経営者になるには、難関大学の学歴や資格は必須ではありません。しかし、会社を成長させるために、マーケティングや会計などさまざまな知識が必要になります。

 

そこで今回の記事では、経営者が勉強すべき理由や学び方について詳しくご紹介するので、自分にあった方法で勉強しましょう。既に会社を経営している方やこれから起業する方は、ぜひ参考にしてください。

 

経営者に勉強が必要な理由

 

経営者に勉強が必要な理由は主に2つあります。

 

1つ目は、時代の変化が速いことが挙げられます。昔に比べ近年、時代の変化が速く、少し前まで通用していたものが、すぐ通用しなくなることがよくあります。会社が生き残るためには、時代の変化とともに新たな知識をアップデートしなければなりません。

 

会社の経営課題は、時代や周囲の環境変化に伴い絶えず生まれるものです。経営者が勉強を怠ると課題を解決できず、経営困難に陥る可能性があります。安定した経営を実現するためには、経営者である限り勉強し続けることが不可欠です。経営者の学ぶ姿勢は、従業員に対して良い影響を与えます。会社の組織力アップにもつながるため、勉強して損することはありません。

 

2つ目の理由は、現在市場が飽和状態に陥っており激動期にあるためです。さらに人口が減少しているため、市場はますます小さくなり、競争率は徐々に激しくなります。その中で安定した経営を実現するためには、顧客から選ばれる理由を持つことが必要です。

 

近年、インターネットの普及により顧客でも多くの知識を得られる時代となりました。それにより、顧客の方が知識を多く持っていることも珍しくありません。しかし、経営者はその上をいかなければ、会社の業績を挙げたり、事業を拡大したりすることは難しいです

 

経営者が勉強するべき4つの知識

 

経営者が勉強するべき知識として、以下の4つが挙げられます。

 

  • マーケティング
  • マネジメント・リーダーシップ
  • 財務・会計
  • ビジネスモデル

 

経営者は知識が多ければ多いほど良いですが、勉強に多くの時間を費やすのは難しいのが現状です。そのため、以下で紹介する4つの知識を最低限勉強するようにしましょう。

 

マーケティング

 

1つ目の知識はマーケティングです。特に消費者視点でのマーケティング思考が重要となります。マーケティングというと集客のイメージが強くありますが、「商品・サービス」「体験」「CV」「分析」も欠かせない要素です。

 

商品やサービスを開発する時点で、マーケティングは関わってきます。開発前に顧客調査をして、どのようなニーズ・インサイトがあるか掘り下げる必要があるからです。その後、実際に商品やサービスの開発に移ります。

 

効果的な集客方法の考案は開発後に行います。集客しても顧客がお金を使わなければ意味がないため、利益につながるCVポイントを設計するという流れです。ただし、ここまでの工程をしっかり行っても、それらが上手くワークしているのか計測し、上手く行っていない場合は理由を明確にしなければ、経営は成り立ちません。経営者は商品やサービスが開発される前の顧客調査から最後の分析まで、しっかり対応できる知識やスキルが必要です。

 

マネジメント・リーダーシップ

 

2つ目の知識は、マネジメントやリーダーシップです。経営において最も難しい部分が、マネジメントと言っても過言ではありません。

 

経営者が会社を成長させたい場合は、チームを作り、まとめる力が必要です。ただ単にまとめるのではなく、個々の力を最大限引き出し、チームとしての力を最大化することが重要です。

 

財務・会計

 

3つ目の知識は、財務や会計です。会社を設立した後は、定期的な決算と確定申告が必要になります。経理の担当者に任せる場合でも、最終的な経営判断は経営者が下すため、財務諸表などを理解する知識が不可欠です。

 

資金調達を行う際も、財務予測を含めた事業計画書の提出が求められます。しかし、財務や会計を1から勉強するのは難しいのが現状です。そのため、貸借対照表と損益計算書を理解し、PDCAを回せるレベルを目指すことをおすすめします。

 

ビジネスモデル

 

4つ目の知識は、ビジネスモデルです。ビジネスモデルは前述した知識の土台となるため、最も重要な部分です。

 

どんなに良い商品・サービスを提供しても、ビジネスモデルによっては利益が出ないこともあります。ビジネスモデルを組む際は、「売上を上げるマーケティング」「コストを調整する財務」「体制を作るマネジメント」の3つが上手くつながることが重要です。

 

経営者におすすめな7つの勉強方法

 

経営者におすすめな勉強方法は、以下の7つです。

 

  • 本を読む
  • インターネットで検索する
  • セミナーに参加する
  • 経営塾に通う
  • 経営団体に加入する
  • SNSを活用する
  • 経営の先輩から教えてもらう

 

勉強方法はいくつかあるため、自分に合った方法で続けることが大切です。下記では、それぞれの勉強方法について詳しく解説します。

 

本を読む

 

1つ目の方法は本を読むことです。勉強の中でも、最も一般的な方法と言えます。ただし、経営者向けの本は数多く存在するため、自分の事業に合いそうなものを選ぶことが大切です。

 

そもそも本を読むのが苦手な方は、興味のある本から読んでみることをおすすめします。慣れてきたら、自社の経営課題に直結するような本を読むと良いです。

 

インターネットで検索する

 

2つ目の方法はインターネットで検索することです。現在は、インターネットで簡単に情報を得られる時代になりました。しかし、その分信憑性に欠ける情報も多いため、本当に信用できるサイトであるかしっかり見極めることが重要です。

 

可能であれば、他の勉強方法と一緒に行うのが望ましいです。

 

セミナーに参加する

 

3つ目の方法はセミナーに参加することです。セミナーは映像で勉強できるため、視覚効果が高い点がメリットとして挙げられます。

 

本を読むのが苦手な人にもおすすめできる方法です。最近では、オンラインセミナーも数多く開催されており、場所問わずどこからでも参加することができます。気になるセミナーがあれば、気軽に参加してみましょう。

 

経営塾に通う

 

4つ目の方法は経営塾に通うことです。質の高い講師のレッスンを受講できれば、より実践的なことを学べます。経営塾の多くは3ヶ月や6ヶ月と期間を限定しているため、勉強のモチベーションも保ちやすいです。

 

しかし、どの講師も質が高いとは言い切れません。経営塾を選ぶ際は、ホームページや口コミ、実績などを確認することをおすすめします。

 

少人数制のレッスンが用意されている場合は、そちらを選ぶと良いです。受講生が多いレッスンは、講師が対応しきれない可能性があるためです。質問があれば気軽に聞けるような環境だと、効率的に知識を身につけられます。

 

経営団体に加入する

 

5つ目の方法は、経営団体に加入することです。同じ年代の経営者が多く所属しているため、人脈が広がる可能性があります。

 

また、インターネットや本では得られないような情報を得られることも多いです。しかし、活動に没頭しすぎると、本業が疎かになるケースもあります。

 

SNSを活用する

6つ目の方法は、SNSを活用することです。最近は、SNSで有効な知識を発信しているアカウントが多くあります。気軽に始められるため、ながら勉強をしたい方やスキマ時間を有効活用したい方におすすめの方法です。

 

ただし、こちらもインターネットと同様、嘘の情報が書かれている可能性もあります。そのため、活かせる情報を正しく選別することが重要です。

 

経営の先輩から教えてもらう

 

7つ目の方法は、経営の先輩から教えてもらうことです。人脈が広い方や後を継ぐ方は、既に経営者としての歴が長い人から教えてもらうのも1つの手です。知っておくべき知識を抜粋したうえで教えてくれるため、効率の良い勉強方法と言えます。

 

ただし、現在は時代の変化が非常に早く、昔は通用したことでも、今では通用しないことが多くあります。そのため、現代に活かせる知識のみ選別することが重要です。

 

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経営者が勉強の成果を最大化する3つのコツ

 

経営者が勉強の成果を最大化するためには、以下のコツを押さえる必要があります。

 

  • 現状抱えている経営課題を明確にする
  • 勉強で学んだことを実践する
  • 勉強で学んだことをアレンジする

 

下記では、それぞれのコツについて詳しく解説します。

 

現状抱えている経営課題を明確にする

1つ目のコツは、現状抱えている経営課題を明確にすることです。経営課題を明確にしておくことで、効率的に知識を得られるようになります。

 

経営課題が曖昧のまま勉強を始めると、活用しきれない知識を多く得てしまい、時間の無駄になってしまう可能性があるため注意が必要です。

 

勉強で学んだことを実践する

 

2つ目のコツは、勉強で学んだ内容を実践することです。勉強で学んだことは、実践して初めて活用できます。本を読んだり、セミナーに参加したりするだけでは、経営課題は解決できませ

ん。

 

勉強することも大切ですが、それ以上に実践することが重要です。

 

勉強で学んだことをアレンジする

 

3つ目のコツは、勉強で学んだ内容をアレンジすることです。勉強してもそのまま自社に通用するとは限りません。

 

会社によって経営状況や経営環境は異なるため、自社に合わせてアレンジすることが重要です。特に経営学や会計学などの学術理論、成功者や大企業の経営理論は、そのまま使えない場合もあるため、どのように自社に落としこむのか考えることも経営者に必要なスキルといえます。

 

企業の成長は経営者の勉強量がカギ

 

経営者はさまざまな場面で決断を下すため、多くの知識が必要になります。勉強を怠ると経営課題を解決できず、経営困難に陥る可能性もゼロではありません。

 

また、時代と共に会社の経営環境も変わるため、継続して勉強することが重要です。本を読んだり、セミナーに参加したりするなど、知識を得るための勉強方法はいくつかあります。ぜひ本記事を参考にして、自分に合った方法で勉強してみてください。

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