株式会社マインドフルネス 代表取締役 ​​関根 朝之

株式会社マインドフルネスは、心身の健康に特化した研修プログラムを提供する企業です。マインドフルネスを軸とした独自メソッドで、従業員の不調解消とパフォーマンス向上を実現します。同時に従業員一人ひとりのウェルビーイングと企業の成長を両立し、多くの企業から高い評価を得ています。今回は代表取締役​​の関根朝之氏に事業内容や今後の展望なども含めて、詳しくお聞きしました。

 

独自の健康メソッドで従業員の不調を根本解決

事業の内容をお聞かせください

当社では「心身の健康」を総合的に扱う事業をおこなっています。

 

6年前に設立したジムでは、筋トレ、キックボクシング、そしてマインドフルネスを組み合わせた独自のメソッドを展開し、脳波、自律神経、睡眠の質、ストレス、腸内環境などをチェックし、それらを総合的に改善するアプローチをしています。

 

独自のメソッドが評価され、多くの上場企業の経営者が通ってくださっています。特にNewsPicksの元社長である坂本さんは、当社のメソッドを企業の健康維持に取り入れることが重要だと強くすすめてくれました。その意見に後押しされ、企業向けの研修やコンサルティングをおこなう事業を立ち上げました。

 

具体的な成果としては、体重減少、血圧改善、睡眠の質向上、精神疾患からの回復など、さまざまな事例があります。さらには睡眠薬や抗うつ剤が不要になった方もいます。

 

当社のアプローチの特徴は、身体的健康、精神的健康、そして社会的健康と言われる人間関係や職場環境などを総合的に改善することです。マインドフルネスの呼吸瞑想を中心に、ストレッチ、睡眠管理や食事指導なども組み合わせています。

 

例えば、朝礼で簡単なストレッチとマインドフルネス呼吸瞑想をおこなうだけで、ストレス軽減や集中力向上などの効果が見られます。これらは脳科学や心理学、神経科学の知見に基づいたものです。

 

結果として、個人の健康改善だけでなく、チームの心理的安全性向上やパフォーマンス改善にもつながっています。私たちは単なるマインドフルネスのプロではなく、総合的な健康のプロフェッショナルとして、クライアントのウェルビーイングの向上を目指しています。

 

企業研修の特徴や他社との違いを教えてください

当社の研修の特徴は、経営者や幹部向け、新入社員向け、中間管理職向けなど、どの層にも適用できることです。なぜなら心身の健康は、どの世代、どの職位の方にも共通して重要なテーマだからです。

 

研修では、最初に各種データを取ります。睡眠の質、ストレスレベル、自律神経の状態、腸内環境、場合によっては遺伝子検査までおこないます。データを基に、その会社に合ったプログラムを組み立てます。

 

例えば、睡眠に問題がある社員が多いとわかれば、従業員全員の睡眠の質を測定します。現状を把握した上で研修プログラムを組み、定期的に検査しながら「睡眠の質をここまで上げていきましょう」といった具体的な目標を設定して進めていきます。


データ収集は、医療機器を使った定量的なものと、アンケートによる定性的なものの両方を使います。定性的なデータのみの場合、本人が症状に気づけないこともあるので、心拍や脳波など嘘をつけないデータも重視しています。

現在、マインドフルネスを活用した事業は増えていますが、当社のように総合的なアプローチを取っているところは少ないでしょう。

 

また、当社では継続性を重視しています。単に研修をするだけでは、意味がありません。朝礼や会議前に取り入れるなど、日常的に継続できる仕組みづくりまでサポートしています。一人では続けられない運動も、組織の仕組みとして導入することで継続的な効果を生み出せるのです。

 

事業を始めた経緯をお伺いできますか?

事業を始めた経緯は、私の人生経験が大きく影響しています。

 

中学生の頃、置かれていた環境が悪く、身体が弱いことも重なり、そのストレスから睡眠障害になり、ひどい頭痛に悩まされました。

 

1ヶ月ほど入院したのですが、その時は原因は分かりませんでした。それから原因の解明をしたく、必死で勉強したことで脳の扁桃体の活性化が原因だとわかりました。活性化を抑えるための手段としてマインドフルネスという方法にたどり着き、症状を改善することができました。

 

その後、大学からキックボクシングを始めました。健康のメソッドを確立していたおかげで、3年で学生キックボクシング選手権大会の2階級において、日本チャンピオンになれたのです。そしてプロとして活動し、日本ランキング2位の成績を残しました。

 

ですが、10年前に試合でひどい怪我を負い、救急車で病院に運ばれてしまいました。集中治療室で目覚めたときには、死を意識しました。そこで「中学時代、苦しかった時に、当時助けてくれた人の事を思い出し、そういう人になりたい」と気づいたのです。

 

当時、私はすでに心と身体のプロになっていたため、その経験を活かして人を助ける会社をつくろうと考えました。「身体が変われば、心も変わり、人生も変わる」という理念のもと、事業をスタートしました。

 

各分野の専門家と手を組み、100%の健康を実現する

仕事におけるこだわりを教えてください。

最も重視しているのは、心身の健康を100%実現することです。

 

当社に関わる全ての方々の健康増進を第一に考え、そのためにさまざまな分野の専門家との協力体制を築いています。例えば、東京大学の教授陣や慶應義塾大学の腸内環境の研究者、さらには精神科医の先生方とも良い関係を築いています。

 

このような取り組みの目的は、各分野の信頼できる専門家と手を組むことで、当社に関わる方々の健康をより効果的に向上させることにあります。

 

当社の独自のアプローチだけでなく、さまざまな分野の専門家の知恵も借りながら、本当の意味での心身の健康を実現していく、これが私たちの仕事のこだわりです。

 

起業から今までの最大の壁を教えてください

最大の壁は、マインドフルネスという新しい文化を広める過程にありました。

 

日本では、マインドフルネスに対して誤解があり、マインドコントロールや洗脳のようなイメージを持つ人が多かったです。海外では当たり前になっているマインドフルネスが、日本ではその当時まだ浸透していませんでした。

 

この新しい文化をつくり上げていくのは、非常に苦労しました。ですが、最近は理解してくれる人が増えており、特に上場企業の経営者の方々が応援してくれるようになりつつあります。

 

特に、NewsPicksの元社長である坂本さんの存在は大きいです。最初は「日本の自殺を減らしたい」という私の目標に、坂本さんは慎重でした。彼自身はメンタルが強く、マインドフルネスにはあまり興味がなかったのですが、私が思いを伝え続けたことで、熱意と信念に共感してくれ、今では当社の取締役にまでなってくれています。

 

壁を乗り越えられたのは、自分の信念をブレずに貫き、マインドフルネスの良さを伝え続けたからだと思います。

 

自己肯定感が高く、人生の最後まで健康で幸せに生きる人を増やす

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

私のモチベーションは、自分自身がマインドフルネスで救われた経験が大きいです。自分が救われたからこそ、間違いないと確信しています。

 

私は、毎日1時間の瞑想を欠かさず実践しています。この習慣を通じて、マインドフルネスの効果を身をもって実感してるため、ブレずに続けることができています。

 

しかし、私も人間であるため弱い面もあり、時々ブレそうになります。自分でやらなくなったらブレるとわかっているので、絶対にやり続け、やり切ることを大切にしています。

 

自分の経験から得た確信と、それを維持するための日々の実践が私のモチベーションになっています。

 

今後やりたいことや展望をお聞かせください 

日本の教育機関や企業で、マインドフルネスと心身の健康のメソッドを当たり前のものにしていきたいです。

 

具体的な目標でいうと、若年層の自殺をなくすことや、子どもの自己肯定感を上げることに取り組みたいです。内閣府の統計を見ると、日本の子どもたちの自己肯定感が非常に低いため、改善していく必要があると強く感じています。

 

最終的には、国民の健康寿命を伸ばしていきたいです。現在の日本のデータでは、人生の最後の8〜12年間は病院や介護施設でお世話になることが多いです。例えば70歳で亡くなるとしたら、60歳くらいから身動きが取れにくくなり、車椅子で過ごしたりします。

 

もちろん、そのような生活で幸せを感じる人もいるでしょう。ですが、私は人生の最後まで健康でいられる方が幸せだと思うのです。だからこそ、人々が心身ともに健康で、自己肯定感が高く、最後まで元気に過ごせる社会をつくっていきたいと考えています。

 

どんな困難があってもやり切る覚悟を持つ

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

「やり切ること」を大事にしてください。

 

どんな業界でも、トップになれるのは最後までやり切った人です。私も元々は運動音痴でしたが、キックボクシングの日本チャンピオンになりました。困難に直面してもやり切る覚悟さえあれば、成功への道は開けるでしょう。

 

ただし、忘れてはならないのが「心身の健康」です。39度の熱があったら仕事ができないのと同じように、心身のバランスが崩れては何も成し遂げられません。自律神経失調症や睡眠障害に陥れば、チャンスを失ってしまう可能性もあるのです。

 

だからこそ、心身の健康に目を向けながら、やり切ることを大切に起業の道を進んでください。

 

貴社の研修について興味がある、経営者や企業担当者にメッセージをお願いします

経営者の方に強く伝えたいのは「経営者は絶対に健康であるべきだ」ということです。そして、本当に会社を良くしたいのであれば、従業員の健康にもしっかり目を向けてください。

 

従業員の健康を、従業員に委ねるのは限界があります。運動や食事、睡眠の大切さは誰もがわかっているはずです。ですが、忙しく働いている従業員に、プライベートの時間でそれをやれと言うのは、正直おこがましいと私は思います。

 

会社を良くし、従業員を幸せにし、そして会社をさらに成長させたいのであれば、会社として従業員の健康に投資することが不可欠です。それが結局は会社のためであり、従業員のためであり、さらには社会全体のためにもなります。

 

当社の健康支援に少しでも興味がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。3名の会社から1,000名以上の大企業まで、幅広い規模の組織に対応可能です。また、費用面についても予算に応じて、最適なプランを提案させていただきます。

 

▼法人向け研修・セミナーの詳細はこちら

https://mind-fulness.jp/seminar/

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

起業家データ:​​関根朝之氏

1988年埼玉県戸田市生まれ。小・中学生時代はいじめられっ子で高校生から柔道、大学生からキックボクシングを始め、学生キックボクシング選手権大会にて2階級制覇。 2019 年度プロで最高位日本2位。 「身体が変われば、心も変わり、人生も変わる」との理念のもと、パーソナルジムhu-ReVoを設立。 現在はマインドフルネス講演者として数々の経営者やモデル、医者、日本代表のスポーツ選手、企業にてマインドフルネスの講演、指導等を実施。

 

企業情報

法人名

株式会社マインドフルネス

HP

https://mind-fulness.jp/

設立

2022年8月24日

事業内容

企業研修、セミナー、イベントの開催 / コンサルティング事業 / キャリア支援事業

 

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