オフィスの環境を整えることは、会社全体の生産性アップにつながるなど会社にとってメリットがあります。

 

しかし、オフィスの環境を整えるといっても具体的にどこからどのように改善していけば良いのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回、オフィス環境を改善する具体的な施策について紹介していきます。また、改善することで得られる効果や成功させるコツなども解説していきますので参考にしてみてください。

オフィス環境が業務に与える影響とは?

 

オフィス環境が業務に与える影響は、主に従業員へのストレスや健康問題に大きく関わることが挙げられます。

 

例えば、オフィス内の空調が暑すぎる、または寒すぎることで従業員が体調を崩すなどの体調不良を招くことがあります。

また、オフィス環境が悪いことから従業員の業務へのモチベーションが下がり業務効率も低下し、会社全体の生産性につながってくる恐れがあるでしょう。

 

また、体調不良以外でもオフィスの環境が悪いことでストレスを溜め欠勤が増えることや、最悪の場合は退職してしまうケースもあります。

 

オフィスは従業員がほとんどの時間を過ごす場所となるため、業務に影響を与えないためにも働きやすいオフィスを作ることをおすすめします。

 

オフィス環境の改善で得られる4つの効果

 

ここでは、オフィス環境の改善で得られる効果について紹介します。得られる効果については、主に以下の4つが挙げられます。

 

  • 生産性を向上できる
  • 社員の満足度が上がる
  • 企業のイメージアップにつながる
  • 社員の健康維持につながる

 

以下ではそれぞれ詳しく解説します。

 

生産性を向上できる

 

オフィス環境を改善し快適な環境に整えることで、快適なオフィス=従業員が働きやすいと感じるため業務効率も上がります。

 

一方で、室内の温度や明るさなど何かしらのストレスを感じる環境である場合、従業員のパフォーマンスが落ちる可能性が高いです。

 

例えば、照明が暗すぎるとデスクや書類を見る際に目を酷使し疲れて集中できないため、社員がストレスを感じ業務効率も低下してしまいます。

 

こうしたストレスを減らすためにも、従業員にとって働きやすい環境に改善することでストレス軽減につなげ、パフォーマンスも上がり企業全体の生産性の向上が期待できるでしょう。

 

社員の満足度が上がる

 

日々のストレスを減らし働きやすい環境にすることで、業務に集中でき従業員の満足度も上がります。従業員の満足度が上がると「今の会社でずっと働き続けたい」「会社から大切にされている」と感じ、社員の離職率低下につながるなどのメリットがあります。

 

また、満足度の高い環境に整えることで、業務に対する集中力が上がり成果を出しやすくなることから従業員自身のモチベーションアップにつなげることも可能です。従業員の満足度を上げることで、多くの好循環を生み出すきっかけとなります。

 

企業のイメージアップにつながる

 

働きやすいオフィス環境の構築は、企業のイメージアップにもつながります。企業のイメージがアップすると自社で働きたいという人材が増え、人員を確保しやすくなるだけでなく有能な人材を採用することも可能です。

 

また、環境が良く魅力度の高いオフィスだと取引先に良いイメージを与えられることや、企業のファンが増えるなどのメリットもあります。

 

人材不足を抱える会社や売上を伸ばしたい会社が、企業のイメージアップ戦略でオフィスの環境改善を実施するのも一つの経営手法です。

 

社員の健康維持につながる

 

オフィス環境を整えることは、従業員の健康維持にもつながります。ストレスを感じるようなオフィスで働き続けた場合、従業員の健康を大きく損ねてしまう可能性があるため改善が必要です。

 

健康を損ねてしまうことで業務効率が低下するだけでなく、最悪の場合は長期の休職や退職につながる恐れもあります。

 

近年では「健康経営」や「ウェルビーイング経営」という、従業員の健康維持などを経営課題として考えマネジメントする取り組みが増えています。従業員の健康管理は企業価値の向上にもつながるため、少しでもストレスを軽減できるようなオフィス環境の構築が大切です。

 

環境改善が必要なオフィスの特徴

 

オフィス環境改善の効果について分かったところで、現在の自社オフィスが改善の必要があるのか確認していきましょう。環境改善が必要なオフィスの特徴は、以下の5つが挙げられます。

 

  • 業務の動線が意識されていない
  • 照明の明るさや色が適切ではない
  • 快適な温度ではない
  • 雑音が多い、静かすぎる
  • 休憩できるスペースがない

 

業務の動線というのは、人とのすれ違いが困難な道幅や移動するたびに物を避ける、コピー機などが遠いなどが挙げられます。業務の導線が意識されていないと、社員は働きづらくストレスを感じてしまうでしょう。

 

また、照明の明るさや色は暗すぎると良くありません。オフィスが暗すぎると、デスクや書類が見えづらく業務効率が低下するだけでなく疲労も感じやすくなります。

 

快適な温度は社員の健康管理に大切なポイントです。暑すぎる、または寒すぎる温度は体調を崩してしまう恐れがあります。社員が快適だと感じる温度の基準については、後ほど具体的な施策で紹介しましょう。

 

雑音が多いと業務への集中力が途切れがちになることや、反対に静かすぎると物音を立てないようにと気を使いストレスを感じることにつながります。

 

最後に、従業員が休憩できるスペースの有無も働きやすい環境となる要素の一つです。休憩スペースがあるといっても、快適な空間で誰でも利用しやすいことがポイントとなります。

 

上記5つの特徴で自社に当てはまっているものがないかチェックし、従業員が働きやすい環境を目指しましょう。

 

オフィスの環境を改善する具体的な施策

 

自社オフィスで改善すべき点が見えてきたら、次にオフィス環境をどのように改善していくのか考えていきましょう。具体的な施策は、以下の6点が挙げられます。

 

  1. オフィスのレイアウトを変更する
  2. オフィス家具を変更する
  3. 照明の明るさや色を調整する
  4. オフィスの温度を調整する
  5. 防音スペースを作る
  6. 休憩スペースを設置する

 

1. オフィスのレイアウトを変更する

 

まず、実行すべき施策として、業務の動線にあったオフィスにレイアウトを変更しましょう。業務の動線を意識したレイアウトに変更することで、従業員が業務を遂行しやすくなり業務効率がアップします。

 

ポイントとしては、レイアウトを変更する際に一人一人のスペースを把握することや、基準となる寸法を理解し事前にしっかりと計画を立てることが大切です。

 

ノートパソコンやペーパーレス化が実現しやすい企業の場合は、個人の固定席がないフリーアドレスのレイアウトもおすすめです。フリーアドレス型のオフィスは席が決まっていないため、社員同士のコミュニケーションが強化されるなどのメリットもあります。リモートワークの導入を考えている場合は、社員全員分の席を必要としないためコストカットにもつながります。

 

2. オフィス家具を変更する

 

従業員が働きやすいよう、オフィス家具を変更するのも環境改善の一つの方法となります。例えば、個人に合わせて高さを変更できるデスクや疲れにくい椅子を導入するなど、機能性を重視したオフィス家具を選ぶことで従業員のストレス軽減や健康維持につながります。

 

値段やデザインも大切ですが、オフィスの環境改善や従業員のパフォーマンスを上げるためにもオフィス家具を見直してみることをおすすめします。

 

3. 照明の明るさや色を調整する

 

照明の明るさや色は、従業員の業務効率に影響します。そのため、執務室やデスク周辺は業務を行いやすいように寒色系の明るい色がおすすめです。その他、休憩スペースでは従業員がリラックスできるような暖色系の明るい色などを使用すると適切です。

 

それでも薄暗く感じるような部屋の広さである場合は、照明器具を増やす、照明機器そのものを変更するなども必要でしょう。照明の明るさや色を一概に統一するのではなく、使用する部屋の目的によって調整していくとオフィスの環境改善に効果的です。

 

4. オフィスの温度や湿度を調整する

 

オフィスの温度や湿度の見直しも、環境改善の一つです。労働安全衛生法第7条では、室内の気温が18度以上28度以下、湿度は40%以上70%以下が適正とされています。

 

適正温度があるといっても、季節によって快適と感じる温度や湿度が異なるため調整が必要です。一般的には、夏場が24〜27度、冬場が20度〜23度、湿度50〜60%と推奨されています。

 

温度の感じ方は人それぞれ異なるため、上記の温度が適正とはっきり言えないのが現状です。全従業員が快適な温度と感じられるように、温度設定に気を配りましょう。

 

5. 防音スペースを作る

 

オフィス内での音問題には、防音スペースを作ると効果的です。コロナ禍以降、WEB会議が一般的となったこともあり、周りの雑音を遮断するためにも防音スペースがあると業務のストレス軽減につながります。

 

スペースの設置ができない場合は、防音のパーテーションなどもあります。防音のパーテーションは場所を選ばず工事の手間もかからないため、オフィスにスペースがない場合におすすめです。周囲の音が気になって集中できないという従業員もいるため、個別のスペースを作るのも効果的な施策です。

 

6. 休憩スペースを設置する

 

休憩スペースがない場合は、従業員がリラックスできるようなスペースを設置することをおすすめします。1日中デスクに座っていると、疲労も溜まりストレスを感じてしまいます。

 

 

休憩スペースを設置することで、体を休めるだけでなく業務のメリハリもつけられます。昼休憩やちょっとした時間で適度に休憩を取れることで、業務パフォーマンスのアップも期待できるでしょう。

 

また、休憩スペースは従業員のコミュニケーションの場としても活用できるため、オフィスの環境改善にはおすすめです。

 

オフィス環境の改善を成功させるコツ

 

オフィス環境の改善を成功させる3つのコツは、以下の通りです。

 

  • 従業員のアイデアを取り入れる
  • 継続的に改善を行う
  • 他社の成功事例を参考にする

 

上記3つのコツを取り入れることで、従業員が働きやすいオフィス環境を目指しやすくなります。

 

従業員のアイデアを取り入れる

 

オフィス環境の改善には、従業員のアイデアを取り入れるようにしましょう。オフィスで実際に業務を行うのは従業員のため、レイアウトやオフィス環境の不満点を直接ヒアリングすることで改善すべき点が明確になります。

 

ヒアリングした従業員のアイデアを取り入れることで、現場の実態に合った改善ができるため効果を得やすくなります。

 

また、従業員からの意見を集めるにはアンケートの実施がおすすめです。その他にもミーティングの場を設けるなどの方法もありますが、アンケート形式だと直接言いづらい内容でも意見しやすいという傾向にあります。アンケートだと多くの従業員から一気に意見を収集することができるため、効率的にアイデアを集めることが可能です。

 

オフィス環境の改善を成功させるためにも、現場で業務を行う従業員のアイデアを取り入れることをおすすめします。

 

継続的に改善を行う

 

一度の改善で終わるのではなく、継続的にオフィスの環境改善を行うことが成功につながります。理由は、コロナ禍でテレワークが多く普及するなど働き方は時代によって変わっていくからです。

 

働き方が変わるとオフィス内での業務の仕方も変わってくるため、働き方に合わせた環境に改善する必要があります。そのため、従業員にオフィスの環境で不満はないかヒアリングを継続的に行い改善していくことが重要となるでしょう。

 

他社の成功事例を参考にする

 

どのように改善して良いのか分からない場合は、他社の改善例を参考にすることも成功のコツです。実際にオフィス環境の改善を行い成功している会社を参考にすることで、自社の改善すべき点が明確になりイメージしやすくなります。

 

会社によって機能が異なることや独自の改善方法があるため、参考にする際は複数の会社をみるとアイデアを整理することが可能です。オフィス環境の改善でイメージが湧きにくいという人は、複数の成功事例を参考にしてアイデアを整理してみるとよいでしょう。

 

「働きやすさ」の実現はオフィス環境の改善から!

 

オフィス環境の改善は従業員が働きやすい環境を整えるだけでなく、会社全体の業務パフォーマンスを上げることにつながります。

 

オフィス環境の改善を成功させるコツは、従業員のアイデアを取り入れる・継続的に改善を行う・他社の成功事例を参考にするの3つが大切なポイントとなります。

 

自社のオフィスが従業員にとって働きやすい環境であるのか、アンケートを取るなどをして最適な環境を検討することが大切です。本記事を参考にオフィス環境の改善を成功させ、働きやすい環境を実現させましょう。

(もっとプロに相談したい!レイアウトや家具を変えたい!という方はこちらも参考にしてください:アットオフィス内装サービス

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