
「日本のいいものを、世界に届けたい」——その一心で、欧米豪や中東を中心としたインバウンド観光マーケティング事業を10年にわたり展開してきた株式会社IGLOOOの小林令氏。自社メディア「VOYAPON」の運営をはじめ、ニューヨーク・タイムズやBBCといった海外大手メディアへの広告取り次ぎやPR支援など、グローバル視点でのマーケティングを強みとしています。そんな小林氏が2026年からスポンサーとして支援しているのが、ベルギーリーグのサッカークラブ「シント=トロイデンVV」。日本人選手が多数在籍し、DMMグループがオーナーを務めるこのクラブとの関わりを通じて、ビジネスの可能性をさらに広げようとしている小林氏に、スポンサー活動への思いを伺いました。
弊社は「観光マーケティング」という領域で事業を展開しています。特に海外からのインバウンドの中でも、欧米豪や中東といったアジア以外の国々に対して、日本各地の観光地の魅力を発信するマーケティング支援を10年間行ってきました。
自社でも「VOYAPON」という、イギリス人の編集長が欧米人目線で運営するメディアを持っていますが、現在の主力はいわゆる広告代理店的な動きです。
たとえばニューヨーク・タイムズやイギリスのBBCといった海外大手メディアへの広告の取り次ぎや、そうしたメディアに取り上げてもらうための広報・PR支援を行っています。
お客様の領域は、自治体や国からの地域プロモーション、鉄道会社など交通事業者の外国人乗客増加支援、ホテルの外国人集客、そして越境ECの4つに大きく分かれています。
たとえば自治体案件では、「九州全体を欧米にプロモーションしたい」といった地域単位のご依頼をいただいており、越境ECでは日本のブランド品などを北米をはじめとする海外へ販売しています。
私たちは、インバウンド観光と越境ECの両軸から、「日本のいいものを海外に発信する」という視点で事業を展開しています。 この領域での弊社の特徴は、欧米や中東に強みを持つ点です。
インバウンドのPRというと台湾や韓国などアジアに強い会社はたくさんありますが、欧米や中東を専門的に手がける事業者はかなり少なく、直接的なライバルは片手で数えられるほどです。
加えて、北米やヨーロッパの各国に有力なローカルパートナーを設けており、国ごとに特化したマーケティング活動ができる点も強みです。

わたしたちがスポンサーとして支援しているのは、ベルギーのシント=トロイデンVVというサッカーチームです。現在ベルギーリーグで3位と好位置につけており、日本人選手が8人も在籍しています。
このチームの特徴は、Jリーグから飛び出した日本人選手がここで活躍し、さらにヨーロッパのビッグクラブへとステップアップしていく「登竜門」のような存在であることです。
遠藤航選手、鎌田大地選手、冨安健洋選手など、日本代表クラスの選手を数多く輩出してきました。日本サッカーを本当に強くしてくれている、ありがたい存在だと以前から注目していました。
スポンサーになったきっかけはいくつかあります。
入り口は、弊社の取引先でもあり、シント=トロイデンVVのメインスポンサーを務める企業のご担当者にご紹介いただいたことでした。加えて、チームのオーナーであるDMMグループへの憧れが大きな後押しとなりました。
DMMは、あれほどの大企業になってもなおベンチャーマインドを失わず、次々と面白いビジネスを生み出している会社です。起業する前からずっと尊敬していたため、そうした新しい挑戦が次々に生まれる環境に触れられることにも大きな魅力を感じました。
そして何より、純粋にサッカーが好きで日本サッカーの発展を応援したいという気持ちがあります。私自身、日本時間の深夜2時、3時の試合を観るほどのサッカー好きです。
サッカーは48カ国以上が参加するワールドカップが象徴するように、世界共通の最大のコミュニケーションツールだと考えています。グローバルビジネスを志向する弊社の事業と、サッカーの持つ国境を超える力は非常に相性が良いと感じていました。
また、弊社はもともとヨーロッパ向けにインバウンドビジネスを行っているので、ベルギーのチームを応援することで、国内マーケットではなく現地の方々に弊社の存在を知ってもらいたいという狙いもあります。
昨年は旅行業の資格も取得したため、今後はシント=トロイデンVVのファンに向けた日本の旅行商品の販売なども視野に入れています。

今後はシント=トロイデンVVが毎年現地で開催している「Japan Fes」という日本イベントも活用していきたいと考えています。
1万~2万人規模のヨーロッパの日本好きが集まるイベントで、弊社の旅行商品や越境EC事業のリアルなタッチポイントとして、大きな可能性を感じています。
また、スポンサーになったばかりではありますが、現在はスポンサー同士での交流を積極的に活用しています。
先日もDMMの本社で100人以上が集まるスポンサー交流会があったばかりで、参加者は基本的に役員や社長クラスの意思決定層です。サッカー好きな経営者仲間と出会えることはもちろん、ベルギーのチームであることから、グローバル志向の企業経営者との繋がりも生まれています。
社内での反応は正直なところ、私を含めた熱狂的なサッカーファン3名では大いに盛り上がっていますが、他のメンバーにはまだ浸透しきれていない部分もあります。
ワールドカップは観るけれど、現地へ行くか日本時間の深夜に観戦しなければならないベルギーリーグまではなかなかチェックできないという温度感のメンバーが多いです。
ただ、先日の交流会で大口スポンサー企業の方から、スポンサー契約によってサッカー好きからの応募が一気に増え、競合他社に対して採用面での差別化ができているというお話を伺い、弊社でもいずれはそうした効果が出てくることを期待しています。
もしシント=トロイデンVVの選手が日本代表に選ばれれば、社員みんなで日本でのワールドカップ予選などを一緒に観戦できますし、スタジアムに足を運べば興味がなくても絶対に盛り上がると思うので、ぜひ実現したいと考えています。
現在3位のシント=トロイデンVVが2位以内に入り、UEFAチャンピオンズリーグに出場してほしいと思って応援しています。
日本人オーナーのクラブとして初の快挙ですし、日本人選手が8人も在籍するチームが世界最高峰の舞台に立つ姿はぜひ見届けたいです。仮に3位で終わったとしても、UEFAヨーロッパリーグもしくはUEFAカンファレンスリーグという大会に出場できますので、それだけでもすごいことです。
また、選手たちがシント=トロイデンVVで市場価値を高め、さらにヨーロッパの一流クラブへ羽ばたいていく姿も引き続き見守りたいです。結果としてクラブが潤えばオーナーのDMMグループを通じて日本経済にも還元されますし、Jリーグにもっとお金が入ってくるようになれば嬉しいです。
将来的にはもっと経済的に余裕ができたら、サッカークラブのオーナーになりたいという夢も持っています。今回のスポンサー活動は、実はその第一歩でもあるのです。

弊社は大口のスポンサーではないため少しおこがましいところはあるかもしれませんが、この規模でもメリットは十分に感じています。
まずお伝えしたいのは、スポンサー活動は単なるPRだけではないということです。特にシント=トロイデンVVの場合、スポンサー同士のビジネスマッチングが非常に充実しています。
大口株主には大手企業が名を連ね、さらに170社以上のスポンサーがあらゆる業種から集まっているので、そこにビジネスチャンスが眠っています。
特にベンチャー経営者は孤独になりがちですが、共通の趣味であるサッカーを通じて語り合える経営者仲間と出会えることは、精神的にも大きな支えになります。
一方でサッカーに興味がなくてもスポンサーになっている方はいらっしゃいますし、会社のイメージアップ、営業活動、販促、採用力の強化など、利用用途はさまざまです。
まずはチャンピオンズリーグ、あるいはヨーロッパ大会への出場という快挙をぜひ成し遂げてほしいと思います。
そして、今以上に日本人選手のプレゼンスを高めてJリーグへの還元を続けるとともに、日本人選手が広告塔の役割となり現地のファンを通じて日本好きをもっと増やしていってほしいと願っています。
シント=トロイデンVVに限らず、今後もっと日本の大手企業がヨーロッパのサッカークラブのオーナーになる事例が増えていけば、日本サッカー全体の発展にも繋がるはずです。その流れの先駆者として、これからも日本とヨーロッパの架け橋であり続けてください。心から応援しています。
グローバルやマーケティングと聞いてわくわくする人や日本のプレゼンスを高める上で仕掛け役になりたいという人にきていただきたいです。
一方で、英語をはじめとする語学力を過度に重視しているわけではありません。それ以上に大切にしているのは人柄です。事業への共感や前向きに取り組む姿勢を持つ方をぜひお待ちしています。

|
法人名 |
株式会社IGLOOO |
|
HP |
|
|
設立 |
2015年12月 |
|
事業内容 |
|
関連記事





関連記事