株式会社24to Produce(24to Wedding) Ruu

 

株式会社24to Produce(24to Wedding)は、低価格かつ高品質のブライダル専門のフォトスタジオです。代表でありつつフォトグラファーもしているRuu 氏は、これまで数々の世界コンペティションで受賞している実力の持ち主でもあります。また24to Weddingでは、ウエディングを中心としたドレスや化粧、ヘアセットなど撮影に必要な全てのサービスをワンストップで提供しており、花嫁様ご自身で各個別に予約する必要はありません。

 

今回は株式会社24to Produceの代表兼ウエディングフォトグラファーであるRuu 氏に、事業内容や起業の経緯、今後の展望などを詳しく伺いました。

 

ウエディングを中心としたドレスや衣装、ヘアメイクなどをワンストップで提供

さっそくですが、事業内容をお聞かせください。

ウエディングを中心としたドレスや化粧、ヘアメイクなどをすべて自社で用意していて、それらをワンストップで提供している会社です。

 

最初はフォトグラファーとして撮影のみで行おうと考えていたのですが、撮影のみをやっていらっしゃる方はたくさんおります。また単純にそれだけやるのも面白くないかなと思い、ウエディング撮影に必要なサービス全てをワンストップでサービスを提供するスタジオを作ることに決めました。

 

私が結婚の撮影を始めてから現在に至るまで、お客様ご自身がフォトグラファーからヘアメイク、ドレスなど全て予約する必要があり、またそれには様々な課題があります。例えば、天候や体調不良などで日付変更が必要になった際は、自分ですべて予約し直さなければならないのがポピュラーです。また、ワンストップで提供している会社もいくつかありますしたが、依頼費用が高額です。私も結婚を皮切りに前撮りやフォトウエディングなどいろいろ体験しましたが、何かと大変で、何かとかかる費用が高かったことを覚えています。

 

少し話は脱線しますが、私が結婚して前撮りしたときの状況はというと、昔ながらの職人さん気質の方がいるといいますか、コミュニケーションが取りにくい方が多くいました。私としては、”ブライダル”という華やかで夢のある1日を過ごす予定なのにも関わらず、そのやり取りの雰囲気に「これで良いのか?」と疑問を感じました。極端なことを言うと、私がやったほうがより良い価値を提供できると思ったのです。

 

そこで、それまで全然違う仕事をしていましたが、「どうせやるならお客様がもっと楽にウエディングフォト撮影やウエディングができるようにしたい」という強い気持ちを抱き、思いっきってカメラマンに転身しました。このサロンも立ち上げたのではなくて、売り上げ不振なドレスショップを買収させていただき、レンタル事業に変えてフォトサービスといった付加価値を提供したほうが、大きいキャッシュフローを獲得できると考えました。

 

そういった経緯で上海でドレスを買い付けることがあるのですね

そうです。元々提携している工場と一部買収したラインがあるので、買い付けに行っています。

 

その買い付けも当社の強みになっていて、実はドレスのレンタル価格はあまり安くはありません。他社さんのドレスレンタル価格は7万円から15万円程度です。それに対して私たちは、オリジナルドレスですが19,900円からクリーニング込みでレンタルできます。

 

そもそもウエディングドレス自体が1点ものなので、着てみないとどれにするか選べません。当時はドレスがとても高額だったので、もっと身近にできないかという部分も検討していました。他社様にもウエディングドレスのレンタル自体はありましたが、当社のようにワンストップでの提供と低価格を実現していたのは少なかったと思います。

 

「お客様ファースト」を徹底

仕事におけるこだわりや譲れない軸を教えてください。

当社は新卒が入ってくるときに社員研修を2週間ほど行いますが、サービス業だということを忘れないよう口酸っぱく伝えています。

 

技術面は正直後から付いてくるものなので、何とでもなります。したがって、どちらかというと人とのコミュニケーション能力が重要です。お客様の魅力を引き出して写真を撮るのは技術面が重要になってきますが、やはりお客様がいなければそもそも仕事になりません。

 

また、ブライダルはお客様にとって一生に一度の大切なシーンです。そこを忘れずに「お客様ファースト」を徹底するようにと新卒にはよく伝えています。

 

起業から今までの最大の壁を教えてください。

現在もそうですが、日々壁しかありません。やはり人を仲介する仕事はコミュニケーションが要となるので、思うようにいかないことが当たり前であり、そこが常に壁になっています。

 

恥ずかしいお話ですが機材が盗まれたこともありますし、新卒はどんどん辞めてしまいますし、突発的なアクシデントもあります。時代の流行も壁になることは少なくありません。また、ウエディングの場合は専門品に該当し、日用品のように買い替えは不要です。リピートのない一期一会の品になるので、そういった部分でも難しく感じています。

 

また、売れ行きが順調の中いろいろな対応に追われていたので、そういう意味では壁だったかもしれません。コンサルを経験していたからこそ、この売れ方はまずいと感じ、投資をしてどんどん事業を広げていきました。

 

現状維持ではなく攻めの姿勢で展開を続ける

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

まず会社のモチベーションというか夢は、このスタジオを株式市場に上場させることです。

 

現状として、従業員を10人以上抱えているウエディングフォトスタジオは数が多くありません。大体5人以下の小規模がほとんどです。上場しているウエディングフォトスタジオは1社だったと思うので、ウエディングをメイン事業として、将来的には上場したいと考えています。

 

上場を叶えられれば、わかりやすいKPIとして全国3本指のスタジオに入れると考えてます。また私の中で大切なのはこれを現役でフォトグラファーを頑張りながらも、上場させるといった言わば二刀流のような唯一無二の存在になりたい!というところがモチベーションとなっています。

 

さらに、現状維持ではなく展開を考えているので、新卒にも攻めの姿勢でいるようにと伝えています。写真を主軸とした経営理念もあるとおり、とにかく事業展開して有名なスタジオを作っていくことが1つのビジョンです。

 

フォトグラファーと経営の両方で結果を出し、不可能を可能にしたい

今後の展望をお聞かせください。

会社の野望は、先ほどお話したとおり上場することです。私個人の目標は、WPCは写真のワールドカップともよばれる大会でフォトグラファーとして世界3位以内にランクインすることです。

 

WPCは世界唯一の競技型コンペティションなので、日本代表としてもっと写真のレベルを上げて、経営者でありつつもフォトグラファーとしてトロフィーを持ちたいですね。2024年のWPCでは世界6位までランクインすることができましたので、目標の世界3位以内にはいるのはあと少しだとは思っています。

 

「クリエイターはクリエイター、経営は経営という形で、絶対交わらないものだ」とよく周囲の人間に言われます。しかし、私はできないと言われるほど燃えてしまうタイプなので、フォトグラファーと経営を両立させて、結果を出したいですね。

 

継続・覚悟・細かさが必要

起業しようとしている方へのメッセージをお願いします。

起業には、とても強い意志が必要です。なぜなら、会社を立ち上げてから1年以内には50%が、5年以内には75%が存続できなくなると言われているからです。

 

黒字で10年続く企業はわずか1%です。その確率はよくあるギャンブルよりも低いとされています。つまり、会社を立ち上げるのは簡単でも、育てることは非常に難しいのです。

 

ただやってみようというだけではなく、本当に大きな夢やビジョンがあり、それを継続して追求できるかどうかが重要です。漠然とした気持ちで始めてしまうと、従業員や家族、親戚にも不幸をもたらすことになりかねません。

 

本当にやりたいことがあるのであれば、それは楽しいものです。しかし自分の時間を増やせる、自由にやれるという動機で始めると、本当のところはむしろ時間がなくなるので、継続は難しいでしょう。逆に自分の時間が減ることも覚悟しなければなりません。

 

そして少し追加で厳しい事を言うと、数字に詳しくない方に起業はあまりおすすめしません。当社では細かい事業計画を立て、毎月月次決算を行ってきました。税理士、社労士等の専門家の先生のお力を借りて、毎月事業計画を見直し、数字を調整しています。

 

弊社顧問税理士さんも言っていますが、このような細かさがなければ、通常は事業を継続できません。これは実績で証明されています。もちろん数字に弱い起業家が大成功を収める例もありますが稀です。徹底的に細かく、丁寧に取り組まないと、会社は大変なことになるでしょう。

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

 

起業家データ:Ruu 氏

撮影予約は平均半年待ちで年間250本以上の撮影。東京駅前撮りでは圧倒的人気を誇るウエディングフォトグラファー。夜のウエディング撮影を得意とし、細部までこだわったポージングときめ細かいライティングでドラマチックな撮影を得意とする

 

1979.11月生まれ

2013 宝石商としてのサラリーマンキャリアからのち東京神楽坂に株式会社ダリアスダイヤモンドジャパン(JEWEL DAHLIAS)を設立起業

2017 コンサルティングファーム会社設立

2017 株式会社MTJにてウエディングドレスの販売事業の立ち上げ

2017 個人事業としてフォトグラファーに転身

2018 株式会社24to Produce会社設立、ウエディング専門スタジオ24toWeddingをスタート

2020 同社にて和装サロン永-Tokoshieを設立

2022 同社にてブライダルエステティックサロンGranstartsを設立

 

<世界受賞歴>

  • 2023 COSMOS Awards  SilverAward 受賞
  • 2023 AsiaWPA Photo Competition 受賞
  • 2023 WPC(ワールドフォトグラフィックカップ) Wedding部門日本代表選抜
  • 2024 WPC Wedding open部門 Wedding documentary部門日本代表選抜
  • Weddingカテゴリーにて世界TOP6ランキング入り

 

<雑誌掲載>

  • JWSA専門学校教材
  • Hotel Wedding52号単独ページ掲載
  • 美人百花
  • ウエコレ他

 

企業情報

法人名

株式会社24toProduce

HP

https://24to.biz/

設立

2018年1月

事業内容

ブライダルを専門としたフォトウエディングスタジオを運営

沿革

2018 株式会社24to Produce会社設立、ウエディング専門スタジオ24toWeddingをスタート

2020 同社にて和装サロン永-Tokoshieを設立

2022 同社にてブライダルエステティックサロンGranstartsを設立

 

送る 送る

関連記事