「起業する際に人脈は必要?」「人脈はどうやって作るの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。結論から言うと、起業する上で人脈は非常に重要です。しかし、人脈は簡単に広がるものではありません。

 

そこで今回の記事では、起業に有益な人脈の作り方を詳しく解説します。人脈の必要性や作る際のポイントについても解説するので、これから起業する方はぜひ参考にしてください。

起業で人脈作りが必要な理由

 

起業で人脈作りが必要な理由として、以下の4つが挙げられます。

 

  • 顧客が増える可能性があるから
  • 多様な考え方や価値観に触れられるから
  • 自分では得られない有効な情報をもらえるから
  • 万が一のときに頼れるから

 

起業家にとって人脈を広げていくことは非常に重要です。人脈によって事業の幅が広がったり、有益な情報を得られたりします。下記では、それぞれの理由について詳しく解説します。

 

顧客が増える可能性があるから

 

1つ目の理由は、顧客が増える可能性があるからです。つながった人が顧客になるだけでなく、その人が他の顧客を紹介してくれることもあります。紹介の場合は、ある程度信頼関係が構築されている状態であるため、ゼロから営業するよりも顧客を獲得しやすいです。

 

このように、人脈を広げておくと、思いがけないところで顧客が増える可能性があります。

 

多様な考え方や価値観に触れられるから

 

2つ目の理由は、多様な考え方や価値観に触れられるからです。多様な考え方や価値観に触れることで、自社に対するニーズを客観的に知ることができます。近年は、時代の変化が非常に早く、つい数年前まで通用していたものが通用しなくなることも珍しくありません。

 

時代の変化についていくためにも、さまざまな人と関わり、自分の知識や価値観をアップデートしていくことが大切です。また、中には起業する上でのアドバイスや意見をくれる人もいます。

 

自分では得られない有効な情報をもらえるから

 

3つ目の理由は、自分では得られない有効な情報をもらえるからです。起業に関する情報を集める際、インターネットや本を活用するのが一般的です。

 

しかし、実際はそこにはない情報も存在します。そのため、人脈を広げておくと有効な情報を得られる場合があります。

 

万が一のときに頼れるから

 

4つ目の理由は、万が一のときに頼れるからです。自社の業績が順調でも、経営困難に陥る可能性はゼロではありません。そのような事態が起こったとしても、人脈があると助け船を出してもらえる場合があります。

 

人脈があれば自社が困ったときだけでなく、相手が困っているときに助けることもできます。万が一のときに頼れる存在を近くにおくことは、起業家にとってリスク管理の1つです。

 

起業時に有益な人脈を作る方法

 

前述した通り、起業する上で人脈作りは非常に重要です。実際に有益な人脈を作る方法として、以下の5つが挙げられます。

 

  • 家族や友人に紹介してもらう
  • 起業関連のイベントやセミナーに参加する
  • 商工会議所や業界団体などに登録する
  • SNSで開拓する
  • サービスオフィスを利用する

 

人脈は簡単に広がるものではないため、自ら行動することが大切です。下記では、それぞれの方法について詳しく解説します。

 

家族や友人に紹介してもらう

 

1つ目の方法は、家族や友人に紹介してもらうことです。まずは家族や友人など身近な人を通じて、人脈を広げていくことをおすすめします。最も試しやすい方法なので、既にある人間関係を活用して人脈を広げられないか考えてみましょう。

 

自分がこれから始めようとしている業界や事業と関わりのある人がいるかもしれません。また、家族や友人であれば、頼みやすいことが大きな利点です。

 

起業関連のイベントやセミナーに参加する

 

2つ目の方法は、起業関連のイベントやセミナーに参加することです。これらのイベントには、起業したい人や経営者が多く参加するため、人脈を広げる大きなチャンスとなります。

 

イベントやセミナーを通して経営者とつながり、そこからビジネスにつながったケースは珍しくありません。

 

起業家の交流会・コミュニティについて詳しく知りたい場合は、以下記事をご覧ください。

 

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経営者コミュニティとは?経営者の集まりに参加するメリットやおすすめの交流会を解説

 

商工会議所や業界団体などに登録する

 

3つ目の方法は、商工会議所や業界団体などに登録することです。商工会議所や業界団体などに登録することで、同じ業界の人とつながりを作ることができます。

 

人脈は直接話して信頼関係が生まれるものなので、さまざまな人と関わってみることが重要です。人脈を作るためには、能動的に動くことを意識しましょう。

 

SNSで開拓する

 

4つ目の方法は、SNSで開拓することです。最近では、SNSで有益な情報を発信している起業家は多くいます。SNS内でのコミュニティも増えてきています。

 

SNSの利点は、場所問わず世界中の人々とつながりを持てることです。日本では出会えないような人とつながれる可能性があります。また、自身の情報をSNSに投稿すれば、その情報を求めている人から連絡がくるかもしれません。

 

SNSを活用すると、思いもよらない場面で有益な人脈を作れる可能性があります。SNSは無料で使えるため、コストをかけずに人脈を作れるチャンスです。

 

サービスオフィスを利用する

 

5つ目の方法は、サービスオフィスを利用することです。レンタルオフィスなどのサービスオフィスにはさまざまな人が出入りしているため、休憩スペースなどで普段出会えないような人と出会える可能性があります。

 

サービスオフィスの需要は年々増加しており、特に最近では外国人の起業家が利用するケースも多いです。そのため、将来的にビジネスを海外展開したいと考えている人は、サービスオフィスの利用も有効な手段と言えます。

 

人脈形成にレンタルオフィスやシェアオフィスを検討している場合は、以下記事で、どのような特徴やメリットがあるか参考にしてください。

 

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人脈作りをする上で重要な3つのポイント

 

人脈作りをする上で重要なポイントとして、以下の3つが挙げられます。

 

  • 人脈を作りたい目的を明確にする
  • 数よりも質を重視する
  • 人脈は細くても長く続くように意識する

 

ただ人脈を広げれば良い訳ではありません。起業において有益な人脈を作るためには、ポイントを押さえることが大切です。下記では、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

 

人脈を作りたい目的を明確にする

 

1つ目のポイントは、人脈を作りたい目的を明確にすることです。目的がないと、有益な人脈を作ることはできません。ただ単に顔見知りを増やすだけでは意味がないので、人脈を広げてどうしたいのかをまずは明確にする必要があります。

 

目的を明確にした後は、そのような人に出会えるセミナーに参加したり、SNSを開拓したりするなど行動に移します。

 

数よりも質を重視する

 

2つ目のポイントは、数よりも質を重視することです。人脈が広がっても、何も活かせなければ意味がありません。極端に言えば、100人とつながるよりも1人と深くつながった方が役に立つ場合が多いです。

 

また、よく似た価値観を持っている人とつながることをおすすめします。なぜなら、同じ考えをもっているような人とは、協力関係を築きやすいためです。お互いの強みを発揮しやすく、有益な人脈となります。

 

長く続くように意識する

 

3つ目のポイントは、長く続くように意識することです。深く関わりがない場合でも、活用できそうな人脈であれば断ち切るのは避けた方が無難です。連絡が少なくても、何かあったときに大きな助けになる可能性があるためです。定期的な連絡を心がけ、できるだけ長く続くよう意識しましょう。

 

また、関係性が長く続くように自分磨きも大切です。相手に刺激を与えられるような人であれば、「関係性を持っていたい」「また会いたい」と思ってもらえます。お互いが刺激し、成長できるような関係が理想的です。

 

人脈作りで押さえておくべき3つの注意点

 

起業する際の人脈作りで、押さえておくべき注意点は以下の3つです。

 

  • 肩書きだけで人脈を作らない
  • 一気に関係を深めようとしない
  • 見返りは求めない

 

人脈は非常に重要なものですが、あまりに肩書きや関係の深さを求めすぎるとうまく行かないことがあります。下記では、それぞれの注意点について詳しく解説します。

 

肩書きだけで人脈を作らない

 

1つ目の注意点は、肩書きだけで人脈を作らないことです。社長などの肩書きで人脈を作るのはおすすめできません。最初から何かを与えてもらうことを目的としていると、良い関係は築けないためです。

 

良い関係性とは、お互いが助け合い、成長できることを指します。結果的に社長とつながりを持つことは会社を経営していくうえであり得ますが、社長だからという理由で人脈を構築するのは避けるべきです。

 

急に関係を深めようとしない

 

2つ目の注意点は、急に関係を深めようとしないことです。つながりを持ちたい人とは、少しずつ関係を深めて信頼関係を構築する必要があります。一気に関係を深めようとすると、うまくいかなかったり、不信感を抱かれる原因になったりします。

 

まずは定型的な挨拶を行い、少しずつ人としてのつながりを強めることが大切です。

 

見返りを求めない

 

3つ目の注意点は、見返りを求めないことです。相手に見返りを求めると、関係性がなくなる原因となります。人との関係は、Give&TakeまたはWin-Winの関係で成り立っているからです。良い関係を築くためには、見返りを求めず相手のために自分ができることをします。

 

自然と信頼関係は深まっていくので、まずは自分の損得よりも相手を考えることが大切です。相手が誠実な人であれば、見返りを求めなくても必ず何かしらの形で返してくれます。もちろん、そのお返しがなかったとしても、関係は断ち切らないようにしましょう。

 

起業を成功させるコツは人脈を広げること

 

経営者として、人脈形成は重要な課題の一つです。人脈があると、顧客が増えたり、自分では得られない情報を得られたり、万が一のときに頼れたりします。

 

ただし、人脈を持つ相手はしっかり選ぶことが大切です。顔見知りが増えても、何も活用できなければ意味がないからです。人脈を作る目的を明確にしてから、行動に移すことをおすすめします。

 

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