女性活躍推進により、女性が活躍できる社会に変わり「自分でビジネスを起業したい」という女性は増加傾向にあります。実際に、女性の起業家は少しずつ増えています。
そこで今回「起業したいけど成功できるか不安」「どの職種にしようか迷っている」という方に向けて女性の起業成功例について紹介します。また、おすすめの職種や融資・助成金などの資金面についても解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
女性の起業成功例3選
世界や日本で活躍されている女性の起業成功例について以下の3つを紹介します。
- KonMari Media Japan 株式会社|近藤麻理恵さん
- 株式会社キッズライン|経沢香保子さん
- 4MEEE株式会社|坂梨亜里咲さん
起業家といえば男の人がやる仕事というイメージが持たれがちですが、女性ならではの強みがあります。起業を考えている女性の方は、起業成功のために事例を参考にしてみてください。
KonMari Media Japan 株式会社|近藤麻理恵さん
「こんまり」こと近藤麻理恵(こんどう まりえ)さんは、KonMari Media Japan株式会社を運営する整理整頓に関する専門家です。近藤さんの経歴や実績は以下のとおりです。
近藤麻理恵さんの経歴 |
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近藤さんが運営する、KonMari Media Japan株式会社では「こんまりメソッド」を通して世界を片付けるをミッションに、教育・研修事業・メディア事業・プロダクト事業を行なっています。
起業前は一般企業で営業職をする会社員で、独立後の初セミナーでの参加者は30人中2人のみでした。近藤さんが成功させるためにした努力は「とにかく勉強」の一言で、そこから次第に顧客を増やしていきました。
近藤さんが成功したポイントは、勉強を継続するなどの地道な努力の積み重ねの結果といえます。
株式会社キッズライン|経沢香保子さん
経沢香保子(つねざわ かほこ)さんは、ベビーシッターのマッチングサービスを行っている株式会社キッズラインを運営する日本の実業家です。経沢さんの経歴や実績は以下のとおりです。
経沢香保子さんの経歴 |
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キッズラインでは、スマホで簡単に行える顧客とサポーター(ベビーシッター・家事代行)のCtoCマッチングサービスを提供しています。
大学卒業後、経沢さんは普通に就職し「スーパーサラリーマン」になろうと考えていました。しかし、女性向けのマーケティング調査などを経験するうちに自分の強みに気づき起業をしました。
経沢さんが成功したポイントは、複数の企業で学んだノウハウや数回の起業によるビジネススキルなどの多くの経験を積んだことといえます。新事業に積極的に取りかかるのは、勇気が入りますが大きな経験につながるでしょう。
4MEEE株式会社|坂梨亜里咲さん
坂梨亜里咲(さかなし ありさ)さんは、アラサー女性向けメディア「4MEEE」「4yuuu!」を運営する4MEEE株式会社を経営する実業家です。坂梨さんの経歴や実績は以下のとおりです。
坂梨亜里咲さんの経歴 |
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現在は、ファッションや美容などのトレンド情報だけでなく、企業とのタイアップ企画やイベント、雑誌などWEBの枠を超えた幅広い活躍を見せています。
坂梨さんは、最初のうちはお金にならなくても好きな仕事をしたい人は一生懸命やってみることが大切だと言います。坂梨さんのような、SNSで発信したり、セミナーなどのイベントに積極的に参加するなどの行動力や起業にかける熱意が、成功のポイントといえるでしょう。
女性が起業で成功するためのポイント
女性が起業で成功するためのポイントは、以下の3つです。
- スモールビジネスとして始める
- 自分の強みを生かせる
- 固定費を抑える
自分の強みを生かして、まずは、小さな事業から始めることで、リスクを最小限に抑えることができます。
スモールビジネスとして始める
まずは、家事や子育てなどの本業の合間でもできる、スモールビジネスから始めるのがおすすめです。スモールビジネスとは、言葉どおり小規模のビジネスのことを指します。
スモールビジネスは、スタートアップなどよりも規模や小さく、少額の資金で無理なく起業が可能です。また、自宅で起業したり在庫や持つものを最小限に抑えることで、リスクを小さくできるなどのメリットもあります。
スモールビジネスであっても、小さな積み重ねを継続することで大きく成長させることも可能です。もし、上手くいかなかったとしても別の分野でチャレンジし直すこともできるため、まずはスモールビジネスから始めてみるとよいでしょう。
自分の強みを生かせる
自分の経験やスキルなどの強みを生かせるのかが、成功のポイントの一つです。自分の強みを生かすことで、他者との差別化を図ることが可能です。
そのため、自分が持つ経験やスキルを生かせる分野を選びましょう。趣味や資格、習い事以外でも女性ならではの特性、家事や子育てなどの経験をビジネスとして生かすことも可能です。
まずは、起業する前に自分の強みを理解し、成功させるために強みを生かせる仕事を選択するのが望ましいです。
固定費を抑える
リスクを抑えるために、固定費をなるべく抑えられる職種を選ぶことをおすすめします。固定費とは、売上の増減にかかわらずに発生する一定額の費用のことです。
例えば、店舗を借りることで家賃や水道光熱費などが固定費の一部です。家賃や、水道光熱費が毎月発生すると、事業が成功するまで出費が重なり、事業が行き詰まってしまうリスクもあるため固定費は最小限に抑えることが大切です。
最初のうちは自宅で始められる職種を選び、固定費などのコストをできるだけ抑えるようにすることをおすすめします。
起業する女性におすすめの職種
起業する女性におすすめの職種は、主に以下の4つが挙げられます。
- 美容サロンの運営
- Web関連事業
- 教育・セミナー運営
- ハンドメイド売買
女性の顧客が多い美容関係や、自宅でできるWeb系など、女性におすすめの職種は複数あります。自分の経験や強みを踏まえて、そのような事業で起業するのか決めることをおすすめします。
美容サロンの運営
ヘアサロンやネイルサロンのような美容サロンの運営は、美容好きな女性の特性を生かすことができるためおすすめです。
また、美容サロンでは施術できるスペースさえあればできるため自宅でもスタートしやすい職種となります。
美容サロンとしては、主に以下のものが挙げられます。
- ヘアサロン
- ネイルサロン
- 脱毛サロン
- リラクゼーションサロン
- マッサージサロン
- 訪問エステ
- エステサロン
- 温浴
美容サロンの起業で注意すべき点は、ある程度の器具や設備を揃えるために費用がかかることです。美容サロンの中には、学校に通わないと取得できない資格もあるため、起業できるまでに時間がかかる可能性のあります。
Web関連事業
Web関連事業は、ノートパソコン1台でスモールビジネスとして始めやすいためおすすめです。自宅にいながら仕事も可能なため、子育てや家事の合間に始めることもできます。
Web関連事業としては、主に以下のものが挙げられます。
- ネットショップ
- Webライター
- Webマーケター
- Webプログラマー
- Webデザイナー
- アフィリエイト
- アプリ制作
- YouTuber
最近では、企業と個人を結ぶクラウドソーシングが広まりつつあることから、個人でも企業から仕事の依頼をもらいやすい環境になっています。
スキルに自信がない人でも、スキルアップやキャリアアップできるスクールや通信講座などもあるため、Web関連事業は始めやすい職種の一つです。
教育・セミナー運営
自分が持つスキルや経験を生かした、教育・セミナー運営もスモールビジネスとして始めやすい事業となります。教育・セミナー運営はジャンルの幅が広く、子育てや家事など女性の特性を生かしたものでも可能です。
教育・セミナー運営としては、主に以下のものが挙げられます。
- 学習塾
- ピアノやバイオリンなどの音楽教室
- 子育てアドバイザー
- ヨガ
- 料理教室
- マナー教室
教室は自宅の一部を使って行えることや、自宅でオンラインセミナーを開催することも可能です。広い場所が必要な際でも、カルチャーセンターや集会所、公民館などを利用することで費用を抑えることもできます。
内容によっては資格を持つことで信頼を得ることもできるため、顧客を増やすことも十分に可能です。
ハンドメイド売買
ハンドメイド売買では、女性の好むアイテムが多く、ターゲットに寄り添った商品を作りたい女性におすすめの事業です。道具や材料さえあれば、自宅で簡単に始められるためスモールビジネスとしても最適です。
ハンドメイド売買では、主に以下のものが挙げられます。
- アクセサリー
- ペット衣料・グッズ
- ペーパークラフト
- レザークラフト
- パン・お菓子
- ベビーグッズ
- ぬいぐるみ
特に自分の趣味が生かせる物を作ることで、楽しく続けることができます。作品は、ハンドメイドショップやフリマアプリなどで簡単に販売できるため自宅で自由に仕事ができます。
将来的には、規模を大きく広げていきお店を持ちオーナーになることや、制作アドバイザーなどを目指すことも可能です。
女性が起業するときに受けられる支援
自分の強みを生かせる職種が決まった後は、開業資金について考えていきましょう。ここでは、女性が起業するときに受けられる支援である、以下の2つについて紹介します。
- 融資を受ける
- 助成金・補助金を受給する
融資や助成金・補助金などは、開業資金や事業を大きくする際の資金調達としておすすめの支援制度です。
融資を受ける
女性起業家が支援を検討する際には、日本政策金融公庫が行う「女性、若者/シニア起業家支援資金」がおすすめです。「女性、若者/シニア起業家支援資金」とは、新事業立ち上げから7年以内の女性(年齢制限なし)または35歳未満か55歳以上の男性が低金利で利用できる融資のことを指します。
日本政策金融公庫は公的融資であるため、実績がなくても融資が受けられることや7,200万円と融資限度額が高く設定されていることが特徴です。返済期間も最長20年と長いため、返済にいわれてしまうという状況を避けられます。
助成金・補助金を受給する
各地域で実施されている、助成金・補助金を受給するのもおすすめです。女性起業家が起業するときに受けられる助成金・補助金は、以下の2つが挙げられます。
- 小規模事業者持続化補助金
- 地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)
小規模事業者持続化補助金は、スモールビジネスを行う小規模事業者などが地域の販路開拓や生産性向上に取り組む費用の一部を補助してくれる制度です。準備資金にはできませんが、起業した後の販路開拓や生産性の向上の際の負担を減らすことができます。
地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)は、過疎化地域で事業所の設置・整備または創業に伴い、従業員を新しく雇用した際に受給できる助成金です。従業員の雇用を考えている人には、おすすめの制度です。
どちらも、上手く活用することで資金を増やすことができるため、ぜひ活用してみてください。
まずは自分の強みを生かしたスモールビジネスから始めよう
女性が起業するのは難しいと最初から諦めてしまわず、まずは自分の強みを生かしたスモールビジネスから始めてみましょう。固定費を抑えて、利用できる支援などを上手に活用することで、女性起業家としての成功につながります。
起業を考えている女性の方は、自分の強みや何がやりたいことなのかを考え、本記事を参考に起業成功を目指しましょう。