株式会社ゼンシン 代表取締役 岸本 雅史

株式会社ゼンシンは、BtoB企業向けにインサイドセールス代行を中心とした営業支援事業を展開するスタートアップです。営業戦略の設計から実際のアプローチ業務まで一貫して支援しており、特にニッチな市場で成果を出している点を強みとしています。今回は、同社代表取締役の岸本雅史氏に、事業内容や起業の経緯、仕事へのこだわり、今後の展望について詳しくお話を伺いました。

 

戦略と実行を一気通貫で。ニッチ市場に強い「本気の営業代行」

事業の内容をお聞かせください

当社は、法人営業を行う企業向けに、インサイドセールス代行を中心とした営業支援事業を展開しています。主力サービスは、企業に代わってアポイントを獲得するテレアポ代行です。

 

ご依頼いただくケースは主に2つあります。


一つは、新規事業の立ち上げや新しい市場への進出など、社内に営業ノウハウがない状態から営業体制を構築したいケースです。もう一つは、これまで問い合わせや紹介中心で顧客を獲得してきた企業が、新たにアウトバウンド営業(BDR)を立ち上げたいケースです。特に、前例のない領域をゼロから立ち上げる支援を得意としています。

 

また、当社ではプロジェクトマネージャー(PM)自身が営業活動にも携わります。一般的な営業代行会社では、PMが管理のみを行い、実際の架電は別メンバーが担当することが多いですが、当社では企画から実行まで一貫して担当することで、現場への方針共有や改善スピードを高めています。その結果、立ち上げから約1か月で成果につながるケースも多くあります。

 

また、業界としては、人事・総務などバックオフィス領域の企業や、業界特化型SaaSや専門性の高いサービスを展開する企業からのご依頼を多くいただいています。 

 

数百件規模の限られたターゲットリストでも、効率的に商談機会を創出できる点が当社の特徴です。

 

 

事業を始めた経緯をお伺いできますか?

1社目では、立ち上げ期のスタートアップで営業責任者を務め、売上ゼロから約数十億円規模まで成長する過程を経験しました。 2社目では、営業コンサル会社に参画し、外部から企業の営業課題を支援する仕事に携わりました。

 

この2社での経験を通じて、経験を積んでからではなく、まず挑戦することが大切だと実感し起業を決意しました。 

 

営業代行事業を選んだ理由は、自分の強みを最も活かせる領域だったからです。これまで、営業組織の立ち上げを現場で経験してきた実務力と、コンサルタントとして企業の課題解決に携わってきた戦略的な視点の両方を培ってきました。その経験を活かし、企画だけでなく実行まで一貫して支援できる事業を作りたいと考えました。

 

また、営業代行市場は競争が激しい一方で、それだけ企業ニーズが大きい市場でもあります。実際に多くの企業が営業課題を抱えているからこそ、自分たちの価値を発揮できると考え、事業として挑戦することを決めました。

 

「お客さまに満足いただけるか」を、すべての判断基準に 

仕事におけるこだわりを教えてください。

仕事で最も大切にしているのは、お客さまに満足していただけるかを判断基準にすることです。この考え方は、会社員時代から今まで一貫して変わっていません。

 

当社では、単にアポイント数を増やすことだけを目的にはしていません。どれだけアポイントが増えても、お客さまが満足していなければ意味がないと考えています。

 

そのため、ただ数を追うのではなく、クライアントごとの課題やターゲットに合わせて、成果につながる営業活動を設計することを重視しています。アプローチの時間帯や運用方法も柔軟に調整しながら、最適な営業活動を行っています。

 

社名である「ゼンシン」には、“全身全霊でお客さまの事業成長に向き合う”という思いを込めています。単なる外部パートナーではなく、クライアント企業の一員のような感覚でプロジェクトに関わることを大切にしており、長くお付き合いしている企業とは定期的に会食を重ねるなど、深い関係性を築いています。そうした姿勢が、長期的な取引や高い顧客満足につながっていると感じています。

 

 

起業から今までの最大の壁を教えてください

創業からまだ1年であり、会社としてはこれからが本番だと考えています。この1年で、クライアントは20社弱、メンバーは約30名規模まで拡大しましたが、成長スピードに対して組織体制の整備が追いつかない場面もありました。

 

特に採用面では、見極めが十分にできず、結果としてお客さまにご迷惑をおかけしてしまったこともあります。急成長を経験する中で、事業拡大だけでなく、採用や組織づくりが非常に重要であることを強く実感しました。

 

「自分の人生の経営者」でありたい 

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

モチベーションというより、「どんな人生を生きたいか」という価値観に近いかもしれません。自分の人生の意思決定を誰かに委ねるのではなく、自分で選択し、その結果にも責任を持って生きていきたいと考えています。

 

また、純粋に事業づくりそのものが好きだという気持ちも大きいです。自分たちが提供したサービスによってお客さまに喜んでいただけたり、自分の仕事が直接価値として伝わったりすることに、大きなやりがいを感じています。

 

今後やりたいことや展望をお聞かせください

短期的には、営業代行事業において、新規事業の立ち上げ支援とBDRによるアウトバウンド営業体制の構築支援の2つの領域で、強みを確立していきたいと考えています。コンサルティングだけでなく、実際の営業実行まで一気通貫で支援できる会社として、業界内での存在感を高めていきたいです。

 

中長期的には、複数の事業を展開するグループ体制を目指しています。すでに医療・介護領域の事業には着手しており、今後は教育分野への展開も視野に入れています。

 

それぞれの事業に責任者を配置し、各事業が自律的に成長できる組織を作ることで、営業支援にとどまらず、さまざまな社会課題の解決に貢献していきたいと考えています。

 

 

失敗を恐れず、まず行動することが大切 

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

起業を考えているなら、まずは一度挑戦してみることが大切だと思います。今は副業や業務委託など、小さく始めやすい環境も整っているため、以前よりも挑戦のハードルは下がっています。

 

実際にやってみないと分からないことは非常に多く、私自身ももっと早く挑戦していれば良かったと感じていますし、失敗や試行錯誤を経験することが、その後の成長につながると思います。

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

起業家データ:岸本 雅史 氏

神戸大学卒業。株式会社LabBaseに入社し、従業員数100名を超える会社の成長を牽引。株式会社Xpotentialでは、幅広く業務を担当し、新規事業開発としてAIを活用した新規プロダクトの開発、販売に従事。その後2025年に株式会社ゼンシンを設立。

 

企業情報

法人名

株式会社ゼンシン

HP

https://zenshin-inc.biz/

設立

2025年2月

事業内容

  • 営業支援事業
  • 医療機関向け採用支援事業
  • 訪問リハビリ事業
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