
IVS(Infinity Ventures Summit)は、2007年に始まった国内最大規模のスタートアップカンファレンスです。起業家・投資家・事業会社・行政・学生など、立場の異なる人々が新規事業創出を軸に集い、3日間にわたって数多くの出会いとビジネスの接点を生み出してきました。2020年より3代目代表に就任した島川敏明氏のもと、招待制の少人数カンファレンスから1万人規模のオープンイベントへと大きく進化を遂げたIVSは、2026年のテーマに「Japan is Back」を掲げ、新たなフェーズへと踏み出そうとしています。
今回は、IVS代表の島川氏と、6年にわたってIVSの企画に深く関わってきた前川氏に、IVS2026の特別企画や開催への想い、そして日本のスタートアップエコシステムの今後についてお話を伺いました。
島川氏:IVSは2007年にスタートした、スタートアップの経営者・投資家向けのカンファレンスです。当時はまだ経営者同士が知識やノウハウをシェアする場が少なかったため、東京以外の土地で「合同経営合宿」のようなスタイルで始まりました。昼間はセッション、夜は深い話をしながら、資金調達やM&Aが決まっていく、そんな濃密な場をずっと作ってきました。
もともとは完全招待制で、北海道や宮崎、金沢など各地を転々としていましたが、私が2020年に代表を引き継いだ際、若い経営者も参加したいと思えるオープンな場にしようと舵を切りました。2023年から京都でオープンに開催を始めたところ、招待制時代の1000人未満から一気に1万人規模へと拡大しました。
京都での1万人規模開催は4回目となります。裾野は広がってきたと感じているので、今年はより「高み」を追求する。そのテーマとして「Japan is Back」に繋がっていきます。

前川氏:「Japan is Back」には大きく2つの背景があります。1つ目は、この10年間の日本のスタートアップの歩みを振り返り、真価を発見することです。 約10年程前から国の後押しもあってVCへの資金供給が増えました。また、近年ではスタートアップ育成5カ年計画が掲げられ、本格的にスタートアップへの投資額や関係人口も拡大してきました。
しかし今、その10年分の成績表が開かれ始めているタイミングです。偉大な取り組みも様々に生まれてきましたが、その一方で当初描いていた経済成果には届いていない部分も見えてきています。この10年、日本は特にUSをベンチマークとしたスタートアップモデルを輸入することで市場を発展させてきましたが、今こそ「日本流」をどう作るか、何を継承して何を進化させるかを問い直すタイミングだと感じています。
2つ目は、グローバルの投資家から見た日本への視線の変化です。私自身、本業でスタートアップのCFOを務め、グローバルの投資家とやり取りする中で感じているのは、世界の著名な投資家が”日本のスタートアップ”自体にあまり興味を持たなくなってきているという現実です。
これまで数件投資した経験があるプレイヤーも、その後蓋を開けると期待通りに成長しなかった事例が続き、「日本にわざわざ時間を使う意味があるのか」という雰囲気が醸成されてきており、非常に機会損失だと思っています。
しかし今、ディープテックや食・エンタメ・環境など、日本が歴史的に培ってきた本来強みを持つ分野でのスタートアップが台頭し始めています。
こうした領域では「日本であること」自体が世界進出への下駄になります。”日本のスタートアップ”であるからこそ意義、勝算があることは何か、という問いを我々が深堀り、それを世界の投資家に日本の可能性として伝え直す必要があると考えています。それがJapan is Backに込めた思いです。

島川: IVS本体(みやこめっせ)は、これまで通りスタートアップの裾野を広げる場として機能しています。起業家から学生、支援者まで、スタートアップに関わりたいあらゆる人が参加できるオープンなエリアです。
一方で今年新設するのが「IVS CORE」(ホテルオークラ京都)です。イメージとしては昔の完全招待制だった頃のIVS、理想を言えばダボス会議のような場です。政府・行政の要職にある方々や、日本の経済界を動かせる決裁権を持つ人たち約1,000人だけがワンフロアに一堂に集います。
1セッションをあえて90分と長めに設定し、登壇者と参加者がお互いに輪になって直接ディスカッションできるラウンドテーブルなどの形式を用意しました。短く要点だけ話して終わりにするのではなく、決裁権を持つ人たちがその場で議論し、方向性を決定できるような、腰を据えた実利の場を目指しています。
また、IVS COREと本体を連動させる大きな仕掛けとして、1日あたり約100社が日替わりで出展し、3日間で延べ300社が集まる「IVS Startup Market」のツアーも用意しています。今回はIVS COREの参加者や海外投資家向けの巡回ツアーを行い、直接スタートアップのブースをご案内します。
これまでは出会いを参加者同士の交流に自由に委ねていましたが、今回は「ゲストコネクター」という仕組みを導入しました。参加者から「この人に会いたい」という要望があれば、私たちが間に入って、大企業や地銀の担当者といったターゲットと直接繋ぐ、丁寧なマッチングを行います。

前川: また私たちがこれを新設した背景には、強い危機感と悔しさがあります。ここ数年、日本のスタートアップは「なかなか厳しいんじゃないか」と周囲から勝手に失望され、海外の著名な投資家も日本への関心を失いつつあります。
この3年間くらいはいわば「スタートアップだから」という理由だけで注目される機会があり、裾野は広がりました。しかしこれからは、既存の手法では得られないような高い経済、社会的インパクトを本当に残せるのか、というアウトカムが本質的に求められるフェーズに入っています。
日本全体として重点投資分野で戦っていくという焦点の中で、スタートアップがどれだけ強力なエンジンとして活躍できるかを証明しなければなりません。だからこそ、バイオや半導体、宇宙といった何千億円もの巨大な資金が必要な産業に対して、今一度海外資本と直接的に出会える機会を作ります。
これまでのやり方を踏襲するだけだと、結局今までと変わらない曲線になってしまうので、そこをガラッとゲームチェンジしていきたいです。国内外の投資家や大企業、さらには国の成長戦略を掲げる重鎮の方々を巻き込み、日本のスタートアップの進化をもう一度ちゃんと世界に伝え直していくことが、IVS COREの重要な役割だと思っています。

島川氏:IVS LAUNCHPADは、まだ世に出ていないアーリーステージのスタートアップに発射台を提供したいという思いで2007年に立ち上がったピッチイベントです。今年で20回目を迎え、累計エントリー数は5,000社以上、EXIT(IPO・M&A)した企業は60社以上、累計調達額は3,000億円を超えています。
今年の応募数は国内外から550社強と過去最高で、6分間のプレゼンテーションで全てを伝えられるよう、担当者が事前に一社一社ブラッシュアップを支援しています。私自身も何社か担当しています。ロームシアター京都の2000人収容ホールで開催しますので、ぜひ現地でご覧いただきたいです。
今回はディープテック系のスタートアップも多く、「日本にはこんな課題があるのか」「こういう解決策があるのか」という驚きがたくさんあると思います。
サイドイベントについては、もともと私が海外のカンファレンスを視察していた際、シンガポールのイベントでメイン会場よりサイドイベントの方が盛り上がっているのを見て、IVSに持ち込んだのがきっかけです。
参加者が自分たちでコンテンツを作り、私たちが集客を支援するというプラットフォーム型の発想で、去年は500件以上のサイドイベントが開催されました。資金調達に特化したもの、地銀に特化したものなど、京都の街全体がIVSになるような感覚ですので、今年も同様の盛り上がりが予想されます。ぜひ現地で、あの熱量を体感していただきたいです。
島川氏:リファラルシステムは今年から新しく導入した機能で、既存の参加者が知り合いを招待できる仕組みです。今回はキャンペーンとして、先着3,000名まで無料で参加できるよう、枠を用意しています。
IVSは1万人規模のカンファレンスなので、どうしても会場では初対面の方ばかりになりがちです。知り合いが一人もいない大規模な場では、どうしても気後れしてしまい、ネットワーキングが円滑に進まないケースも少なくありません。
だからこそ、最もおすすめなのは信頼できるビジネスパートナーや知人と一緒に参加していただくことです。優れた経営者は、同様に優れた経営者とのネットワークをお持ちなので、その「信頼の連鎖」を可視化しようと考えました。
ユニークな点は、招待のつながりを「家系図」のようにすべて公開している点です。注目企業の経営者が、一体誰の紹介で参加しているのかといった裏側のリレーションが可視化されるため、私たち運営側にとっても非常に興味深いデータとなっています。
参加者の皆様にとっても、「この経営者と話したいから、共通の知人を経由してアプローチしよう」といった、目的を持った人との繋がり方に活用していただけます。 ネットワーク構築において最も強力なのは、双方をよく知る信頼できる人物が「お互いに気が合うと思う」と直接繋いでくれる場です。
こうした良質な繋がりを可視化することで、より価値のある出会いを生み出していただきたいと考えています。

前川氏:3日間それぞれにテーマの色分けをしています。
Day 1は「イントロダクション」として、「Japan is Back」とは何を指すのか、私たちが考え直すべきアジェンダや価値観を変えるべきテーマを扱います。
「スタートアップの起業から経営者になる」とはどういうことか、この10年のVC産業で何を継承して何を進化させるべきかといったテーマのほか、スペースXに早期から投資していた個人投資家や、ノーベル賞受賞者が立ち上げたスタートアップのセッションなども予定しています。
Day 2は、産業・テーマ別に踏み込んでいきます。政府の重点投資17分野をなるべく多くのセッションでカバーし、各分野でどういった挑戦ができるか、何が起きているのかを知ることができます。また『グローバル』の解像度を上げることも意識しています。
『ゴー・グローバル』という抽象度の高い言葉ではなく、『Japan to Korea』『Japan to Brazil』『Japan to EU』といった形で、現地の投資家や海外展開に取り組むスタートアップのCEOを招き、どの分野で参入できるのかといった可能性を具体的に議論していきます。より具体的なイメージを持って、今どういうテーマの中でどこに挑戦できるかを探していける2日目にしたいと考えています。
Day 3は「ゲームルールを変える」がテーマです。スタートアップのファイナンス手段はこのままでいいのか、CVCはどのような価値を生み出してきたのかなど、これまでの前提を問い直す内容が中心です。最後には白熱した議論が予想されるセッションも予定しています。
3日間を通じて、まだ多くの人が気づいていない日本の「真価」を明らかにし、埋もれている本当の原石を世界に届けていく。そういう場にしていきたいと思っています。
前川氏:今、スタートアップに対してネガティブなレッテルが貼られ始めていることを、非常に残念に思っています。尊いチャレンジをしている起業家が、そのレッテルのせいで本来の真価を発揮できない環境になっているとも感じています。IVS2026では挑戦することが尊いということと、日本のスタートアップには確かな勝ち筋があるということを全面的に伝えていきたいと思います。
スタートアップへの迎い風が強くてなかなかポジティブになれない時期があっても、IVSに来たら熱量を取り戻せます。自分のやってきたことが本当に意味のあるものだったと再認識していただいて、もう一回ハートに火をつけてほしいと思っています。そのための場にしたいと思っています。
これから入ってくる人たちにも伝えたいのは、スタートアップの今は晩年ではなく、V字回復のチャンスだということです。ぜひ楽しみにしていただけると嬉しいです。
島川氏:起業家全般に伝えたいのは、他の人がやらないことをやりきることが勝ち筋だということです。IVSも、運営メンバーのほとんどが東京在住なのに、わざわざ京都でやっています。1万人規模になってもやはり面白い人たちは集まっていますし、東京では生まれないような出会い方がこの京都という場ではできます。ぜひ、そのチャンスを積極的に掴みに来てください。
夜中まで続くサイドイベントで出会った人が、その後のビジネス人生のキーパーソンになる。そういうことが本当によく起きています。海外の投資家を捕まえるのでもいいですし、京都の地場産業のすごい人を捕まえに行くでもいいです。
爪痕を残すぞという思いを持って来ていただけると、IVSの見え方も結果的な実利も大きく変わるのではないかと思います。全力で作り上げた場を、最大限活用していただけると嬉しいです。この夏はIVSでお会いできるのを楽しみにしております。

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正式名称 |
IVS2026 |
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テーマ |
Japan is Back |
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日程 |
2026年7月1日(水)〜3日(金) ※IVS COREは7月1日(水)〜2日(木)の2日間 |
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会場 |
IVS:京都市勧業館「みやこめっせ」「ロームシアター京都」 IVS CORE:ホテルオークラ京都 |
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主催 |
IVS KYOTO実行委員会(株式会社Headline Japan/京都府/京都市) |
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想定来場規模 |
10,000名以上(IVSエリア)/1,000名規模(IVS COREエリア) |
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公式サイト |
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公式X(旧Twitter) |
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公式ハッシュタグ |
#IVS2026 |
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PASS名 |
通常価格(税込) |
対象エリア |
特徴・備考 |
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IVS PASS |
39,800円 |
IVSエリア(みやこめっせ) |
全コンテンツ参加可。スーパーアーリー:19,800円(〜6/14) アーリー:29,800円(6/15〜30) |
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IVS PASS Student |
4,980円 |
IVSエリア |
学生向け(学生証提示) |
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リファラルチケット(一般) |
無料(先着3,000名) |
IVSエリア |
招待コード経由で購入。先着3,000名は無料。(〜6/14) |
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リファラルチケット(学生) |
無料(先着1,000名) |
IVSエリア |
学生向け招待コード経由 |
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CORE PASS |
199,800円 |
IVS COREエリア+IVSエリア |
経営者・投資家向け。招待または事務局審査 |
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CORE PASS Startup |
79,800円 |
IVS COREエリア+IVSエリア |
スタートアップ向け。同上 |
大阪大学大学院生命機能研究科卒業後、理化学研究所で分子生物学・神経学の研究に従事。2017年にHeadline Asia(旧:インフィニティベンチャーズLLP)に参画し、ライブ配信アプリを運営する17 Media Japan(現:17LIVE)の創業メンバー・経営企画室長として、業界売上1位達成に貢献。2020年よりIVS代表に就任し、IT経営者中心の招待制カンファレンスから1万人規模のオープンカンファレンスへと進化させた。
HRスタートアップで執行役員を務めた後、2020年にファンズ株式会社に参画。取締役CFOとして総額80億円以上の資金調達を主導した他、M&A・IPO準備等を幅広く管掌。2023年にFunds Startups株式会社を創業し、代表取締役に就任。2024年より全国7行の大手金融機関から出資を受けて総額38億円のベンチャーデットファンドを設立。スタートアップ推進議連・全銀協・新経連等のスタートアップ関連の会合に有識者として参加し、スタートアップ市場の発展に従事。国内最大級のスタートアップカンファレンスIVS2026の企画責任者も務める。
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法人名 |
IVS KYOTO実行委員会(株式会社Headline Japan/京都府/京都市) |
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HP |
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事業内容 |
スタートアップカンファレンス「IVS」の運営 |
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窓口 |
IVS2026 PR事務局(株式会社アンティル内) |
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担当 |
北川・大澤・鈴木・吉田 |
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|
Tel |
03-5572-6063 |
|
Fax |
03-4335-8385 |
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