【#524】次世代支援の起業家集団へ!事業戦略コンサルティング|代表取締役社長CEO 稲波寛和(Samurai Lead Bank株式会社)

Samurai Lead Bank株式会社 代表取締役社長CEO 稲波寛和
スタートアップやベンチャー企業への伴走型支援サービスを提供するSamurai Lead Bank株式会社。事業戦略やセールス・マーケティングのコンサルティング、資金調達支援からWebサイト制作までを手掛け、実践的サポートで高い評価を得ています。今回で2回目の起業となる代表取締役社長CEOの稲波寛和氏に、進み続けるモチベーションや起業を目指す方へのメッセージをお聞きしました。
SaaS事業の成功経験を生かした、実践的コンサルティング
事業の内容をお聞かせください
弊社はクライアント企業様の外部コンサルタントとして、事業戦略の立案を中心とした支援を行っています。主にBtoBのSaaSプロダクトやサブスクリプション系のサービスを手掛ける企業様に対して、事業の戦略立案や事業計画の策定、財務コンサルティング、セールス・マーケティング施策等の実行支援サービスまで提供しています。
私自身SaaSプロダクトの立ち上げ経験があることが強みで、特にBtoBのSaaS(セールス・マーケティング・広告・HR系等)の企業様に対しては現場レベルのコンサルティングをご提供できます。弊社であれば、単にPL/BSの分析をし、事業計画を策定するだけでは終わらない、一貫した支援が可能です。
具体的なコンサルティングの手法としては、クライアント企業様の毎月の定例ミーティングに参加して経営陣や事業責任者だけでなくエンジニアなど従業員の方の質問に対してコメントさせていただくライトなものから、クライアント企業様のPL・BSなどの財務情報に基づいて事業に必要な数値を割り出す、事業計画の策定や営業部門のKPI設計、必要資金の一部ファイナンス支援、プロダクトの機能開発のアドバイスといった上流から実行までの全工程で伴走する幅広い対応もしております。
事業について課題を抱えていても、誰かに気軽に相談しづらいと感じている経営者の方は多いと思います。そういった場合には、壁打ちの相手といった軽い気持ちで私を使っていただければ幸いです。まずは気軽に、一緒にお茶を飲むくらいの感覚でお話しいただければと思います。
そのような気軽な始まりであっても、支援の効果には強い自信を持っております。
すでにIT・セールス・マーケティング・広告・HR・金融系などの企業様の支援を開始し、クライアント企業様の中には爆速で新規プロダクト開発が進んだり、財務のコンサルティングにより資金調達に繋がったり、マーケティングのアドバイスにより更なる売上の向上ができたり、効果の即効性には多くの企業様から評価していただいています。
立ち上げ当初からスタートアップやベンチャー企業様の支援が中心ではございますが、現在では未上場の年商約20億円規模の企業様の新規事業開発、経営戦略室等のご支援や上場企業様からもご依頼をいただくようになりました。組織の規模を問わず、あらゆる企業様の支援をさせていただいておりますので、事業強化をお考えの企業様はぜひ一度お声がけください。
事業を始めた経緯をお伺いできますか?
学生時代から起業に対しては、強い思いを持っていました。経営者か国家公務員・大企業勤めが多い家系だったのですが、どちらかと言えば自分自身はいつか起業して経営者としてやっていきたいと考えるようになりました。
それでも社会に出た当初は会社勤めをしていて、医療系の経営コンサルティング事業・教育事業を行うNPOや、看護師さんの夜勤に特化したアルバイト・副業の紹介会社(今で言うタイミーの医療版みたいな事業会社かもしれません)、世界にチェーン展開しているアイスクリーム店のフランチャイズ会社などで働いていました。
大きな組織も経験しましたが、比較的小規模な会社の経験が多く、小さい組織をいかに回し、グロースさせるかその方法を学びました。
今までの経験が、現在のビジネスで特にスタートアップ・ベンチャー企業が共通して直面する課題解決に役立っていると思います。
そうして26歳頃までは転職をしながら事業開発、セールスやマネジメントなどの経験を積んでいましたが、3社目で大きな躓きがあり、そこで初めて自分の人生を俯瞰的に見つめたのです。
あと4年も経てばもう30歳になるという現実があり、「人生は有限」であることを強く感じました。そこで本格的に起業の決意が固まり、行動に移すことに決めました。
1回目の起業は、共同創業者兼取締役副社長COOという立場で起業しました。このときの主要事業はコーポレートサイトのお問い合わせフォームにAIが自動で営業メールを送信するというSaaSプロダクトです。
このプロダクトはその後上場企業となったAI集団AVILEN(東証グロース:5591)と業務提携して立ち上げたもので、事業計画の策定から業務提携におけるスキームの考案など戦略立案から実行フェーズまで主導しました。このプロダクトは国内のみならず海外の企業にも導入され、事業を成功へ導くことができました。
1度目の起業で会社は軌道に乗りある種成功はできたのですが、「社会に新しい価値を生み出し続けたい」という思いがあり、連続起業家として今こうして再び新しい事業に挑戦しています。
特に自分自身が年齢として中堅と呼ばれる年齢に来たこともあり、2回目の起業である今回は若手起業家を支援する事業も行いたいという思いがありました。
そこで1度目の起業の経験を共有できるようにと考えて、まずコンサルティングの事業を立ち上げました。
すべてをまたゼロから始める難しさ
仕事におけるこだわりを教えてください。
三方良しの精神を大切にしています。「社会・お客様・当社」のすべてが良い状態であることを目指し、決して自社だけが良ければいいという考え方はしません。社名に「サムライ」という言葉を含めているのも、特に「日本を良くしたい」という思いがあったからです。
社会、お客様、会社のメンバーに対する誠実さは、ビジネスパーソンとして重要な要素だと思います。弊社では会社の特にメンバーとの信頼関係構築のために、ディスカッションや話し合いの時間をしっかりと確保し、メンバーの意見を非常に大切にしています。
それが結果的に社会やお客様に対してもプラスになり、良い循環を生んでいると確信しています。
起業から今までの最大の壁を教えてください
ゼロから何かを生み出すときは相当なエネルギーが必要になるところです。
今回は私にとって2回目の起業ですが、1回目の起業のときに資本金わずか10万円から2人で何とか事業を伸ばしていったという過去の経験があります。
しかし、今まで築き上げてきたものをすべて捨てて、今回の起業もまたゼロからプロダクトづくりやチーム組成を始めていかなくてはならないので、私にとっては最大の壁といえるでしょう。
もちろんすでに一度起業の経験があるので、過去の経験を生かすことはできます。「次に何をするべきか」が、おおよそ頭の中で整理できているため、再現性を持って事業作りに取り組めると思ってます。
また、組織を拡大していく中でいかにチームをまとめていくかという点はどの組織でも共通してある課題ですが、私がサラリーマンだったときに、組織が成長していくなかでチームが分裂してしまうのを実際に体験してきました。
そのため、チームをまとめるうえで課題が出てきたときには、しっかり解決しなくてはならないという強い危機感を持っています。
会社運営で大切なのは、やはりトップに立つ人間の誠実さや、志の高さではないでしょうか。上に立つ人間がそのことを大切にしながら、しっかりとビジョンを持って仕事に取り組めば、拡大していく組織も最終的にまとめていくことができると考えています。
自分を動かすのはモチベーションではなく、社会への使命感
進み続けるモチベーションは何でしょうか?
仕事をする上であまりモチベーションというのを意識したことがなく、常に「使命感」に動かされてここまでやってきました。
起業してしまえば、誰かが何とかしてくれることは決してなく、何事も自分でやるしかありません。「モチベーションが下がったから仕事をしたくない」とは言えないのです。
また学生の頃から、社会に対する使命感というものを強く意識していました。大学は法学部法律学科で社会保障に関する法律について学んだり、NPOで長期インターンを経験したりする中で、日本という国を大局的に見る姿勢が身に付いたのだと思います。
そのため大学卒業後も社会課題をビジネスで解決していくという考えになり、今もモチベーションの有無ではなく、「社会的価値をいかに生み出すか」という使命感に突き動かされて仕事をしています。
今後やりたいことや展望をお聞かせください
現在メインとなるのはコンサルティングの事業ですが、今後は別の事業も次々に立ち上げていきます。また自社でもプロダクトを作っていきたいと考えています。
そのため、今後はコンサルティング事業で支援しつつ、自社でも新しいプロダクトを生み出していくハイブリッドな事業家集団を目指し、企業規模を拡大していく予定です。
プロダクトの具体的な中身については考案中ですが、これまでとは違った形のものを生み出したいと考えています。
数値目標も定め、中期的には2030年に年商10億円規模の会社を目指します。事業規模を拡大していく過程で上場やM&Aといったあらゆる選択肢を排除せず、最終的には年商1兆円規模のグループを築くというビジョンを掲げています。
また、現在は10人未満でコンサルティングの事業を運営していますが、今後は事業拡大に伴って採用も強化していく予定です。まだ事業の立ち上げフェーズのため、何よりも熱意と高い志を持った人材が必要です。
今ならあらゆるポジションが空いているため、興味を持ってくださった方はぜひ一度ご連絡ください。
今後はコンサルティング事業にとどまらず、新たな事業を次々に生み出していく計画ですので、起業を考えている方やベンチャーの仕事を経験したいという方ともお話をさせていただければと思います。
インプットの量が一歩踏み出す動機を生む
起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします
「起業したい」と「起業する」の間には大きな谷があり、それを越えるには強い動機が必要になると思います。
そのために私がおすすめしたいのが、起業家や経営者の方の本を1,000冊くらいは読んでみることです。本を読めば著者の経験を疑似体験できます。
起業への一歩を踏み出すために大それたビジョンは必要なく、本でとにかくインプットの量を増やしていくことで、強い動機を生み出すところまでは持っていけるでしょう。
また「起業しようと思っている」と周囲に公言するのも大事です。私自身も創業する前から日経新聞のインタビューで起業のビジョンを積極的に語っていた時期があり、自分自身に良い意味でプレッシャーをかけることができました。
また余談ですが、そのとき事業を「国内から世界に展開する」と宣言したとおり国内だけでなく海外企業との取引もできる事業を生み出すことができたため、公言することで目標達成に相当近づくことができたと思ってます。
あとは起業というのは総合格闘技のような側面があるので、あらゆるジャンルの情報収集が必要です。法律、経営哲学、セールス・マーケティング、人事労務、会計ファイナンス、プロダクトの開発知識まで、すべての知識を総動員して臨まなくてはなりません。起業を志すのであれば、日々勉強だと考えておくほうがいいでしょう。
本日は貴重なお話をありがとうございました!
起業家データ:稲波寛和(いなみ ひろかず) 氏
1991年東京都生まれ。日本大学法学部卒業後、経営コンサルティング事業・教育事業を行うNPO法人、人材系ベンチャー企業にてRA・CA業務の両面営業を経験。その後外資系アイスクリームFC店舗運営企業を経て、IT・マーケティング領域の支援を包括的に行うMy Alarm株式会社を共同創業(取締役副社長COO)。SaaS新規事業をはじめとした複数事業の立ち上げを事業計画の策定から業務提携におけるスキームの考案など戦略立案から実行フェーズまで主導。2025年4月、Samurai Lead Bank株式会社を立ち上げる。
企業情報
法人名 |
Samurai Lead Bank株式会社 |
HP |
|
設立 |
2025年4月18日 |
事業内容 |
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