株式会社ARIA 代表取締役 荒井 浩介

株式会社ARIAの代表取締役、荒井浩介氏は、大阪・兵庫で有料自習室「勉強カフェ」のフランチャイズを展開しています。製薬会社のMRとして山口で働きながらカフェで勉強し続けた体験から事業のアイデアを着想しました。単なる自習室とは一線を画す「環境・繋がり・サポート」の三位一体のサービスで、社会人の学びを支えてきた。今回は荒井氏に、事業の本質から起業の覚悟、そして今後の展望まで、話を聞きました。

「通いたくなる勉強場所」で、人と人をつなぐ新しい学びの場

事業の内容をお聞かせください

弊社は「勉強カフェ」という名称で、大阪府・兵庫県にて有料自習室を展開しています。我々の展開する勉強カフェを一言で表すと「通いたくなる勉強場所」です。

 

最近ではカフェで勉強している方をよく見受けますが、彼らはカジュアルな雰囲気の中で学びたいというニーズを持っています。しかし、実際は長時間居座ると周囲に迷惑をかけてしまうという課題を抱えています。勉強カフェはそのギャップを埋める存在です。

 

音楽を流すことや会話することを禁止しておらず、スタッフともコミュニケーションが取れるようにしています。従来の無機質な自習室とは違った勉強空間を提供しています。

 

さらに大きな特徴がコミュニティ作りです。同じ目標に向かう仲間を繋いだり、交流会を開催したり、「3ヶ月プログラム」として5人ほどのチームを組んで目標をシェアし合い、達成をサポートする取り組みも行っています。我々もマインドシェアを通して目標達成のサポートをしています。 

 

このように環境・繋がり・サポートの3つで構成されているのも勉強カフェの特徴であり、自習室との違いです。

 

会員の95%は社会人で、利用者の方々からは向上心のある仲間と出会う機会になっているということや、利害関係を築くきっかけになっているなどの声をいただいていています。

 

また、スタッフの介在価値にも強くこだわっています。AIや再現性の重宝が進む時代において、人の持つ可能性に焦点を当て、スタッフ一人ひとりが輝ける仕組みを整えていて、その点で他との差別化を図っています。

 

 

事業を始めた経緯をお伺いできますか?

新卒でMRとして製薬会社に就職し、営業として山口県に配属されました。薬に関する知識を補うためにファミレスやカフェで勉強する日々が続きました。

 

周りを見ると同じように勉強しているサラリーマンの方がいて、勉強カフェは流行るのではないかと直感しました。元々新しいビジネスを始めることに興味があったこともあり、早速事業内容の考案に移りました。

 

事業計画書を書き上げた頃、すでに東京でブックマークスの山村氏が同じコンセプトで事業を展開していることを知り、2011年に同社に転職しました。

 

そこから3年の間、オペレーションを身に着け、当時真新しかった勉強カフェというビジネスをより理想に近い形に近づけました。その後は大阪にフランチャイズに加盟する形で一店舗目を立ち上げ、運営しています。

 

 

顧客の声を愚直に拾い続ける。「匿名の感謝」が教えてくれたこと

仕事におけるこだわりを教えてください。

最もこだわっているのは、お客様に対して一人の人間として接することとお客様の声を常に拾い続けることです。

 

設立当初、感度の高いユーザーたちが集まり一緒に勉強カフェを作ろうという動きがありました。その際にお客様と店員の枠に捕らわれない人の心を実感し、今でも大切にしています。

 

また、様々なサービス業の本を読みましたが、一つの成功法則としてユーザーへの感度の高さが重要だということを学びました。

 

これを受けて、毎年、会員を対象にした満足度調査を実施しています。開始当初は厳しいコメントが多くありましたが、毎年少しずつ平均点が上がっていき、気がつけば忖度なしの喜びの声が増えました。

 

匿名による本当の声であるからこそ、褒めて頂けることが嬉しく、これが私のこだわりを形作った原体験であると思います。

 

起業から今までの最大の壁を教えてください

多店舗展開に踏み出した後の組織づくりと資金繰りが同時に立ちはだかった時期です。

 

自分が現場に立っていれば完璧にこなせることも、多店舗になると必ず人に委ねなければなりません。マインドの共有や組織としての一体感を醸成することが、最初の数年は思うようにはいきませんでした。

 

組織の問題を解決するきっかけとなったのが、毎月の1on1面談の導入です。全社員と直接対話し、一人ひとりに言葉を届けることで、サービスへの想いや価値観を確実に伝えられるようになりました。

 

全員に一度に伝えるのではなく、それぞれの社員と対話することを大事にしています。

 

そして同じ頃、資金面で追い詰められたこともありました。奇跡的に乗り越えることができましたが、今思えば本当に恐ろしい出来事だったと思います。

 

 

「今日死ぬかもしれない」という感覚が、命を燃やす原動力になる

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

根幹にあるのは後悔したくないという思いです。死を考えた時に生が生きるという感覚を個人的に強く実感しています。

 

私は戦争映画を鑑賞することが好きなのですが、観る度に今という時代の平和さとその中で命を燃やしていないことの申し訳なさを感じます。

 

今自分が生きている日常はボーナス・ステージにすぎないと思うようにしており、生きているうちにやりたいことやできることをやっておくべきだという考えがモチベーションに繋がっているのだと思います。

 

今後やりたいことや展望をお聞かせください

現在、新たにオープンしたプレミアムラインの展開に力を入れています。これは従来の勉強カフェよりも定員を絞り、一人ひとりへのサポートをより充実させた高付加価値モデルです。きめ細やかなマッチングやサポートがしやすい環境として、新しい価値軸を追求しています。

 

また、人口100万人に満たない地域にも高いニーズがあることが明らかになり、地方展開にも大きな可能性を感じています。

 

そのため今後は、プレミアムラインと、よりシンプルでローコストな小規模店舗モデルを組み合わせながら、あらゆる地域に勉強のインフラを築いていきたいです。

 

 

「やらないと死ねない」と思ったなら、もう迷わなくていい

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

「やりたいことは、今のうちに」ということをお伝えしたいです。

 

他人のアドバイスで選択肢がなくなってしまってはいけないので、起業を勧めることも勧めないこともしません。ただ、やりたいと思ったら挑戦して下さい、と伝えたいです。

 

起業家はサラリーマンと比べて、圧倒的な決定権がありますが、同時にその先の不透明感も抱えなければなりません。個人的には暗闇を掘り続けるような不安もありますが、その10倍のワクワクを感じています。

 

このワクワクを一緒に体験してくれて、かつ人が好きな人を現在募集しています。我々が提供しているのは勉強カフェという空間ですが、勉強を教えるということは一切しておりません。

 

勉強する人が快適に過ごすことができるよう献身的な心で支えることができる方をお待ちしております。

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

起業家データ:荒井 浩介 氏

國學院大学卒業後、内資系製薬会社に就職しMRとして山口県に勤務。2011年に株式会社ブックマークスに転職し、「勉強カフェ」事業の立ち上げメンバーとして3年間の修行を積む。2014年に株式会社ARIAを創業し、大阪府・兵庫県にて「勉強カフェ」のアライアンス加盟店として展開。有料自習室の新しいスタンダードを目指し、「勉強のインフラ」となる拠点づくりを推進している。

企業情報

法人名

株式会社ARIA

HP

https://recruit.ariainc.biz/

設立

2014年8月6日

事業内容

勉強カフェアライアンス・FCの運営(大阪府・兵庫県)

 

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