株式会社AlbaLink 広報アライアンス室 室長 原 裕太郎/主任 中村陽香

「2100年、空き家ゼロ」という壮大なミッションを掲げ、全国22支店で流動性の低い不動産の買取・再販事業を展開する株式会社AlbaLink。同社の広報アライアンス室 室長・原裕太郎氏と主任・中村陽香氏に、株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シーとのパートナーシップが生まれた経緯から、スポーツと地方創生を掛け合わせた新しいモデルへの挑戦まで、語っていただきました。

 

データとネットワークで全国の空き家問題に挑む

事業の内容をお聞かせください

原氏:私たちは、空き家をはじめとする流動性の低い不動産を買い取り、再生・再販することで市場に流通させている会社です。

 

特に地方の空き家問題は深刻で、空き家バンクや地元の不動産屋に相談しても取り扱ってもらえなかったりと、「手放したいのに手放せない」という所有者様がたくさんいらっしゃいます。そういった方々の課題解決のお手伝いをさせていただくのが、私たちの事業の根幹となっています。

 

扱う物件は住居が中心ですが、空き店舗や倉庫、山林など不動産全般にわたって流動性の低いものを幅広く対応しています。

 

事業の強みは大きく3つあります。

 

1つ目は、Webマーケティングのノウハウを活かした反響営業です。空き家を手放したい所有者様が検索すると自社オウンドメディアが表示される仕組みを構築しており、全国からお問い合わせをいただいています。

 

2つ目は投資家ネットワークの幅広さです。

空き家を活用したい投資家の方やDIY志向の大家の方々とのつながりを活かして、流通を加速させています。

 

3つ目は、全国22支店の拠点網です。たとえば相続でご両親の家を引き継いだものの遠方に住んでいて管理ができないというケースでも、物件のある現地と所有者様の居住地区の双方に支店があるため、スムーズにコミュニケーションが取れます。

 

また、社内のDX化が進んでいる点も特徴の一つです。買取・再生に関するデータやノウハウが蓄積されているため、不動産未経験の方でも入社半年ほどで即戦力として活躍できる環境が整っています。

 

これまでは買取再販を基盤として、投資家の皆様やDIYを得意とする大家の方々のお力を借りながら実績を積み重ねてきました。昨年12月にはグロース市場への上場を果たし、現在はまさに次の成長フェーズへの移行期にあります。

 

今後は、全国展開をさらに推進するとともに、自社による再生案件を拡大しながらそのノウハウを投資家の皆様へ還元し、「2100年、空き家ゼロ」という目標の実現に向けて、着実に歩みを進めていきたいと考えています。

 

 

支援に至るまでの背景を教えてください

原氏:きっかけは鹿島アントラーズさんから直接ご連絡をいただいたことでした。街のリーディングカンパニーである鹿島アントラーズさんが、鹿嶋市に空き家問題について関係各所に相談を進める中で、「空き家課題について一緒に取り組める企業」を探してくださり、私たちにたどり着いていただきました。そこから、ただのスポンサー契約にとどまらず、実のある共同事業として取り組もうという話に発展していきました。

 

また、担当の島袋隼人様とても熱心な方で、契約締結前から関係市区町村や経営陣を巻き込みながら動いてくださっていました。「スポンサー契約にとどまらず、全社としてチャレンジしたい」という姿勢を示していただき、その熱量が今回の取り組みを大きく後押ししてくれたと思っています。

 

理想と現実を両立するクラブだからこそ、共鳴し手を組む

なぜそのクラブを支援するのですか

原氏:鹿島アントラーズさんの魅力は、理想と現実をしっかり両立されているところだと感じています。街を活性化したいという思いは多くの方がお持ちですが、それをきれいごとで終わらせていないところに強い魅力があります。

 

「住民の皆様にシビックプライドを持っていただくには、強いチームでなければならない」という意識のもと、サッカーでしっかり勝ちにいく姿勢と、サッカーを通じて街を元気にするビジョンの両方を大切にされています。そのバランス感覚に、私たちは強く共感しました。

 

私たち自身も、全国で自治体と連携する中で、「街をよくしたい」という思いだけではボランティアになってしまうという課題意識を常に持っています。地域の中で経済がしっかり循環する仕組みをつくるという点で、アントラーズさんの考え方には深く共感しています。

 

鹿嶋市は商圏人口が20万人程度と決して大きくない地域ですが、だからこそ自分たちの存在意義があるという考え方も、私たちが地方の空き家問題に向き合う姿勢と重なります。「ジーコスピリット」と呼ばれる勝負への強い意識が脈々と根付いているクラブならではの、地に足のついたビジョンに強く惹かれました。

 

 

支援するクラブとのご関係は

原氏:今は非常に密接なパートナー関係で取り組みを進めています。先月だけで2回、今月も1回鹿嶋市へ足を運んでいます。アントラーズさんの行政連携部門の方と一緒に鹿嶋市、潮来市、神栖市、行方市、鉾田市のホームタウン5市を回り、現場の担当者から直接お話を聞く機会をいただきました。

 

正直、ここまで一緒になって動いてもらえるとは想像していなかったというのが率直な感想です。現地では「次はここ、その次はここ」と訪問先まで丁寧に調整いただいており、パートナーとして完全に同じ方向を向いてくれているんだと、日々驚かされています。

 

取り組みの内容としては、空き家の予防啓発から課題解決まで双方向でアプローチできる仕組みを目指しており、すでに空き家になってしまった物件への対応だけでなく、「このままだと空き家になりかねない」という予防フェーズからもアプローチしていきたいと考えています。アントラーズさんの持つ知名度・人気と、私たちのノウハウを掛け合わせることで、より効果的なアプローチが可能になると考えています。さらに、そこに自治体も加わることで、三者それぞれの信頼が合わさった影響力の大きな取り組みになっていくはずです。

 

スポンサーシップが生み出した実績と手ごたえ

支援してよかったことはありますか

原氏:すでに具体的な成果も出ています。関係者の方から物件を紹介いただき、私たちが買い取って市場流通につなげたケースが2件ありました。所有者様のご親族から感謝の言葉もいただき、現場での手ごたえをしっかりと感じています。

 

それ以上に大きかったのが「信頼の獲得」という点です。「鹿島アントラーズと一緒に空き家課題に取り組んでいる会社」というポジションは、一般的な東京の不動産会社のイメージとは異なる受け取られ方をするようになりました。「じゃあ安心してお任せできますね」という言葉をいただく場面が増え、話を聞いてもらえるまでのハードルが明らかに下がりました。やっていることは変わらないのに、信頼獲得までのスピードが大きく向上したと実感しています。

 

社内でも大きな反響がありました。もともとスポンサーの取り組みがなかったこともあり、「うちがスポンサーする側になったんだ」という驚きがあったようです。特につくば支店にはファンの社員も多く、昨シーズンの優勝がかかった最終戦への招待をきっかけに、「ぜひ一緒に取り組んでいきたい」と声が上がるなど、現場のモチベーション向上にもつながっています。また、アントラーズさん主催のフットサル大会への参加呼びかけに、岡山や熊本からも手が挙がるなど、社内の一体感という意味でも嬉しい効果がありました。

 

支援するクラブに今後どうなってほしいですか

原氏:まずは茨城県鹿嶋市という地域で、スポーツ×地方創生×不動産というモデルをしっかりと形にすることが目標です。小さくてもいいので一件一件、街の中で確かな再生を積み重ねていきたい。そのモデルができれば、全国の地方フットボールクラブへも展開できると考えています。

 

アントラーズの副社長である鈴木 秀樹様とお話した際にも「鹿島アントラーズでできたら、全フットボールクラブができる」という言葉をいただきました。アントラーズさん自身がそのリーディングケースになるという意識を持たれていることに、大きく感銘を受けています。スポーツと地方、そして空き家はとても密接な関係にあります。地場に深く根ざしたスポーツクラブだからこそできる課題発見と解決を、一緒に全国に広げていけたらと、心から思っています。

 

 

スポンサーという枠を超えた共闘。同じ方向を向けるパートナーを探してほしい

スポンサー契約を検討している企業へのアドバイス

原氏:スポンサー契約というと、広告費を払って看板に名前を載せてもらうというイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし私たちの経験から言うと、一番大切なのは「ビジョンが重なるかどうか」だと思っています。私たちと鹿島アントラーズさんの場合、地方を元気にしたいという方向性が一致していたからこそ、契約前の段階からこれだけ深くコミットしていただける関係になれました。

 

お金を払う側・受け取る側という非対称な関係ではなく、同じ課題に向き合うパートナーとして動けるかどうかを最初に見極めることが重要だと感じています。そのためにも、自社の事業が地域や社会の課題とどう結びついているかをきちんと言語化しておくこと、そして単なる広告効果だけでなく共同事業としてどんな価値を生み出せるかをイメージしておくことが、いいパートナーシップへの第一歩になるのではないでしょうか。

 

 

応援しているクラブへのエールをお願いします

原氏:これからもサッカーを通じて地域を牽引するリーディングクラブとして活躍し続けてほしいと思っています。私たちも空き家という分野から全力で一緒に走っていきます。鹿嶋という地域からモデルを作って、日本全国に広げていきましょう。心から応援しています。

 

中村氏:正直、最初はサッカーのことはあまり詳しくなかったのですが、鹿島アントラーズさんのことを知れば知るほど、本当に魅力的なチームだなと思うようになりました。昨シーズンの優勝がかかった最終戦で会場の熱気を体感して以来、すっかりファンです。今年もぜひ優勝を。一緒に取り組んでいけたら嬉しいです。

 

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

企業情報

法人名

株式会社AlbaLink

HP

https://albalink.co.jp/

設立

2011年1月

事業内容

 

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