売上1位なども達成しましたが、サラリーマンとしてキャリアを積むことに疑問を感じていました。ちょうどその頃に小学校時代の友人から誘いがあり、今に至ります。
設立当初は資本を必要としない広告代理業等を中心にBtoBの仕事をしていましたが、徐々にBtoCのメーカーに挑戦したいという思いが強くなりました。そんな時、新卒時代の先輩から現在のレピールオーガニックスの始まりとなる原料を紹介いただき、現在の事業に参入することになりました。
小学校時代の友人から声がかかるのはすごいですね。
現社長と私は小中学校では仲が良かったのですが、高校や大学では別々の道を歩んでいました。ちょうど私たちの就活時期は最後の売り手市場で、翌年にはリーマンショックが起こりました。
就活中、「将来独立してみたい」、そのような淡い夢を語り合ったことがありました。それをきっかけに再び交流が始まりましたが、彼は人材関連の企業に、私はベンチャー企業に入りました。そして2年後に、彼から「独立するから一緒にやろう」という話が持ち上がったという経緯です。
自社ブランドの世界観をお客様と構築していく
起業から今までの最大の壁を教えてください。
常にいろいろな壁がありますが、自社でメーカーを始めた時期に大きな壁を感じました。当たり前のことですが、商品を作るにはコストが掛かります。ビジネスを開始するまでにかかるコストも時間もBtoBの代理業とは大きく違いリスクが上がります。
また、toBとtoCでは考え方を変更する必要があったので苦労しました。
考え方を変えたというのは具体的にどういうことでしょうか?
企業と個人では求める利益が異なるという事です。個人は単純な利益だけを求めているのではなく、その過程や利益を享受した後に隠れた目的を持っていたりします。
利益のみを伝えてしまうと短期的な付き合いになりがちで、すぐに代替品に乗り換えられてしまいます。そのため、自社ブランドの価値観や世界感を明確にし、賛同してくれているお客様と長期的に関係を構築していく必要があると考え、その体制を整えることに苦労しました。
どのような世界観を作り上げたのでしょうか?
シンプルにまとめると「できる限り食事に近く、食事よりも安全なサプリメントを」を掲げています。サプリは健康食品なので、食品としてクリーンであるものを提供することをお客様にたいしてコミットしています。
またお客様とのコミュニケーションでは当たり前ですが、誠実さを重要視しています。弊社の商品でお客様の目的を達成できない場合は正直に伝えますし、ほかの方法をご提案することもあります。感謝の気持ちと正直な対応を続けていると、結果としてお客様とブランドを作り上げていくことにつながり、多くのお客様と長期的な関係を築く事が出来たのです。
社会課題を解決し、お客様から感謝されることがモチベーション
進み続けるモチベーションはありますか?
最初は単にメーカー業を始めてみたいという気持ちからスタートしました。しかし、その過程で解決すべき社会的課題が明確になり、私たちはそれに取り組み、お客様の課題を解決できた際には喜びを感じます。
「儲かりそうだからここに参入しよう」などの視点も大切ですが、「社会課題を解決する」という視点も重要です。「お客様」「メーカー(弊社)」「社会」全ての立場で利益が発生するビジネスを作り成長を続けることで、喜びの総量を増やしていけると考えています。それを極大化することが現在のモチベーションです。
できることはできる、できないことはできない、と正直に伝える姿勢
仕事におけるこだわりや譲れない軸を教えてください。
譲れないのは、嘘をつかないことです。短期的な利益を求めて、身の丈以上の事を言ってしまう企業もありますが、できることはできる、できないことはできないと正直に伝える姿勢を貫くことが大切だと考えています。
また、私は合理主義者であり、社会が求めることに対処することが重要だと考えています。これは理想論ではなく、結果として効率が良いからです。求められていない仕事をする必要は全くありません。
今後の展望をお聞かせください。
日本人の多くが自身の鉄分が不足していることを認識していません。ですので、鉄分やオーガニックなどの方面で市場を拡大している私たちだからこそ、鉄分サプリを定番化させたいと考えています。
この状況を改善したいと考えています。
また、サプリに対して「得体の知れないもの」という感覚が未だに払拭できていないと感じています。そのため、私たちは製品に使用する原料などをすべて開示し、クリーンな製品を提供し続けることで、消費者がサプリを食品と同じようにとらえて使用する世界を目指したいです。
意見をしっかりと伝え合い、役割分担を明確にする
共同創業を経験している村山さんだからこそ言える、起業家へのメッセージをお願いします。
共同創業の場合は、言いたいことがあるならはっきりと伝えることが大事です。共同創業する相手とどのような関係値なのかにもよりますが、関係値は変わると思ったほうがいいです。小学校同期の関係でも、今では友人ではなくビジネスパートナーです。良いことは良い、駄目なことは駄目という風に、お互いにとってフェアな関係を心がけることが大切です。
また、私たちの場合は社長とCOOの私がいますが、役割分担を明確にすることが重要です。共同創業をする際にダブルトップとするのは避けるべきです。この事業では、誰が最終的な意思決定者なのかを一人に集約し、明確にすることが成功の鍵だと思います。
共同創業を考える方も多く、そうした質問もよく寄せられます。リスクを半分にするために共同創業をすることはおすすめできません。2人でやる理由があるからこそ、共同創業が成功するのだと思います。
鉄不足を感じている方は「まめ鉄」をご検討ください!
リンク:https://lepeelorganics.jp/lp?u=mametetsu-vjp
鉄分が不足する理由についてですが、データによると、基本的に日本人女性の約5人に1人は「鉄欠乏性貧血」と言われる状態にあり、2人に1人が「隠れ貧血」とされています。
この背景には日本の食習慣が関係しています。和食が中心であり、欧米諸国と違ってパンなどに鉄分が添加されていないためです。欧米では鉄分が添加されていますが、日本ではその過程が遅れているのが現状です。そのため肉やほうれん草などの鉄分が多く含まれている食品を意識的に摂取する必要があります。
鉄不足の症状はさまざまです。鉄分は、単純に言うと酸素を運ぶヘモグロビンを作るもので、その能力が低下すると酸素が体内で行き渡りにくくなります。その結果、人によってさまざまな不調が現れます。一般的な症状には、朝起きられない、体が慢性的にだるい、免疫が落ちて肌の色が悪くなる、髪の毛が細くなる、爪が薄くなる、集中力が低下するなどが挙げられます。
鉄分不足は日本人にとって、単に摂取が不足しているだけでなく、体質的に鉄が貯蔵しにくい傾向にあります。体内に余った鉄はフェリチンと呼ばれる容器に貯蔵されるのですが、多くの場合、そのフェリチンの値が非常に低い状態になっています。
例えば、アメリカの基準を100とした場合、50歳までの日本人女性のうち、フェリチンが足りているとされるのは2%しかいません。つまり、98%の日本人が鉄の貯蔵容器が不足している状態にあるということです。
フェリチン値が低い状態が続くと、体内に鉄を蓄積することが難しくなるので、鉄分を継続的に摂取する必要があります。通常、鉄のサプリメントを摂取すると副作用が起こりやすいですが、フェリチンから鉄を摂取する場合、副作用はほとんど起こりません。つまり、フェリチンに鉄を含ませた状態で摂取することで、鉄を体内に貯蔵することができ、副作用も起こりにくくなります。
それまではこの問題を解決するのが困難でした。しかしアメリカのある大学教授が、副作用を感じさせずに小児がんの子供に飲ませるためにフェリチン鉄分を開発しました。それが弊社で使用している「まめ鉄®️」という原料です。
そしてその「まめ鉄®️」を世界で初めてサプリメント化したのが「レピールまめ鉄」という自社商品であり、かつフルオーガニックです。パウダー状のものがオリジナルで、ユーザーのリクエストから粒タイプを開発しました。
パウダーも粒タイプもどちらも添加物フリーで開発するのに非常に苦労しました。詳細な説明は割愛しますが、特殊な製法を採用しており、パウダー状は製法特許も取得済みです。(粒タイプは製法特許申請中)
また、私の妻はもともと弊社の社員として「まめ鉄」のブランディングを担当しており、来月には産休が明けて復帰します。今後もますますサプリメントのブランディングに磨きがかかると思いますので、鉄分不足を感じている方は、ぜひ弊社の「まめ鉄」をご検討ください。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
起業家データ:村山 亮太 氏
1985年12月6日生まれ
2008年:武蔵大学卒業
ダイレクトマーケティング支援のベンチャー企業に新卒1期で入社
2010年:株式会社feileBを小・中学校の同級生と設立
2015年:オーガニックサプリブランド レピールオーガニックス(LepeelOraganics)ローンチ
2児の父、妻は自社ブランドマネージャー
【企業情報】
法人名 |
株式会社feileB(フェルビー) |
HP |
|
設立 |
2010年9月6日 |
事業内容 |
D2C事業、被験者募集支援事業 |
沿革 |
2010年9月 設立/広告代理業を開始 2012年 ECモール運営を開始 2013年 オリジナル商品販売開始 2016年 レピールオーガニックス販売開始 2019年 被験者募集支援事業開始 レピールまめ鉄販売開始 |
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