株式会社BIRDY 代表取締役 鳥屋 直弘

株式会社BIRDYは企業向けYouTubeの動画制作とマーケティングを専門とし、お客様を支援しております。YouTubeチャンネル立ち上げから分析までを一気通貫で手掛け、数々の人気ビジネス動画を世に送り出しています。同社の代表取締役である鳥屋直弘氏は、法人YouTubeチャンネルの実績数と動画制作数において国内トップクラスの実績を誇ります。今回は鳥屋氏に、起業の経緯や事業内容を詳しく伺いました。

 

学生時代のYouTub運営経験を活かし、会社員として働きながら副業を開始。スキルを認められて起業へ

早速ですが、事業内容を教えてください

当社は、企業のYouTubeチャンネルの運営代行を主要事業として行っています。具体的には、チャンネルの企画立案、動画の撮影と制作など、チャンネル開設に必要な全ての工程を代行しています。

 

クライアント企業には、当社が作成した構成に沿って話す内容を準備し、演者としてご出演いただくだけで良いため、最小限のリソースでYouTubeチャンネルを運営することが可能です。

 

最近では法人のマーケティング担当者にYouTube運営のノウハウを伝授する、内製化支援にも力を入れています。支援しているチャンネルの内訳は、BtoCのPR用が3割、BtoBのPR用が4割、残り3割は採用領域です。業種は幅広く、介護、教育、建設、物流、不動産、コンサルタント、エンジニア、フィットネス、クリニックなど、累計で26業種の支援実績があります。

 

成果を最大化するために視聴データも分析し、毎月の定例会で報告と改善提案を行ってPDCAを回しています。企業チャンネルの制作ではブランドイメージや社会的信用を守るために、コンプライアンス、表現、専門用語の使い方に細心の注意を払うことが求められます。ここが個人チャンネルと大きく異なる部分であり、我々のノウハウを最大限に発揮できるポイントでもあります。

 

事業を始めた経緯をお伺いできますか?            

この事業を始めたのは、学生時代の経験と会社員時代の副業がきっかけでした。

 

私は学生時代に筋トレをテーマにしたYouTubeチャンネルを立ち上げ、約2年間、運営管理をしていました。「YouTuberとして稼ぎたい」と目論んで始めたものの、実際の収入は生計を立てられるほどではありませんでした。そのため卒業後はYouTubeに関わる仕事を離れ、一般企業に就職しました。しかし、せっかく身に付けたYouTubeのスキルと知識をもっと活かしたいと思い、副業として動画編集を始めたのです。

 

最初に担当した案件で私の編集スキルが高く評価され、すぐにアシスタントディレクターに昇格しました。しかしその直後にディレクターがチームを去ってしまい、急遽私がディレクターを務めることになりました。さまざまな企業のYouTubeチャンネルを手がけるうちに次第に仕事の評判が高まり、やがてプロジェクトマネージャーとして企業と直接打ち合わせをするようになりました。

 

そのうちに副業でありながらも月に30万円ほど稼げるようになり、自分のキャリアを真剣に考え「YouTubeでの動画制作を軸にした事業で独立する未来」と「会社員として働き続ける未来」のどちらがより高みに登れるかを比較した結果、前者を選びました。既に副業で収入を得ていたため、不安を感じることもなく自然な流れで起業し、現在に至ります。

 

「苦にならないこと」を継続し続ければ、自分だけの武器になる。

仕事におけるこだわりを教えてください  

私は「苦にならないこと」を見つけ、そこに一点集中し、突き詰めることを大切にしています。「苦にならないこと」は続けられますし、継続すれば他の人よりも上達して「得意なこと」になります。そして得意になれば「好きなこと」に昇華していくはずです。

 

私が手掛けている、YouTubeの運用代行は想像以上に大変な仕事です。毎日または数日に1本のペースで定期的に更新する必要がありますし、企画、構成、台本作成、撮影、編集スタジオや機材の手配、ゲスト招集など、多岐にわたるタスクをこなさなければなりません。作業を進めるために数多くの関係者と連携し、さらにチャンネルの成長を追求するプレッシャーとも向き合う必要があります

 

また、作業量が多くストレスも伴うため、途中でプレッシャーに押しつぶされて辞めてしまう人や、スタッフの脱退が続いてチームが崩壊してしまうケースも少なくありません。

 

しかし、私にとってこうしたクライアントワークは「苦にならないこと」です。だからこそ、どんなに大変な状況でも前向きに続けられるのだと思います。どんな人でも、仕事において「苦にならないこと」を見つけることが、長期的な成功につながると考えています。

 

お客様に喜んでいただけることが、モチベーションの源

起業してからこれまでの最大の壁を教えていただけますか?

これまでに感じた壁は、大きく2つありました。

 

1つ目の壁は、編集者からディレクターに転換した時でした。当時はディレクターになったものの、編集を任せられる編集者がまだ育っていませんでした。編集者の育成に時間がかかり、企画を考えたりクライアントを折衝したりする上流工程の仕事に時間を割けず、苦労していたのです。

 

解決策として、ディレクターである私と編集者の間にアシスタントを採用することにしました。教育やディレクションをサポートしてくれる人をチームに迎えた結果、私のリソースが空き、企画や折衝などが捗るようになったのです。人件費はかかりましたが、さらに成長するための「助走期間」と考え、その期間を乗り越えました。

 

2つ目の壁は、営業でした。私はYouTubeについては熟知していますが、「企業の売上げのためにYouTubeをどのように活用したら良いか?」「他のWebマーケティング施策や集客施策と比較して、YouTubeのメリットは何か」といった重要な部分を商談でうまく話せず、「とにかくYouTubeをやりましょう」というような短絡的な提案しかできませんでした。結果、営業で受注に繋げることができず、売上も下がる一方でした。さらに私は資料の作成が不得手で、作業に大幅な時間がかかっていたことも課題でした。

 

そこで私のとった解決策は、最初の壁の時と同様に「サポート依頼」です。営業資料の作成が得意で、かつサービスのメリットを丁寧に説明できる人を採用し、商談に同席してもらうようにしました。自分の苦手分野を伸ばすより得意な人を入れたほうが効率的だと考え、隙がないチーム体制の構築を目指したところ、商談の受注率が徐々に増えていきました。

 

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

クライアントに喜んでいただけること、そしてクライアントと一緒に喜べることが、私のモチベーションの源になっています。

 

企業YouTubeチャンネルを運営する際、私は常に当事者意識を持って取り組んでいます。そのため、クライアントが成功すると、まるで自分自身の成功のように感じられ、その瞬間に大きな幸せを感じます。

 

企業YouTubeチャンネルの運営代行業では、たとえ手掛けた動画が大ヒットし、100万回再生されて商品が何千個も売れたとしても、我々の売上には直接反映されません。それでも、その成功がクライアントのビジネスに与えるインパクトを見て、彼らと一緒に喜びを分かち合えることが、仕事のモチベーションを高める大きな原動力となっています。

 

また、この仕事の大きな魅力のひとつはさまざまな業界の方と一緒に仕事をする中で、その業界ごとの知見や考え方を学べる点です。案件ごとに新しい発見があり、そうした面白さもやりがいにつながっています。

 

今後の展望をお聞かせください                

今後もYouTubeを軸にした事業を拡大していく計画です。近年、TikTokなどの「縦型ショート動画」が人気を集めていますが、私はやはり売上に直結するのは「横動画」だと考えています。将来的には企業がホームページを運営するのと同様に、各企業が1つのYouTubeチャンネルを持つことが一般的になるでしょう。そのためにもコンテンツの質を向上させることが重要です。

 

現在、当社には業務委託の編集者やアシスタントが約350名所属していますが、ディレクションができる人材はまだ限られています。今後は社内育成に力を入れるとともに、YouTubeのディレクターを育成するコーチングサービスの提供も検討しています。

 

今できることに全力で取り組むうちに、将来の選択肢は広がっていく

起業しようとしている方へアドバイスをお願いします 

起業を迷っている人には、まず副業やインターンから始めてみることをおすすめします。
副業として実務経験を積むことで、その業界への理解が深まり、自分が本当に興味や情熱を持てるかを確認できると思います。また、学生であれば、自分が興味のあるサービスを提供している企業でインターンシップに挑戦してみてください。

 

大切なのは、今できることに全力で取り組んでみることです。副業やインターンシップを通じて自分がやってみたいことに挑戦した後に、実際に起業するかを決断しても遅くないと思います。

 

私自身、副業で成果を挙げられたことがきっかけで起業しました。「絶対に起業するぞ」と決意してスタートしたわけではありませんが、副業である程度の収入を得られていたため、自然な流れで起業に至りました。

 

まず、今できることに全力を注いでみてください。その結果、将来の選択肢が広がり、起業という選択肢も自然と見えてくるのではないかと思います。

 

ディレクターの採用を強化されているそうですね。具体的な業務や求める人物像を教えていただけますか?

まず業務に関してですが、ディレクターのポジションでは撮影の仕方、企画の出し方、企業へのコンサルティングなど一連の業務を経験できます。私が企業のYouTubeチャンネルを一から作って伸ばすノウハウも共有しますので、実践的なスキルを身に付けることが可能です。また、さまざまな業界の方と仕事ができるのもこの仕事の醍醐味です。

 

一緒に働きたい方の人物像は、クライアントに喜んでもらえることが自分にとっての幸せだと感じられる人です。クライアントに納品した動画の再生数が伸びても我々の売上は変わりませんが、動画のヒットによりクライアントが喜んでくださることで、私たちも大きな満足感を得られます。そんな思いを共有できる方と一緒に働きたいと考えています。

 

興味をお持ちの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

採用のお問い合わせはこちら:https://line.me/ti/p/@728miqxm

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

 

起業家データ:鳥屋直弘 氏

東北大学在学中に、法人向けYouTubeマーケティング事業を立ち上げる。 StockSunに参画後、年収チャンネルのディレクターを始めとして、4年間で累計60CH以上のYouTubeチャンネルの立ち上げや運用、6,000本以上の動画制作に携わる。 支援した法人のチャンネルの実績数・動画の制作数は国内トップクラス。

 

企業情報

法人名

株式会社BIRDY

HP

https://birdy-official.com/company/

設立

令和3年 12月28日

事業内容

YouTube運用代行・YouTube動画制作・TikTok運用・TikTok制作SNSマーケティング

 

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