レンタルオフィスとは？利用するメリットとデメリットや他のオフィスとの違いを解説

レンタルオフィスは、格安で利用でき、独立直後で資金を抑えたい人におすすめのオフィスです。レンタルオフィスを活用できれば、事業拡大や設備投資に費用を回せるため、経営が安定しやすくなります。

しかし、全員がレンタルオフィスを利用すれば良いというわけではありません。メリットとデメリットを理解した上で、レンタルオフィスを利用すべきかどうかを判断する必要があります。

今回は、レンタルオフィスを利用するメリットデメリットや利用時の注意点について解説します。この記事を参考にすれば、レンタルオフィスを利用すべきか判断できるようになり、無駄なコストの削減につなげられます。 

レンタルオフィスとは？

レンタルオフィスとは、個別のスペースや会議用のスペースを月額利用料を支払うことで利用できるサービスのことです。レンタルオフィスによって異なりますが、住所利用や法人登記も可能です。

起業する際には、資金がギリギリなことも多く、いきなり賃貸オフィスを契約すると大きなリスクとなる可能性があります。賃貸オフィスの契約には、初期費用だけでなく、月数十万円の家賃がかかります。

安定した売上が見込めている場合以外は、レンタルオフィスを利用するのがおすすめです。会社の事業拡大に合わせてレンタルオフィスを移転し、売上が安定した段階で賃貸オフィスを契約するのがよいでしょう。

レンタルオフィスと他のオフィスとの違い

レンタルオフィス以外にも法人が利用するオフィスとしては、下記3つが挙げられます。

• 賃貸オフィス
• バーチャルオフィス
• コワーキングスペース

法人でオフィスを契約するなら、レンタルオフィス以外のオフィスについても理解しておく必要があります。オフィスの種類によって、利用料金や特徴などが異なるため自社に適したオフィスを選ぶことが大切です。 

賃貸オフィス

賃貸オフィスやレンタルオフィスとは異なり、フロア全体や部屋一室を借りるのが一般的です。賃貸オフィスでは、第三者が出入りすることがないため、セキュリティ面での心配がありません。

また、レンタルオフィスよりも費用は高いですが、会社としての信用度が高まったり自由に改装できたりするためブランディングにも繋げられます。

セキュリティ面に不安があったりコストをかけてでも自社のオフィスを構えたい場合は、レンタルオフィスよりも賃貸オフィスをおすすめします。 

バーチャルオフィス

バーチャルオフィスとは、住所だけを借りるためのサービスであり、法人登記や郵便物を受け取るために利用する人が多いです。バーチャルオフィスは、レンタルオフィスのように作業スペースを借りられるわけではありません。

そのため、専有の個室スペースを契約したいと考えている人は、レンタルオフィスを利用しましょう。

ただ、個室スペースではなく、会議用やシェアスペースはバーチャルオフィスによって利用できることもあります。バーチャルオフィスでも、時々作業スペースを利用したいと考えている人は、作業スペースを利用可能なバーチャルオフィスがおすすめです。

コワーキングスペース

コワーキングスペースとは、フリーアドレスとなっているスペースを貸し出すサービスのことです。フリーアドレスとは、1人1人に席が決められていない手法のことであり、スペースを効率的に利用できるためコワーキングスペースで幅広く取り入れられています。

ただ、コワーキングスペースによっては、固定のデスクがあったり時間制で借りれたりするため事前に確認しておくことが大切です。

コワーキングスペース最大のメリットは、利用料金が安いことです。月額制ではなく、時間制で借りることも可能であり、安い場合は1時間数百円で利用できます。

常にオフィスを利用するわけではない場合におすすめです。外での仕事がほとんどで、時々作業スペースが必要だという人は、コワーキングスペースを利用しましょう。

レンタルオフィスを利用するメリット

レンタルオフィスを利用するメリットは、下記の3つです。

• 初期費用を削減して利用できる
• 利便性の高いオフィスを低額で利用できる
• 会社の成長規模に合わせて移転しやすい

賃貸オフィスを利用するよりも、レンタルオフィスを利用するメリットは多いです。費用面や利便性で考えても、レンタルオフィスの方が良いケースも多いため積極的に利用しましょう。

初期費用を削減して利用できる

レンタルオフィスを利用するメリットは、賃貸オフィスのような初期費用がかからないことです。賃貸オフィスを利用すると、契約時の初期費用だけでなく、デスクやチェアなど必要な設備投資を用意する費用もかかります。

しかし、レンタルオフィスなら、必要最低限の設備やインターネット環境などが揃っていることがほとんどです。契約時の初期費用がかからない上、月々の利用料金に含まれていることも多いため初期費用を大幅に削減できます。

利便性の高いオフィスを低額で利用できる

レンタルオフィスなら、利便性の高いオフィスを低額で利用できます。オフィスの家賃は、立地によって大きく異なります。駅近で利便性が高かったり主要都市から近かったりすると、同じ設備のオフィスでもかなりの費用が必要です。

しかし、レンタルオフィスなら、好立地で利便性が高いオフィスでも格安で利用できます。東京都内だと、丸の内や港区でも月数万円からレンタルオフィスを利用できるためおすすめです。

会社の成長規模に合わせて移転しやすい

レンタルオフィスは、会社の成長に合わせて移転しやすいためのがメリットです。レンタルオフィスでは、賃貸オフィスのように初期費用や退去費用がかからないことがほとんどです。

また、初期費用や退去費用がかかったとしても、賃貸オフィスよりもかなり安価なため、会社の成長気分に合わせて移転しやすいです。

ベンチャー企業やスタートアップ企業は、成長スピードが非常に早いです。賃貸オフィスを借りながら数ヶ月感覚で移転しようとすると、莫大な費用がかかってしまいます。

しかし、レンタルオフィスなら、退去費用や初期費用が無駄になる可能性は低いため、費用や手間を最低限に抑えた上で移転できるのがメリットです。

レンタルオフィスを利用するデメリット

レンタルオフィスを利用するデメリットは、下記の2つです。

• 長期間利用すると割高になる可能性が高い
• セキュリティが緩くなりやすい

レンタルオフィスは、費用が安く賃貸オフィスよりも実用性が高いです。しかし、デメリットも存在します。メリットだけでなくデメリットも理解してから契約することで、契約後に不満を抱きづらくなります。 

長期間利用すると割高になる可能性が高い

ほとんどのレンタルオフィスは、オフィス全てを契約するわけではありません。個室タイプなら1部の区画を契約し、シェアスペースタイプなら利用者全員で共有します。

レンタルオフィスは、坪単価あたりの金額が賃貸オフィスよりも高くなるため、長期的な利用の場合は、賃貸オフィスの方がお得になる場合もあります。

単純な利用料金だけで判断するのではなく、サービス内容や利用期間も含めた上でどちらが適切なのかを考えることが大切です。 

セキュリティが緩くなりやすい

レンタルオフィスのデメリットとしては、セキュリティが緩くなりやすいことが挙げられます。レンタルオフィスは、第三者が出入りすることが多いです。利用者であれば、誰でも入ることができるため、情報漏えいしてしまう恐れがあります。

レンタルオフィスでセキュリティ面を心配するなら、ブースタイプや完全個室タイプのレンタルオフィスを利用しましょう。機密事項を扱うなら、鍵付きかどうかも確認しておくことで、セキュリティの心配をせずに仕事を進められます。

レンタルオフィスを選ぶ際の注意点

レンタルオフィスを選ぶ際の注意点は、下記の2つです。

• 住所利用や法人登記が可能か
• 郵便物の取り扱いが可能か

レンタルオフィスを選ぶ際には、上記に注意しておかなければ契約後に後悔してしまうかもしれません。特に、法人としてレンタルオフィスを利用しようと考えているなら、必ず確認した上で契約しましょう。 

住所利用や法人登記が可能か

レンタルオフィスを契約する前に、住所利用や法人登記が可能かどうかは必ず確認しておきましょう。開業届の提出や、法人化するためには住所を登録しなければいけません。

レンタルオフィスの中には、住所利用や法人登記ができるものもあり、名刺やホームページに住所を記載できるためおすすめです。事務所としてレンタルオフィスの住所の利用を検討している場合は、必ず確認しましょう。

郵便物の取り扱いが可能か

レンタルオフィスを契約する際には、郵便物の取り扱いが可能かどうかを確認しておきましょう。郵便物を取り扱っていると、利用する側としても手間が減るためおすすめです。

また、レンタルオフィスによっては、郵便物の発送を請け負っている場合もあります。郵便物の発送や受け取りが多いなど、郵便物に関する業務工数を抑えたい方には、おすすめのサービスです。

郵便物の発送や受け取りは、レンタルオフィスのスタッフが常駐する時間に限られるため、対応時間も事前に確認するようにしましょう。

利用目的に合ったレンタルオフィスを選ぼう

レンタルオフィスをうまく活用できれば、コスト削減に繋がったり利便性を高められたりします。新たにオフィスを借りる場合は、賃貸オフィスだけを検討をするのではなく、利用目的や事業規模に合わせてレンタルオフィスも検討することもおすすめです。

しかし、レンタルオフィスならどこでも良いというわけではありません。レンタルオフィスによって、特徴や利用できるサービスや利用するメリットが異なるため、自分自身で適切なオフィスを判断することが大切です。