
株式会社カツヤクは、新卒採用に特化した総合採用支援を行っています。採用戦略の設計からツールの選定、AIを活用したスカウト支援、そして入社後の定着・活躍支援までを一気通貫で提供できるのが強みです。今回は、代表取締役である山地宏明氏に、AIを活用した採用支援の現在地や、ファーストキャリアの支援に取り組み続ける理由について伺いました。
当社は、新卒採用に特化した総合採用支援会社です。採用戦略の設計から、採用ツールの選定、ダイレクトリクルーティングの運用支援、AIを活用したスカウト支援、RPO(採用代行)、ATS(採用管理システム)の導入・活用支援まで、新卒採用を幅広く支援しています。
特に力を入れているのが、AIを活用したスカウト支援です。現在は学生優位の売り手市場となっており、求人サイトに掲載しても、多くの企業の中に埋もれてしまうことがあります。そのため、企業側から学生に自社を知ってもらうための広報活動を行い、ダイレクトリクルーティングでアプローチしていく必要があります。
一方で、採用担当者が1社に1人しかいないケースや、従業員100名以下の企業では総務や経理、教育、中途採用などを兼務しているケースも多く、スカウトまで手が回らないことも少なくありません。人事の方にとって本来大切なのは、出会った学生と対面でしっかり話し、自社の魅力を伝えていくことだと考えています。
そこで、スカウトを送る部分をAIが担うことで、担当者の手間をかけずに学生へアプローチできる仕組みをつくっています。
また、採用に関する支援を一気通貫で行っていることも特徴です。採用領域では、AIの仕組みを開発する会社、求人サイトを提供する会社、入社後の研修を行う会社など、それぞれ別の会社が担っているケースが多く、総合的に支援できる会社は多くありません。日本全国には新卒採用サービスが250以上あり、企業が求める人物像も多様化しています。
そのため、どのツールを選べばいいかわからないという企業様からご相談をいただくこともあります。そこで、ツールありきではなく課題ありきで、それぞれの企業に合った解決策をご提案しています。
さらに、採用して終わりではなく、入社後の定着や活躍までを見据えて支援しています。例えば、入社3か月以内の方を対象としたフォロー研修なども行っています。採用した方に活躍していただき、企業様に喜んでいただくところまで支援することを大切にしています。
新卒採用にこだわっているのは、ファーストキャリアがその後に大きく影響すると考えているからです。日本の雇用システムでは、最初にどの仕事を選ぶか、どの会社を選ぶかが、その後のキャリアにも大きく関わってきます。だからこそ、最初のキャリアをしっかり熟慮して選んでほしいと思っています。

私は2005年に大手の人材総合サービス会社へ入社し、新卒や、社会人3年目以内のいわゆる第二新卒の方を対象に、就職・転職支援を担当していました。
8年間勤務する中で、リーマン・ショックをきっかけに、ファーストキャリアの支援に特化していたグループ会社が本体に吸収合併されました。本体ではシニア層を含め幅広い人材支援を行っていたため、このままでは、自分が続けたいと思っていたファーストキャリアの支援に集中できなくなるかもしれないと考えました。
そのため、新卒に特化し、かつ新規性の高いビジネスモデルを持つ会社で働きたいと考え、2013年に創業から1年ほどのベンチャー企業へ転職しました。そこでは、スカウトに近い仕組みを扱っていました。
ただ、仕事を続ける中で、1つのツールを提供するだけでは、お客様が抱えるさまざまな課題をすべて解決することが難しいと感じるようになりました。当時は115社ほどの稼働企業を担当しており、お客様からは、現行のサービスではカバーしきれないさまざまなご要望やご相談をいただいていました。
そうした声に応えるため、社内でも新しい提案を続けました。一方で、会社としては既存のツールをさらに伸ばしていく方針だったため、自分が目指す支援を実現するには、リスクを取ってでも自ら事業を立ち上げる必要があると考え、独立に至りました。
当社では、さまざまなツールやサービスを提供しているからこそ、特定の商品を売ることを先にするのではなく、まずお客様がどのような課題を解決したいのかを丁寧にヒアリングすることを重視しています。
また、社名の「カツヤク」にも込めている「活躍」という考え方も大切にしています。採用が成功し、入社後に定着して活躍するところまでがゴールだと考えています。そのゴールまで支援できるよう、チームのメンバーと一丸となって取り組んでいます。
よく社内でも話しているのですが、お客様にとって「外にいる第二人事部」のような立場になりたいと思っています。前職の会社から了承を得て、独立後も支援を続けている企業様があります。前職時代から数えると、十数年のお付き合いになります。そうした長いお付き合いを大切にしながら、採用だけでなく、その後の定着や活躍まで継続して伴走していきたいと考えています。

最大の壁は、創業とほぼ同じタイミングでコロナ禍に入ったことです。2020年1月頃に前職の代表へ独立の相談をした時点では、まだコロナに関するニュースはほとんどありませんでした。ところが、退職の手続きを進める中で一気に報道が増え、「これはまずい」と感じる状況になりました。
独立にあたり、前職の代表には、それまで担当していたお客様との関係についても柔軟に対応していただき、結果的に創業直後の大きな支えになりました。今振り返っても、非常にありがたい環境で独立させてもらえたと感じています。
ただ、結果的に見ると、リーマン・ショックの際には幅広い業界で新卒採用が抑制されましたが、コロナ禍では旅行や百貨店、飲食など影響の大きかった業界を除き、それほど大きな採用抑制はありませんでした。市況として一定の需要が残っていたことは、結果的に運が良かったと感じています。
こうした経験もあり、ピンチはチャンスでもあると前向きに捉えています。社内でもよく「総論楽観・各論悲観」と話しているのですが、全体としてはポジティブに考えつつも、採用を成功させるためには悲観的に見なければならない部分もあります。そのため、結果から逆算してしっかり計画を立てることを大切にしています。
原動力になっているのは、ファーストキャリアを支援した新卒の方が仕事を通じて活躍し、そうした方が増えることで、日本全体を元気にしていきたいという思いです。
その背景には、大卒で就職した方の約3人に1人が、就職後3年以内に離職しているという現状があります。人間関係を理由に辞めるケースも多く、非常にもったいないと感じています。だからこそ、採用におけるミスマッチを少しでも減らしたいと考えています。
これから人口減少が進んでいく中で、日本経済を活性化し、豊かさを維持していくためにも、企業と人がしっかりマッチングし、その後に活躍していくことが重要だと思っています。
この思いは、社名にもそのまま表れています。会社名を決める際には、かっこいい名前も含めて100個以上考えたのですが、どれもしっくりきませんでした。そこで改めて、何のためにやっているのか、何のために独立したいのかと考えたときに、活躍する人を増やしたいからだと気づきました。そこから思いついたのが、株式会社カツヤクという社名です。
短期的な目標として、新卒採用の決定支援実績1,000名を目指しています。2026年7月時点で700名を超えており、まずはこの1,000名という節目を達成したいと考えています。
ただ、本質的に大切なのは人数そのものではなく、その1,000名が入社後に活躍することです。社内の体制も整ってきたため、今後は活躍につなげるための研修支援にも、より力を入れていきたいと考えています。
現在も、内定承諾後のフォローや入社前研修、新入社員向けの研修などを実際に行っているため、そうした取り組みをより多くのお客様に知っていただきたいです。

私は30代後半で独立しました。20代で起業される方のようなチャレンジ精神が当時強くあったわけではなく、2社で15年間経験を積んだうえでの起業でした。
その経験から感じているのは、強い思いがなければ事業を伸ばしていくのは難しいということです。会社を立ち上げること自体はできても、その後、事業を成長させていくには相当なエネルギーが必要になります。
だからこそ、まずは自分がどのような課題を解決したいのか、そして本当に自分がそれをやる必要があるのかを考えることが大切だと思います。
また、自分の強みをしっかり理解しておくことも重要です。強みが明確でなければ、提供できる価値も弱くなってしまいます。自分の強みと弱みの両方を理解したうえで、弱い部分をどう補っていくのかまで考えながら、経営チームや組織をつくっていくことが大切だと考えています。
2005年より一貫して人材・新卒採用領域に従事。大手人材総合サービス会社、新卒ダイレクトリクルーティングサービスを提供するベンチャー企業での経験を経て、2020年4月に株式会社カツヤクを設立し、代表取締役に就任。「誰もが自分らしくカツヤクできる社会をつくる」をビジョンに掲げ、新卒採用に特化した総合採用支援事業を展開。
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法人名 |
株式会社カツヤク |
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HP |
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設立 |
2020年4月 |
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事業内容 |
採用戦略の設計から、採用成功、入社後の定着・活躍までを一貫して支援 【具体的な支援内容】 ・全国250以上の新卒採用関連サービスから、採用課題・採用ターゲットに合わせたサービスの選定・導入支援 ・ダイレクトリクルーティング・就職サイトの導入・運用支援 ・採用代行(RPO)、AIを活用したスカウト・オファー運用支援 ・インターンシップの企画・運営、合同説明会・マッチングイベントへの出展支援 ・採用動画の企画・制作、適性検査・採用管理ツール(ATS)の導入・活用支援 ・内定承諾者・辞退者インタビュー、内定者フォロー・研修などの支援 |
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