賃貸オフィスを選ぶとき「そもそもオフィスの探し方がわからない」という方も多いのではないでしょうか。
自社に最適なオフィスを探すため、たくさんの物件を見て回っているうちに何が良いのか分からなくなるということもあるでしょう。
本記事では、賃貸オフィスの探し方や失敗しない物件選びについて詳しく紹介します。賃貸オフィス選びに少しでも不安や疑問を持っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
賃貸オフィスの探し方の基本的な流れ
まず始めに、賃貸オフィスを探す基本的な流れについて解説します。基本的なオフィス探しの流れは、以下の通りです。
- 希望する物件のエリアや条件を決める
- 不動産会社に問い合わせる
- 物件の内見をする
それぞれのステップについて、詳しく解説します。
①希望する物件のエリアや条件を決める
物件を探し始める前に、希望する立地や物件のエリア、予算などをしっかりと決めましょう。希望条件に沿って物件を検討するため、オフィスを探す中で必要な作業の一つとなります。
希望に合わない物件を選んでしまうことで、余計なコストがかかってしまう可能性や、経営に影響する恐れもあるため注意が必要です。また、退去したいと考えても退去するまでに通常3〜4ヶ月ほどの解約予告期間があります。解約予告期間というのは突然の退去を防ぐ制度で、移転の際にも関わってくるため理解しておく必要があります。
希望する物件の条件を明確にすることは、自社の求めるオフィスがイメージしやすくなるというメリットもあります。賃貸オフィスを闇雲に探し始めるのではなく、基本的な条件を決めてから探すとよいでしょう。
②不動産会社に問い合わせる
希望する条件が明確になったら、物件を探すため不動産業者に問い合わせましょう。問い合わせは、1社のみでなく複数社に依頼することをおすすめします。理由は、不動産会社によって提案内容が異なる可能性もあるため、複数社に問い合わせ比較することが大切です。
また、問い合わせた際にいろいろと自社の状況を聞いてくる担当者だと面倒だと感じてしまうこともあるでしょう。しかし、不動産側からすると何も聞いてこない担当者よりも、自社のことを理解した者の方が寄り添った提案や思いつかなかった提案をしてくれる場合もあります。営業担当者の対応で、不動産会社を選ぶのも一つの手です。
③物件の内見をする
気になる物件が見つかったら、実際に足を運び、内見をして雰囲気を知る必要があります。内見をせずネットや書面だけの情報だと、想像とは違った部分が出てきたり写真と違うなど理想とのズレが生じる恐れがあります。
現地に行き内見をすることで、写真だけでは伝わりづらい設備やエントランス、実務スペース以外の雰囲気も知ることが可能です。どれほど良い物件だとしても、内見は必ず行うことをおすすめします。
賃貸オフィス選びに重要な6つのポイント
賃貸オフィスを探す基本的な流れについて理解したところで、ここからは賃貸オフィス選びに重要なポイントとなる、6点を解説します。
- さまざまな面から立地を検討する
- オフィスに必要なスペースを割り出す
- 周辺環境を確認しておく
- 予算を明確にしておく
- テナントの設備を確認する
- 内見で確認したいポイントを明確にしておく
6つ全てのポイントがオフィスを選ぶ上で重要となるため、読み進めながら参考にしてください。
さまざまな面から立地を検討する
物件を選ぶ中で、立地は最も重要な条件の一つとなります。交通アクセスの利便性や周辺環境など、さまざまな面から立地を検討することが大切です。立地次第で、業務のしやすさや通勤のしやすさなどの、働きやすさに直結します。
また、立地を選ぶ際には交通アクセスや周辺環境だけでなく、取引先との距離感などを検討することも重要なポイントです。取引先と距離が近いことで、仕事もしやすくなり営業効率が上がる傾向にあるためです。このように、物件のみを検討するのではなく、さまざまな面から立地を検討することが賃貸オフィス選びに重要なポイントです。
オフィスに必要なスペースを割り出す
社員のデスクやチェアなどのオフィスに必要なスペースを割り出しておくことが重要です。快適な執務スペースは1人あたり3坪が適正値とされています。3坪以下となると業務の動線を確保しづらくなり、社員が窮屈さを感じ業務効率が低下してしまう可能性もあります。
また、その他の基本的なスペース以外でも必要なスペースも割り出し、十分な広さを確保できるか検討する必要があります。例えば、OA機器や応接室、休憩室などもオフィスには必要なスペースとなります。どのように配置していくのかを想定しながら、必要なスペースを割り出しておきましょう。
周辺環境を確認しておく
物件の周辺環境も重要なポイントとなり、オフィス周辺に何があるのかによって社員の働きやすさや業務遂行のしやすさにも関係してきます。周辺環境で避けるべきものは、パチンコや風俗店です。このような店舗が会社の周辺にあることで、通勤する社員を不快にさせるだけでなく企業イメージを悪くしてしまう可能性があります。
一方、郵便局や市役所などが近くにあれば、手続きにかかる移動などの負担を減らせるため業務効率が上がります。周辺環境が充実していることで、仕事を円滑に進めることに直結するため事前に確認しておくことが重要です。
予算を明確にしておく
設定していた予算をオーバーしないためにも、予算を明確にしておく必要があります。予算は保証金などの初期費用だけでなく、月々支払う賃貸料、引越し費用、新オフィス用の備品を買い揃える費用などがあります。
特に、賃貸料は毎月支払う固定費となります。毎月の支払いに追われてしまうということがないように、中長期的に負担の少ない金額を設定することをおすすめします。
また、引越し時の初期費用や引越し費用、備品購入費用などを合わせると、数百万円単位の費用が発生します。オフィス移転にかかる費用相場を把握し、自社で予算取りをしておく必要があります。
オフィス移転の費用について詳しく知りたい方は、「オフィス移転にかかる費用は?内訳や相場費用をもとに予算の目安を考えよう」を参考にしてください。
テナントの設備を確認する
テナントによって設備が異なるため、物件を比較する際には設備の比較も必要です。
例えば、給湯室の有無や床下配線が可能かどうかなどが挙げられます。給湯室がない場合は、事務所内に給湯室スペースを設置する必要があり、床下配線ができない場合は内装工事や配線工事が必要になります。
このように、テナントによって初期費用に影響する部分が出てくるため、物件を比較する際にはテナントの設備も確認することが大切です。
内見で確認したいポイントを明確にしておく
内見をする前に、確認しておきたいポイントを明確にしておくとチェック漏れがなくオフィス選びのミスを防ぐことができます。業務スペースだけ良くても、他の面で劣っている可能性もあるため注意が必要です。内見時には業務スペースだけでなく、設備やエントランス、水回りなども確認できるため内見しておくと引っ越しをした時に安心できるでしょう。
確認したいポイントを忘れないためにも、事前にチェックリストなどを作成しておくと、内見当日に漏れなく確認することができるためおすすめです。
賃貸オフィス選びを成功させるコツ
ここでは、賃貸オフィス選びを成功させるコツについて紹介します。コツは、主に以下の4つが挙げられます。
- 信頼できる不動産業者を選定する
- オフィスビルに入っている他のテナントも確認する
- 賃貸オフィスの検索サイトを使う
- オフィス選びから移転までを委託する
自社にあったオフィスの選び方がわからない場合は、読み進めながら参考にしてください。
信頼できる不動産業者を選定する
信頼できる不動産業者を選定することが、賃貸オフィス選びの成功につながります。納得できる物件を見つけるためには、不動産業者のノウハウや密なコミュニケーションが必要不可欠です。
複数の不動産会社を比較する際に、対応の仕方、提案力、コミュニケーションの取りやすさなどを総合的に判断して業者を選定しましょう。オフィス探しをする際には、オフィス専門の不動産業者を活用すると条件に合う物件も探しやすく専門的な知識も参考にできるためおすすめです。
オフィスビルに入っている他のテナントも確認する
物件を見る際に、オフィスビルに入っている他のテナントも確認するようにしましょう。自社の業種とかけ離れたテナントが入っていることで、企業のイメージに影響する可能性があります。
借りる予定の物件を見ることはもちろんですが、企業のイメージに合わないテナントがないか確認することが大切です。複数の企業が入っているオフィスビルの場合には、どのようなテナントが入居しているのか忘れずに確認するのがおすすめです。
賃貸オフィスの検索サイトを使う
物件探しを不動産業者に問い合わせるのも良いですが、賃貸オフィスの検索サイトを使うと効果的です。サイトから手軽に物件の絞り込みを行えることや、希望条件に合う物件を不動産に行く前に下調べをすることができます。
また、サイトで絞り込んだ物件をベースに、不動産業者と条件をすり合わせることも可能です。ゼロから話し始めるよりも、気になる物件を絞り込んでおくことで不動産業者にも希望が伝わりやすくなるでしょう。
賃貸オフィスをサイトで検索するなら「アットオフィス」がおすすめです。国内最大級物件量の検索サイトのため、ぜひ参考にしてみてください。
オフィス選びから移転までを委託する
オフィスの入居や移転が初めての場合や、自社にノウハウがなく不安な場合は業者に委託することも可能です。業者に委託することで、オフィス選びから移転までの全てを、経験豊富な知識やノウハウを使い効率的に進めてくれます。
業者によってサービス内容は異なりますが、主に委託できる業務は新規物件の紹介・原状回復工事・レイアウト設計・什器などの購入・内装工事・不用品の処理・移転に関する書類の代行です。
オフィス移転を完了させるにはたくさんのタスクをこなす必要があるため、自社社員だけで行うと思うように進まず余計なコストや時間がかかってしまいます。しかし、このような負担を全て業者に委託することで、オフィス選びから移転までのトラブルや失敗を防ぐことができます。オフィス移転で社員に負担をかけることもないため、業務に大きく影響することもありません。
規模によっては賃貸オフィス以外の選択肢もある
会社の規模によっては、賃貸オフィス以外の選択肢もあります。例えば、社員の人数が少ない場合や、業務に必要なスペースが小さくても良い場合は、レンタルオフィスを利用するのも一つの方法です。
レンタルオフィスとは、契約して単独で利用できる賃貸オフィスとは異なり、複数の利用者に提供されている個別の専用スペースとなります。月額料金を支払うことで、簡単に利用することができます。また、レンタルオフィスは賃貸オフィスよりも格段に費用を抑えることができ、住所利用や法人登記も可能です。
1ヶ月単位で利用できるため、会社の成長に合わせて移転もしやすいです。規模が小さい会社や起業したばかりで売上がまだ安定していない場合には、費用を抑えられるレンタルオフィスも検討してみてください。
レンタルオフィスについて詳しく知りたい方は、「レンタルオフィスとは?利用するメリットとデメリットや他のオフィスとの違いを解説」を参考にしてください。
賃貸オフィス選びは細かい条件設定が重要!
賃貸オフィス選びを成功させるには、細かい条件設定が最も重要です。細かく条件を設定しておくことで、希望にあった理想の物件を探しやすくなります。
オフィス移転にはさまざまな工程がかかるため、負担が大きく自社にノウハウがない場合には、専門の業者に委託するのも賢明な方法です。本記事で紹介した重要なポイント6つと成功させる4つのコツを参考にし、自社に最適なオフィスを選択しましょう。