
株式会社ニュートリベースは、無味無臭の栄養パウダー「Ayo®(アヨ)」を開発・販売しています。いつもの料理に約1g混ぜるだけで、味や匂いを変えずに不足しがちな栄養素を補えるのが特徴です。今回は、代表取締役CEOの佐藤英明氏に、料理に栄養を足す新ジャンル「調栄料®」を生み出した背景や、研究者から起業家へ転身した経緯、これからの仲間づくりについて伺いました。
当社は、無味無臭の栄養パウダー「Ayo®(アヨ)」を開発・販売しています。好きな料理に混ぜることで、味や匂いを変えずに、不足しがちな栄養素を補える商品です。特に、偏食などによって十分な栄養を取りにくい子どもの栄養課題に向けて開発しました。
Ayo®には、日本の子どもに不足しがちな栄養素の中から、発達に必要なものを中心に約15種類を配合しています。カルシウムや鉄分、食物繊維、葉酸などを論文やデータベースをもとに選定し、1食あたり約1gを料理に加えることで補えるよう設計しています。2026年9月には商品をリニューアルし、栄養機能食品となりました。
大きな特徴は、栄養素材特有の味や匂いを抑えていることです。DHAの生臭さやビタミンの独特な匂い、ミネラルの苦みなどを、食物繊維の構造を活用して感じにくくする方法を開発しました。添加物で味を隠すのではなく、栄養素材同士の組み合わせによって無味無臭を実現しており、この技術は日本と海外で特許を出願しています。
現在はECを中心に販売しつつ、実店舗への展開も強化しています。アカチャンホンポの全国店舗で取り扱われているほか、イオンをはじめとする大手小売店へも販路を順次拡大しています。
私たちはAyo®を単なるサプリメントではなく、料理に栄養を足す新しいジャンル「調栄料®」として広げていきたいと考えています。偏食の子どもだけでなく、忙しく働く世代、食べられる量が少ない高齢者、ヴィーガンやベジタリアンの方など、食事から十分な栄養を取りにくいすべての方に役立つ考え方です。塩やコショウで味を足すように、必要な栄養を食事に足すことが当たり前になる世界を目指しています。

原点にあるのは、味の素株式会社で栄養と脳の発達について研究していた経験と、娘の偏食です。マウスを用いた研究の中で、栄養が不足すると脳機能が大きく低下することを発見し、論文として発表していました。
その後、娘が生まれたのですが、偏食でなかなか食事を取ってくれませんでした。研究で見てきた栄養不足のマウスの様子と重なり、このまま栄養が取れない状態が続いたらどうなるのだろうという危機感を持つようになりました。
子どもの栄養不足を解決できる商品を探しましたが、求めているものは見つかりませんでした。栄養を補えるグミなども、娘は数日で食べなくなってしまいました。そこで、好きなものに混ぜて食べられる無味無臭の栄養パウダーがあればいいのではないかと考えたことが、Ayo®の開発につながりました。
もともと起業を志していたわけではありません。味の素で新規事業に携わりながら、兼業制度を活用して2023年4月に合同会社ニュートリベースを設立し、社内外で並行して事業を進めていました。大企業のブランド力や整った組織、そしてスタートアップのスピード。その両方を経験できたことは大きな財産です。
そのうえで、新しい文化をゼロからつくるには自分の事業に一度フルコミットする必要があると考え、独立を決めました。
私が大切にしているのは、サイエンスをしっかりと社会に実装し、世の中にインパクトを与えることです。研究者として働いてきた経験から生まれた、譲れない軸です。
研究者時代には、Science姉妹誌に筆頭著者として論文が掲載されたり、海外の学会で発表したりと、大きな研究成果を得ることができました。一方で、それが世の中に大きなインパクトを与えられたかというと、必ずしもそうではありませんでした。
その経験から、サイエンスが持つ価値をもっと社会に還元したいと考えるようになりました。今回でいえば、調栄料®という新しい概念を世の中に広げ、より多くの人が必要な栄養を取れる世界をつくっていくことです。Ayo®の配合設計も、論文やデータに基づいて一つひとつ積み上げています。
栄養を取れる人が増えれば、活躍できる人も増え、それが人類の発達や人々の幸せにつながっていくと考えています。そうした未来に向けて、サイエンスの価値を社会に還元していくことが、私にとって譲れない人生の軸です。

基本的に、壁はチャンスだと捉えるようにしています。壁を乗り越えることが成長につながると考えているため、これまで直面したことも、あまり壁とは捉えていません。
その中でも大きな転機となったのは、味の素での仕事とニュートリベースの事業、その両方に真剣に向き合う中で、自分の時間とエネルギーをどう配分すべきかを考えたことです。どちらも大切だからこそ、ニュートリベースの事業をさらに成長させ、社会に価値を届けていくためには、より一層の集中が必要だと感じる場面が増えていきました。
そこで、「サイエンスを社会実装し、世の中にインパクトを与える」という軸に立ち返り、これからの自分にとって最も納得できるあり方を考え抜いた結果、ニュートリベースに専念する決断に至りました。
味の素には13年間勤め、研究をはじめとする多様な分野で本当に多くのことを学ばせていただきました。今の自分があるのは、そこで得た経験と成長のおかげであり、深く感謝しています。だからこそ、その学びを土台に社外で大きな挑戦をし、健康と食にまつわる社会課題の解決に貢献していくことこそが、何よりの恩返しになると考えました。
味の素で培った力を新しいフィールドで社会に還元し、
モチベーションになっているのは、サイエンスを社会に実装し、調栄料®という概念とAyo®を世界に広げることで、栄養を取れる人を増やしていくことです。
子どもが必要な栄養を取れるようになることは、親御さんの安心につながります。また、栄養が子どもたちのパフォーマンスを支え、活躍できる人が増えていけば、その先で世の中をより良くしていくことにもつながると考えています。
栄養不足は、子どもの脳の発達や筋肉量、骨量だけでなく、大人になってからの生産性や、高齢期の健康にも関わると言われています。そのため、食事から必要な栄養を取れる人が増えることで、社会にどれだけのインパクトが生まれるのかについても定量的に試算しています。
私たちは、Ayo®を単に商品として販売するだけで終わらせるつもりはありません。調栄料®という概念そのものを社会に広げ、将来的には国や自治体、研究機関とも連携しながら、より大きな取り組みにしていきたいと考えています。
まずは子育て世代が抱える栄養課題を解決することを起点に、Ayo®を広げていきます。料理に栄養を足すという考え方はこれまで一般的ではなかったため、子育て世代の悩みを解決しながら、日常的に使うことが当たり前になる状態を目指しています。
その先では、働く世代や高齢者をはじめ、さまざまな栄養の悩みを抱える方へと対象を広げていきたいです。また、世代だけでなく、海外にも展開していきたいと考えています。
商品についても、現在のAyo®に加えて、さらに機能性を高めたものや、一人ひとりの食生活に合わせて栄養を設計するパーソナライズ型の商品など、幅広く展開していきたいです。
Ayo®は無味無臭のため、アイスやチョコレートなど、さまざまな食品と組み合わせることもできます。美味しいものにAyo®で栄養をプラスするコラボ商品も生み出していきたいと考えています。
さらに、新しい完全栄養食のあり方もつくっていきたいです。これまでの完全栄養食は、その商品自体を食べ続ける必要がありました。Ayo®であれば普段の食生活を変えず、いつもの食事に加えることができます。ラーメンやポテト、調味料など、日常的に食べているものに栄養を足し、今の食生活のまま栄養バランスを整えられる新しい形を広げていきたいと考えています。
こうした取り組みは、当社だけで実現できるものではありません。食品メーカーや小売、外食企業の皆さまとは、それぞれの商品に合わせた処方を開発・供給する「共創パートナーシップ」の形で、一緒に新しい当たり前をつくっていきたいと考えています。

起業しようとしているということは、すでに挑戦したい何かがあるのだと思います。それなら、ぜひ思う存分挑戦してほしいです。
そのときに、一度「自分にとって失敗とは何か」を考えてみてほしいと思います。私自身は、挑戦しないことが失敗だと考えています。事業がうまくいかなかったとしても、その経験は次につなげられます。挑戦した結果として得られるものはたくさんありますし、それが成長や次の挑戦にもつながっていきます。
だからこそ、まずは挑戦するために動くところから始めて、自分自身が定義する成功に向かって突き進んでほしいと思います。
2026年4月の株式会社化を機に資金調達を進めており、現在は組織づくりを本格化させるフェーズにあります。現在は、広報PR、リテール営業、Webマーケティング、バックオフィスなど、幅広いポジションで人財を募集しています。特に、私たちの取り組みを世の中に伝える広報や、Ayo®を店舗へ広げていく営業、マーケティングを担う方に加わっていただきたいと考えています。
一緒に働く方に求めているのは、新しい文化や新しい当たり前をつくることに共感していただけることです。もちろんスキルや経験も大切ですが、まずは同じ方向を向けること、そして信頼し合えることがスタートだと考えています。議論は率直に行い、決めたら全員で同じ方向に進む。そんなチームを一緒につくっていきたいです。
これまでの経験や強みを存分に生かしながら、調栄料®を世界の当たり前にする挑戦に加わっていただける方をお待ちしています。
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法人名 |
株式会社ニュートリベース |
| 代表者 |
代表取締役CEO 佐藤英明 |
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本社 |
東京都中央区日本橋浜町3-10-1 浜町ラボ |
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活動拠点 |
東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー15F(CIC Tokyo) |
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設立 |
2023年4月(合同会社として創業)/2026年4月(株式会社へ組織変更) |
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事業内容 |
無味無臭の栄養パウダー「Ayo®(アヨ)」の研究開発・販売、調栄料®技術を活用した共創パートナー向け処方開発 |
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HP |
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採用情報 |
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協業・お問い合わせ |
https://nutribase.co.jp/contact/ |
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