Kaiketsu株式会社 代表取締役 塚原 聡一

Kaiketsu株式会社は、採用マーケティング事業を主軸に、採用コンサルティング、Web制作、人材紹介の4つの事業を展開している企業です。採用手法が複雑化する中で、幅広い採用方法と戦略的なデータ分析により、企業の課題解決に取り組んでいます。

採用ターゲットに合わせた最適な採用の提案に意欲を燃やす代表取締役の塚原 聡一氏に、事業内容や今後の展望なども含めて詳しくお聞きしました。

 

4つの事業を連携し最適な採用手法を提案・実行する

事業の内容をお聞かせください

私たちの事業は、大きく4つの柱で展開しています。

 

主力となっているのが、採用マーケティング事業です。具体的には、求人検索エンジンの広告運用や求人媒体の活用、そしてスカウト代行を手がけています。採用ターゲットに応じて最適な採用手法を提案し、実行することが私たちのミッションです。

 

2つ目の柱が採用コンサルティング、3つ目がWeb制作事業です。これらの事業を組み合わせることで、採用に関する包括的なソリューションを提供しています。

 

そして4つ目の柱として、今年7月からスタートした人材紹介事業があります。まだ開始して間もないものの、集客を含めて着実に成長を遂げており、今後の注力事業として位置づけています。

 

現在、企業の採用環境は労働人口の減少により、年々厳しさを増しています。そうした中で、当社では主に年間5〜10人程度の採用を目指す成長企業や、人手不足に悩む業界の企業のサポートをしています。

 

多くの企業は「どの求人サイトを使うべきか分からない」「効率的な採用方法が見つからない」といった課題を抱えています。そこで私たちは、4つの事業を連携させながら、応募単価や採用単価を抑えつつ、最適な採用手法を提案・実行することで、クライアントの課題解決に貢献しています。

 

競争が激しい採用業界でどのように差別化を図っていますか

当社の最大の特徴は、採用に関する幅広いサービスをワンストップで提供できる点です。

 

一般的な人材会社は、求人広告掲載やスカウト代行、SNSでの採用活動など、特定のサービスに特化していることが多いのですが、当社では採用に関するあらゆる選択肢をご用意しています。

 

また、DYMグループとしてIndeedのプラチナムパートナーの認定を受けているという強みも持っています。日本国内に約250社ある代理店の中で、最上位のプラチナムパートナーは9社のみです。その1社として、高い専門性を発揮できています。

 

差別化のポイントは「採用ターゲットに合わせた最適な提案」ができることです。例えば、IT企業で営業職を募集する場合、未経験者であればAの求人媒体、経験者であればBの媒体、マネージャークラスであればCの媒体というように、求めるステージに合わせた最適な採用手法を提案しています。

 

さらに、当社はデータ分析に基づく継続的な改善を重視しています。Indeedであれば、インプレッション数、クリック率、応募率などの詳細なデータを分析し、課題を特定します。応募率が低ければ求人原稿の見直し、クリック率が低ければ求人タイトルや検索キーワードの改善といった具体的な改善提案ができます。

 

スカウトについても、送付文面や対象者選定による反応率の違いを分析し、より効果的なアプローチを実現しています。「この媒体はどうですか」と提案し、結果が出なければ「仕方ありません」と諦めてしまうのではなく、当社では常にデータに基づいて改善策を提案し、成果を追求しています。

 

事業を始めた経緯をお伺いできますか?

以前は、Webのマーケティングと制作の会社を12年ほど経営していました。しかし、その会社を求人広告会社に株式譲渡することになったのです。

 

譲渡後、5年ほどグループ会社の代表として経営に携わる中で、人材系のマーケティング案件が増えていきました。その過程で「人材×マーケティング」の領域に特化した会社が少ないことに気づきました。

 

また私は、起業前にベンチャー企業で働いていた経験があります。入社当時は5人程度の規模でしたが、その後急成長を遂げる過程を間近で見ていました。グループ会社での代表を退任後、そのベンチャー企業の代表と再び接点が生まれ、一緒に会社を立ち上げないかと誘っていただいたのです。

 


そこで考えたのが「採用領域に特化したマーケティング会社」という構想でした。働いていたベンチャー企業がIndeedのプラチナムパートナーという強みを持っていたこともあり、グループとしての相乗効果も期待できました。この一連の流れが、現在の事業を立ち上げるきっかけとなったのです。

ビジネスで信頼を築く3つの基本

仕事におけるこだわりを教えてください。

仕事へのこだわりは「スピード」「クオリティ」「レスポンス」の3つです。この3つの要素がそろって初めて、ビジネスマンとしてのプロフェッショナルだと考えています。これは社員にも常々伝えていることです。

 

この考え方は、サラリーマン時代から自然と身についていったものです。特にスピード感とレスポンスの重要性は、ビジネスの基本として早くから意識していました。スピードが早いだけでなくクオリティも伴うことでプロのビジネスマンと考えています。

 

この3つの要素について、折に触れて発信していますし、クオリティが基準に達していない場合や、レスポンスが遅い場合には、その都度具体的に指摘しています。

 

起業から今までの最大の壁を教えてください

創業から2年という現時点で、最も大きな壁として感じているのは、成長計画と現実とのギャップです。5か年計画の立案の際に、年300〜400%といった急成長を計画していたのですが、実際にはその計画値との乖離が出始めています。

 

また、印象的だった出来事として、創業初期の人材に関する課題がありました。立ち上げから半年ほどで、紹介経由で優秀なマネージャーを採用できたのですが、半年ほどでメンタル面の問題で離脱することになってしまいました。当時は組織が小規模で、マネージャー職への比重が大きかったため、一時は本当に厳しい状況でした。

 

ただ、幸いなことに、他のメンバーが踏ん張ってくれたおかげで、致命的なダメージには至りませんでした。確かに成長率は一時的に鈍化しましたが、なんとか乗り越えることができました。

 

10年ごとの目標を定め進み続ける

進み続けるモチベーションは何でしょうか?

モチベーションについて、特に意識したことがないです。私は今、やりたいことをやっている状態であり、仕事も趣味も含めて自分の意思で選び、進み続けている実感があります。

 

ただ、漠然と進んでいるわけではなく20代、30代、40代、50代と、年代ごとにやりたいことを設定した人生計画を立てています。つまり、60歳くらいまでの大まかな展望を持っています。もちろん、途中で軌道修正することもありますが、その時々で目指す方向性は明確にしています。

 

今後やりたいことや展望をお聞かせください 

今後5年以内に従業員数100人、売上高50億円の企業へと成長させたいと考えています。

 

事業展開については、まず現在の人材紹介事業を軌道に乗せた後、すでに取得している人材派遣の免許を活用し、派遣事業への参入を予定しています。

 

将来的には、AIを活用した採用マッチングシステムの自社開発をしたいと考えています。既存事業の拡大と新規事業への挑戦を両輪として、会社の持続的な成長を目指していきます。


 

何のために起業するのか?を明確に

起業しようとしている方へのアドバイスをお願いします

起業自体は、会社登記をすれば誰でもできる簡単な手続きです。ですが、その先にある「何をしたいのか」といった目的が大切だと私は考えています。

 

1人でやっていきたいのか、仲間を集めてチームをつくっていきたいのかなど、方向性によって準備すべきことも変わります。私自身、28歳で独立したときは、勢いだけで飛び込んだところがありました。今振り返ると、もう少し計画的に準備をしてからスタートした方が良かったかもしれません。

 

私自身、起業前にベンチャー企業で働いた経験がとても勉強になりました。25歳のときに従業員5人程度の会社に入社し、3年ほどで70〜80人規模に成長する過程を間近で見られたことは、良い経験となりました。

 

一方で、業界の常識にとらわれない新しい発想で成功している会社もたくさんあります。また、起業の形は一つではありません。大切なのは、自分が望む未来に向かって、着実に進んでいくことです。

 

営業職の採用を強化されているそうですね。詳細を教えてください。

採用の理想人材像としては、人材業界での経験者、またはWebマーケティング経験者です。

 

当社は人材系の事業を展開していますが、Webマーケティングの要素を強く取り入れています。そのため、どちらかの分野での経験を持つ方が望ましいと考えています。

 

ただし、経験にこだわりすぎているわけではありません。「人材×マーケティング」といった新しい領域に挑戦したい意欲のある方であれば、営業職や採用コンサルタントとしての可能性を大いに検討させていただきます。

 

今期で合計12名の採用を予定しており、2025年4月入社の新卒5名に加えて、中途採用で7名程度を見込んでいます。意欲的な方からのご応募をお待ちしております。

 


▼採用情報の詳細はこちら
https://www.wantedly.com/companies/company_5756382

 

貴社のサービスに興味がある企業へのメッセージをお願いします

現在の採用市場は、求職者が企業を選ぶ時代です。

 

特に新卒採用においては、学生の約90%が大手企業志望といった現状があり、多くの中小企業やベンチャー企業が採用に苦戦しています。しかし「学生が素晴らしい企業を見つけられていないだけ」といった状況が多いのも事実です。

 

そこで私たちは、まずは無料相談からスタートさせていただきます。それぞれの企業様の課題やニーズを丁寧にヒアリングした上で、最適な採用方法をご提案いたします。

 

例えば、新卒向けには、成果報酬型のダイレクトリクルーティングといったサービスをご用意しています。これは、当社が企業様の採用担当者として学生にアプローチする形を取るため、より直接的なコミュニケーションが可能です。

 

また、スカウト型の採用では、最初からの面接ではなく、カジュアル面談からスタートすることで、より丁寧にマッチングできます。企業様が求職者の方に会社の魅力を伝え、志望度を高めていただく機会としても活用いただけます。実際、このような丁寧なプロセスを経ることで、入社後の定着率も向上する傾向にあるのです。

 

採用市場の変化に対応し、従来の選考といった一方通行の採用から、相互理解を深めながら進める採用もサポート可能です。それぞれの企業様に最適な採用戦略をご提案させていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。

 

本日は貴重なお話をありがとうございました!

起業家データ:塚原聡一 氏

不動産広告代理店→Webマーケティング会社→起業

2011年株式会社アットフリーク(Web制作、Webマーケティング)

2017年株式会社クリエイトへ株式譲渡

2022年Kaiketsu株式会社(採用マーケティング、人材紹介)

 

企業情報

法人名

Kaiketsu株式会社

HP

http://kai-ketsu.net

設立

2022年10月25日

事業内容

採用マーケティング事業、採用コンサルティング事業、クリエイティブ事業、人材紹介事業、人材派遣事業

沿革

2022年10月25日 設立(資本金1,000万円)

2023年7月1日 第三者割当増資(4,000万円資本金準備金含む)

2023年11月1日 労働者派遣事業許可(許可番号:派13-316938)

2024年4月1日 有料職業紹介事業許可(許可番号:13‐ユ‐316494)

2024年7月31日第三者割当増資(8,000万円資本準備金含む)

 

送る 送る

関連記事